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子育てと通訳
ものすごくおおざっぱなタイトルですが、通訳が知っておくべきことは無限大です。私が言うことじゃないですが、英語がしゃべれるだけでは通訳はできません。日本語の専門知識があるだけでもまたしかりです。クライアントのしゃべっている内容を通訳者が理解し、それをきちんとした表現で目標言語に訳出できなければ、良い通訳にならないのです。
私の座右の銘である(あ、今手元にない)「定年英語」の著者が書かれているとおり、通訳とは英語と知識の掛け算なのです。
最近、これを身をもって痛感したので、ちょっとご紹介します。
前にも話した、通訳学校の厳しかった先生(こんな表現しちゃってごめんなさい)の授業にて。授業中、みんなでとある教材を順番で訳していたのですが、そこに「nursing mother」という表現が出てきました。すると、先生も、ほかの生徒さんたちも「うーん、これはなんだろうね」と考え込んでいるのです。
あれ?と、この状況に私一人ぽかんとしておりました。皆さんはこれが何を指しているかわかりますか?
海外で出産したことがある方ならすぐにピンとくるかと思うのですが、nursing mother とは授乳中のお母さんのことです。もう少し広くとらえて、授乳期の子供を持つ母親のことも指します。よね??
だがしかし!オンライン教室の受講生は、私以外はみなうら若き女性たち!そして先生はといえば、これまたうら若き男性!
そうか。。経験してないから知らないんだ。。
人生、無駄になる経験なんて無い。通訳の勉強もそれまでやってきた仕事も何もかも投げ出して子育てしていた時期がありましたが、その時があるからこそ今の自分がある。自分の経験してきたことすべてがいかせる。
そう思って小躍りしたイガラムゆんた(当時)でした。