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「本に仕上げてもらって」byオキエイコ

猫と飼い主を紡ぐ漫画「もしもなんて来ないとおもってた猫」。
この物語は毎日4コマ漫画を1本ずつSNSにアップしていた作品で、この度縁があって書籍にしていただくことになりました。
今日は毎日更新を選んだ経緯・想いと、書籍に対する想いを話そうと思います。


■1日1本更新を続けた訳

実はこのお話は構想の段階から長編になることを予想していて、正直1日1本更新との相性が悪いのは始まる前からわかっていました。
1本ずつの4コマは、前後の流れと関係から起承転結がないものも多く、毎日読んでいないと話の流れが分かりづらい。だけど1週間ぶりに読むと話が進んでいて…
SNSで毎日読むのはかなり根気のいる作業だったと思います。にもかかわらず、毎日何万人もの方が読んでくださったのは本当に感謝しかありません。ありがとうございます。

1日1本更新にこだわったのは「読んでいる人の生活に溶け込みたかったから」。
この物語は、飼い主と飼い猫マメ・クロの絆の物語。
毎日20時。仕事帰りに、あるいは家事の合間に、寝る間のスマホタイムに…
読む人の生活に溶け込むことで、マメとクロは読者の皆さんにとって飼い猫のような存在になってくれたら、と願って書きました。
かくなる私自身も、毎日描くことですっかり愛着が湧きました。マメとクロは私の生み出したキャラクターではありますが、その飼い主でもあると思っています。そんな自称飼い主がたくさんいる作品になってほしいな、というのが1日1本更新を続けられた理由です。

■書籍という形

SNS公開当時から「書籍として残したい」という意識で描いていました。
たくさんの出会いや成長、途中で主人公(視点)が変わる場面もあり、クロスオーバーな世界が後半繋がっていく楽しみ、ワクワク感。
長編ならではの厚みのある展開を、スピード感を持って読んでほしい。それを一番体感できる媒体が書籍だと思ったからです。

出来上がった初校を読んでみて、同じ物語でもまとめて書籍で読むのと、SNSで毎日読むのとではずいぶん印象が違うなと感じました。どちらが良いとかではなく、それぞれの楽しみ方があるんだなと実感しています。

SNSで既に見てくださった方も、まだ未読の方も、ぜひ一度読んでいただけたら嬉しいです。
書き下ろし「クロが来た日」はここでしか読めない作品です。作者としてではなく飼い主としておすすめしたくなるお話だということをここに報告させていただきます。

■書籍情報

『もしもなんて来ないと思ってた猫』
著・オキ エイコ
定価・1300円+税
※全国の書店、ネット書店で絶賛発売中


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