医療ソーシャルワーカー73(退院支援の何割か)
日々の仕事の中で患者さんやそのご家族から感謝の言葉を頂くことがあります。「〇〇さんのおかげで退院できました」、「色々と調整してくれてありがとうございます」と。大変ありがたい言葉ですが、正直退院調整におけるソーシャルワーカーの役割は1割くらいじゃないかと思っています。(もちろんケースにもよりますが・・・)
患者さんを看取る為に自宅に退院したご家族から、後日ご本人がお亡くなりになったご報告と感謝の言葉を頂いたことがあります。自分を過小評価しているわけでも、卑屈になっているわけでもなく「私はほとんで何もしていません。ご本人やご家族の力があっての退院調整です」とお伝えしました。
ご家族の自宅で看取りたい気持ちや、ご本人の持っている体力がそうさせたと思っています。むしろそれが自宅看取り支援においてほとんど占めると感じます。ソーシャルワーカーが、医師が、看護師が、リハビリがとどんなに頑張ってもご家族の気持ちがなかったり、ご本人にその体力がなければ成立しません。
無理に介護を強いるわけにもいきませんので、やはり本人、家族の意向が大切になってきます。
とあるリハビリスタッフに患者さんが元気になって退院していく場合リハビリスタッフの関わりの程度ってどれくらい感じてます?と聞いてみたところ、「1割から良くて2割くらいじゃないですか。やっぱりその人の本来持っている力とかやる気、入院した症状に左右されますから。むしろ俺のおかげで7~8割良くしましたよなんて言う奴は大したリハビリスタッフじゃないですよ(笑)」と話してくれました。
病院の各専門家が力を最大限発揮してちょっとずつその人の支援が進んでいることを改めて感じました。
今回はソーシャルワーカーとリハビリでしたが、医師や看護師はどんな風に感じているのか機会があったら聞いてみたいです。
現役の医療ソーシャルワーカーさんはどんな風に感じていらっしゃるのかもしご意見あれば聞いていみたいです。