“現役書店員”がオススメする「子育てコミックエッセイ」 vol.40
おはようございます。
本日は、ほっこりあたたかなコミックエッセイを紹介します。
こちら↓
おすすめのポイント
・耳がきこえないママの子育て
著者は生まれつき耳がきこえない「うささ」さん。Xをメインに子育て日記や、きこえないことに関するエッセイなどを情報発信しています。
本書は、うさささんと旦那さん(旦那さんも耳がきこえません)、ムスメさんの子育てコミックエッセイです。
音がきこえない世界、の子育て。
皆さんは想像できますか?
耳がきこえない中でムスメさんとどうコミュニケーションをとるか。
街中を走り回るムスメさんを追いかけるときの怖さ。
健聴者の僕らが想像したことのない世界が当たり前に目の前に繰り広げられていて、
「聴者」という言葉や、腕時計型受信機「シルウォッチ」というものがあることなど、初めて知りました。
シルウォッチとは、ムスメさんの夜泣きに気づくための機械で、泣き声を受信機のマイクが拾い、受信機が腕時計に指示、腕時計を振動させるというものです。
特に印象的だったのは、
ムスメさんが教えるまでトースターの音が鳴ることを知らなかったシーンです。
確かに考えてみれば、音がきこえないので当然とも思えますが、耳が聞こえる僕らは、そのようなことを意識したことがないので驚きです。
他にも日常の苦労や不安、そして子育ての奮闘を赤裸々に、しかし前向きで力強くユニークに描き上げて、とてもあたたかい時間を過ごせます。
うさささんの視点を通して、僕たちの知らなかった音のきこえない世界の日常から子育て、出産について深く考えさせてもらえます。
出会えて良かった一冊です。
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