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気候変動とエネルギー消費、そして宇宙

(2年前にFBのノートに投稿したものです。FBのノートが使えなくなってしまったのでここに再掲します。)


気候変動は二酸化炭素に代表される汚染によって引き起こされているという報道が多い。しかし、見かけはそうであっても、もうちょっと踏み込んで解説すべきであろう。石炭にしろ石油にしろ、過去に蓄積した炭素と酸素をエネルギーに変換することで、その時代から現在の生物に適した環境への物理化学的変化を巻き戻しているということだ。


もちろん過去とは、ストロマトライトによる光合成を始めたころだから、37億年前ということになる。その間、二酸化炭素を酸素+炭素に変換して、現在の大気を作り上げたのだが、それを巻き戻すとなると、現在の生物の存在条件を満たさなくなってゆくことは明らかだ。それに加えて、気候も変動するのだという複合効果なのだが、そこまで言及しなくては環境の維持について訴える本質になっていない。


もちろん、人間の行動にエネルギーを消費することで高度な活動を可能にしていることが、それに言及しない理由でもあろうが、本来の報道というものがそういう本質的な説明をしないで良いわけがない。推測するに、エネルギーを消費しないで人間が生活を維持するにはどうしたら良いか、真剣に議論するつもりがあるのかどうか疑わしい。それは報道のみならず、国際的な気候変動に関する会議でも、米国・中国のみならず発展途上国を含めて議論が後ろ向きであるという現実でもある。エネルギーを消費するけれども気候を変動しないような技術開発へ経済を進める、などというバラ色の未来は存在しないと理解すべきであろう。


だからこそ、宇宙へ人間は出ていくべきである。宇宙でエネルギーを消費するのであれば、地球への影響はないはずである。もちろん、生態学的に見ても地球上に人間の数(人口)は多すぎる。まともな生態学的状態にするには、せいぜい1億人程度にとどめるべきである。もし、このまま人口を維持するつもりならば、宇宙へ出ていくべきということになる。もうこれは、2者択一で、地球の生物環境を破壊するか、大多数の人間が宇宙へ出ていくかのどちらかだろう。


宇宙開発などは、夢だとかロケット技術の国際競争だとか、あまり現実的な意味を感じていない人間がほとんどであろう。しかし、それはもう気候変動の抑止に時間がないのと裏返しに、早急に進めなくてはならないものであると筆者は感じている。

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