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フォロワー！レスレリを触りなさい

夕凪

私夕凪は『アトリエシリーズ』の大ファンである。
小学生の時にプレステでたびたび出ていた体験版CDに入っていた『エリーのアトリエ』に衝撃を受け、親にねだって誕生日プレゼントとして買って貰い「こんなに面白いゲームがあるんだ」とプレステが使い物にならなくなるまで（確か高校卒業するくらい）ずっとやり続けていた程には今までの価値観をぶっ壊された、云わば私がゲームの世界に飛び込んだきっかけとなる程度にはこのシリーズの事が好きな人間である。


こういうのがあったんですよ。

まあこんな事を豪語しておきながらではあるが、恥ずかしながらこのシリーズがずっと続いていることを知ったのは大学に入ったあたりで、トトリメルル以降は多少の遅れはあれど一通り触れてきた程度には今でも追いかけ続けている。ライザ3は……もうちょい待って（

そんなもんでアトリエシリーズに関しては情報やイベントがあれば最優先で行くくらいのことはしていますし（デレのライブと日程が被った時もアトリエの方に行くくらいには優先度高い）、最新作の話が出たら必ずアンテナを張るようにもしています。

で、8月の上旬に新作の告知がありまして。

「え、ソシャゲ……？」と私のTLでざわつきが発生したのはよく覚えていますし、私もコンシューマじゃないんだって感想が浮かびました。
というのもこのアトリエシリーズ、過去にソシャゲを2本出して潰してしまった実績があるんですよね。なのでこの期に及んでまたやるのか！？って反発が出るのは仕方ないところはあったと思います。しかもナンバリング作（他で言う本編みたいな立ち位置）と来たものだからこりゃ大変。
更にはこの話がでるちょっと前に1作目のリメイクが発売されていたときたらもう、ねえ？

あと私個人としては開発のアカツキゲームスにどこまで期待できるか？って疑問もあったので……ただ頭ごなしに否定するのは違うし、とりあえずリリースされてから考えようってことで一旦保留することにしました。Gameなんてやらなきゃわかんねーもん。

……とここまでリリース直前までの見立てを書きなぐってきましたが、タイトルから感じ取れる通り良い意味で期待を裏切ってくれたんですよ。
というのもプロジェクトの立ち上げが3年前って時点でおかしい上に制作スタッフもよく見ると著名な方々が並んでいるわ何故かアカツキゲームスの第1四半期決算が赤字になるわ（そのくらい開発に投入していたらしいです。本気か？）で力の入れ方がどうにも本気だったんですよ。
予算やスタッフが良かったらいいって訳ではありませんが、コンシューマのナンバリングタイトルと同程度の力の入れ方をしているのを見て「ソシャゲでええやろ」みたいなノリではないって事だけは感じ取れました。

ということで9/23（土）に無事リリースを迎えたので早速プレイ開始。
初回ダウンロードは欠かさずやっているのですが、これらを含めて容量は2.9GBくらいでした。え、少なくない……？

疑問はあれど風景がもう慣れ親しんだそれなんですよね

まず驚いたのがちゃんとフルボイス（サブクエみたいなのは違いますが、メインストーリーについてはフルボイスです）であることと、オプションで画質設定が細かくできること。

錬金術師は自力で稼いでナンボ

やっぱりアトリエはボイスパートがあってこそ（1作目からそうなんですよ）なのでこの時点で嬉しかったですね。今でこそ標準装備に近いですが、25年近く前からやることやってんのよガストちゃん。

大まかに設定を決めてもいいし、好みの設定にしても良い。
揺れ物精度……ほら、色々揺れるので。DOAのチームも開発にいるし。

画質の設定については端末への負荷が可視化できるという嬉しい機能付き。ちなみに全てMAXでやるとどんなに優秀なスマホでも満足に動かせなくなるくらいの負荷がかかるそうです。私のiPhone13は設定した瞬間にアプリが落ちました。
言い忘れていたのですが後々steamでもリリースされる予定になっています。なので恐らくPC向けの設定だとは思いますが……にしたって「高」「中」「低」の設定だけでもいいはずなのにそこまでやる？ってくらいには細かい。

んでもってここまで細かく設定できるだけあって、出てくるキャラクター達の造形がマジで素晴らしい。具体的には昔のアトリエの主人公の衣装が2Dだからこそ許されていたってことがバレてええんかこれ？って思ってしまう程度には質感がいいんですよね。

この1枚に25年の歴史が詰まってるんですよ。
4作目の主人公。21年前のキャラが3Dで動く時代ってすげーよ。
9作目の主人公。若い石田。マナケミアも合流してるのは偉い。マジで。
ちゃんとライザもいるよ！
調合シーン。
錬金術師じゃないキャラも一緒に調合する様子が見られるのっていいよね。
背景もしっかり作りこんでる。

まー、正直に言うと「これだけ作りこめるんなら採取とか自由に歩かせてくれよ！」って言葉が口から出そうになるし、そうじゃなくてもフォトモードを追加して撮影させろ！くらいは言いたくなります。
ただこの質でマップを動き回れるようにするとなるとそれこそ容量がバカにならないし、かといってコンシューマだとDLCがとんでもないことになりそうなのであくまで背景は背景と割り切るのが折衷案として正しいのかもしれないです。ガストくん次の新作はよろしくな！

そんでもってアトリエシリーズといえば調合。
これがないアトリエシリーズなんてスープがただのお湯になったラーメンくらい薄味になるので大事な部分。心臓って言い換えてもいいレベル。
リリース前に公開されたPVを見る限りでは「ぶっちゃけ物足りないなあ」と思っていましたがすいませんそんなことはなかったです。ちゃんと頭使わないとダメなヤツです。

ここに錬金術師以外のキャラがいるのが新鮮でたまらない。

作りたいアイテムを選択したら「ギフトカラー」と呼ばれるシステムを使ってアイテムに性能や効果を追加していくのですが、パッと見簡単そうに見えて目当ての物を作るとなると途端に難易度が跳ね上がります。
上の画像で言えば青・赤・緑のギフトカラーを持っていて、それ以外の色を持つキャラクターを選ぶと好みの性能をつけられないんですよ。

「本当かー？これでいいのかー？」と悩む瞬間が一番アトリエやってんなーと思います。

作りたいアイテムから色が途切れないようにキャラクターを選んで、最後に残った色に対応するアイテムを合わせて、欲しい能力や性能がちゃんと発現するか確認して……とアイテム一つ作る為だけに頭を悩ませられる感覚は間違いなくアトリエシリーズ特有のものです。私が保証します。
それこそコンシューマと比べるとそこまで難しくはないですが、スマホアプリの形態に落とし込んだ上でこれだけ歯ごたえのあるシステムにできているのなら十分でしょう。あまり腰を据えるタイプにしても仕方ないですしね。その辺は新しく出るであろうコンシューマの新作に一任します。
あ、それとなにより回数制限はあれど調合そのものに課金要素が強く絡まないのもとても良い点ですね。
※ここでは課金をしないと強いアイテムのレシピが貰えないということがないって意味であり、キャラクターの頭数が必要って意味では課金が必要ですが欲しい要素が繋げられずとも腕で全然リカバリできます。

課金に触れたところでスマホアプリに憑き物なガチャにも触れておくと10連自体は3000石という良くも悪くもありがちな設定です。が、課金部分が「廃課金で無理やり揃えるのはやめろ」と言わんばかりのレートになっているのが特徴。単純計算でおよそ6000円入れないと10連回すことができません。
まー高いです！それにレア度の最低保証も無いので10連引いたら全部最低限ってこともあるという……
補足すると☆3はキャラ4％メモリア2％、星2はキャラ14％メモリア7％なので確率自体は高い方。それと☆1であってもちゃんと限凸して☆3まであげれば最高レアと同じステータスになるそうです。
なので自分はセールでも来ない限りは積極的に回しにはいかないつもり。それこそエリーが来たら話が変わるけど、それまではコツコツ溜めていきたいところです。

一方で無料分については溜めやすい印象。
デイリーで毎日50個、ウィークリーで毎週100個盛られる上に動画広告視聴で1回につき最低10個（最大300個）が1日最大6回できるので最低でも60個。
なので上記全てを30日（4週間）こなした場合

・デイリー：50×30（日）＝1500個
・ウィークリー：100×4（週）＝400個
・動画広告：60×30（日）＝1800個　※貰える報酬が全て10個とした場合

合計：1500+400+1800＝3700個

と約1か月できっちり10連分は溜められる上に上振れ要素もあるのでしっかり溜めていけば……といったところになります。
それに加えてガチャを回した時に貰えるメダル（デレステで言うならスターシャイン的ポジション）が内容が切り替わっても持ち越せる仕様なので意外と焦って天井までいく必要はないのかもしれません。
動画広告である程度収益が見込めるから大丈夫ってことなんですかね？そっちの方面に疎いので何とも言えませんが、そうであるならセールでもない限りは課金しないとダメって思う必要はないのかも。

そんでもって戦闘について。
これまたアトリエシリーズではおなじみのタイムライン制ですね。行動によって次動けるのがいつになるのかを考えながら戦いを進めていきます。
ちなみに調合で作ったアイテムはゲージが溜まると使える仕様。そこだけ聞くと不便に聞こえますがアイテムの使用回数はあれど使ったら無くなる訳ではないですし、一度溜まると複数個選択できるので制限の仕方としてはちょうどいい塩梅。

ある意味見慣れた画面。
通常攻撃は確率で自動発生するので2つあるスキルを選ぶ形。

それと今までのアトリエシリーズと違う点として「効果パネル」というギミックが存在しています。
「スキル効果アップ」「スキル効果ダウン」「バースト技使用可能」を敵と奪い合ったり押し付け合う形式になるのでただ強いスキルで殴れば良いワケじゃないのがクセモノ。今回は敵自体が強いので相手にバーストを打たせようものならまあまあな確率でピンチに追いやられます。
そうならない様に相手をブレイク（一定期間行動不能にする）させて攻め切るのが基本のスタイル。ちなみにオート機能もありますが結構おばかさんなので少し話を進めると同格でも平気で負けたりします。
ただパネル自体は運も絡むので先手取られてバースト発生からの開幕乙をされたら諦めましょう。どうせ負けてもスタミナは返ってくるし。

アイコン上の青マークがスキル効果アップ、赤マークがダウン、敵みたいな形のはバースト。

あ、バーストは所謂必殺技です。すんごい動くので1日1回は見てみようね。

技を撃った後のモーションも綺麗。

あ、そうだ採取について触れてなかった！
今までの流れでちょいちょい出してきましたが、採取は昨今の作品みたいにマップの中を歩いて採取ポイントを見つけるってタイプではないので物足りなさを感じる人もいるかもしれないです。言ってしまえばスマホアプリでよくあるタイプであるWave制と思ってもらえれば大体あってます。
ここだけ聞くとめんどくさそうに見えますが、これまた昨今のスマホアプリではお馴染みとなりました「星3クリアでスキップ可能」の機能もあるので一度クリアさえしてしまえばサクサク採取できるのは明確な強み。
ここに関しては経験値やキャラクターの強化素材、お金に限凸アイテム（ピース）集めのクエストでも共通なので言ってしまえば戦闘とアイテム集めはスマホアプリらしくコンパクトになったと考えてもらえれば問題ないです。
これを良しとするかダメとするかはその人によりますが……調合等に時間を割けるのならまあ悪くはないかな？といった印象。コンシューマだと大問題ですが空いてる時間にさっとできるのもスマホアプリの強みなので。

最後にストーリーについて。
某蒼いゲームに代表されるようにスマホアプリ（ソシャゲ）であってもストーリーの読み物としての評価やキャラクターの掘り下げが重視される時代になりましたが、今のところ（第1章）時点ではかなりアトリエシリーズらしい仕上がりになっていて好印象です。
歴代キャラクター達は主人公のレスナをサポートする形で話に絡んできますが、その中でも黄昏シリーズに出ていたシャリステラが先輩ポジとしてメインキャラばりの立ち回りをしているのが驚きでした。

今回のアトリエのあらすじを考えると似たような境遇の黄昏シリーズとの繋がりが強くなるのは予想していましたし、単純に（まだ来ていないシャルロッテを含めて）レスナの考えを理解しやすい黄昏シリーズの前作主人公達の中で、素直にレスナを引っ張ってあげられる先輩ポジとしては適任ではあるんですよ。
ただそれでもガイド役なら初代様のマリーや最新作のライザ、まだ公表すらされてないけど人気的にも今いるメンバー的にも来ない訳がないソフィーあたりがチョイスされてもおかしくないと思っていただけに本当にびっくりです。というか主人公であるレスナを除いて一番初めに貰えるキャラですよこの子。能力もかなり強いし。

にしても令和の時代にシャリステラが話題になるとは分からないものですねえ。個人的にもキャラクターとして好きなのでその意味でも殊更嬉しいです。
……俺、昔からこういう子が好きになる傾向があったんだな（

と、一通り書き殴ってきましたが兎に角言いたいのは騙されたと思ってチュートリアルだけでもいいのでやってみて欲しいんです。
正直今までに出してきたアトリエシリーズのスマホアプリ2つとは全然出来栄えが違います。断言してもいいです。
スマホアプリでやる以上の制約はどうしてもついてきてしまいますがそれでもしっかりアトリエシリーズらしさにアプローチしてくれていますし、ここまで大々的にやるだけの覚悟が詰まったアプリになっています。

勿論これは1アトリエシリーズファンとしての願いにすぎませんしガッツリやるならやっぱりコンシューマの方が間違いないんですよ。
でも手軽に触れて知らない人にも手に取りやすいのがスマホアプリの強みであるし、それに対して私の好きなシリーズがここまで力を入れているのが分かったとなれば色んな人に触れてみて欲しいって思いがそりゃあ出ますよ。だって好きなものは色んな人に見てほしいもの。

課金しろだなんてことも言いません。だって高いものは高いし。
それにスマホが結構な割合で熱を持つので適度に感覚を空けないとあっという間にバッテリが枯れます。ぶっちゃけsteamを持ってるならsteam版がリリースされるまで待った方がいいまであります。
それにシステムとして粗削りなところだってあるしどうせソシャゲらしくインフレだってしていくでしょう。

だったとしてもですよ。
このスマホアプリの凄さを新鮮な内に味わうのであれば、やっぱり今なんです。

私という人間を作り上げた源流ともいえるコンテンツを色んな人に知ってもらうなら、間違いなく今。

どうか、このnoteを読んでくれた人の中で1人でも多くの人がアトリエシリーズの門を叩いてくれるのなら、私にとってこれ以上ない喜びです。

知恵と幻想の世界が、まだ見ぬ貴方達のことを待っています。

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