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《エディンバラ観光》スコットランド国立美術館見どころ🖼️

スコットランド国立美術館はエディンバラにある国立美術館です。フェルメール、ボッティチェッリ、レンブラント、モネなど西洋絵画の巨匠たちの作品を数多く所蔵しています。エディンバラ駅からも近く街の中心部にありアクセスが良いです。

展示されている作品はもちろん建物や内装の雰囲気もとても素晴らしいです。
入館料はかからないので近くを通った際にはぜひ入ってみてください。


館内マップ

1階から4階まであります。3階の展示室に代表的な作品が多くあります。

《館内地図》https://www.nationalgalleries.org/sites/default/files/venues/floor_plans/National-map-April-2024.pdf

1階

インフォメーション、カフェ、ミュージアムショップがあります。
企画展へ行く場合の入場口も1階となります。

2階

エドウィン・ヘンリ・ランドシア 「峡谷の王」

ランドシアはイングランド出身の動物画家であり、スコットランド特に高知地方を題材とした作品を多く描いています。雄鹿を描いたこの作品はスコットランドの高地と野生生物の壮大さ、威厳を感じられます。
19世紀のイギリス絵画の中で有名な作品の1つであり、20世紀には様々な製品のマーケティングイメージとしても採用をされていたため、世界的にも広く認知されるようになりました。


「魂の進歩」

入り口、絶望、ストレス、勝利の4つのパネルを組み合わせた作品です。
1番目のパネルは現実に対する無邪気と無知、そして希望と熱意に満ちた幸せを表しています。2番目のパネルは悪の勢力が現れ大切なものへの破壊の始まりを表しています。3番目のパネルは欲求不満、幻滅、絶望を表しています。4番目のパネルは神の慈愛による救済を表しています。
刺繍の作品となっており、細かい模様や鮮やかな色彩に引き込まれます。

3階

ヨハネス・フェルメール 「マルタとマリアの家のキリスト」

フェルメールは17世紀オランダ出身の画家です。
「マルタとマリアの家のキリスト」はフェルメールの作品の中では最大の大きさの絵画です。また、書かれた時期も古く初期の頃の作品です。
この絵画は聖書を題材にしています。キリストは姉妹の家を訪れ、手にパンの籠を持ち家事に気を取られてマルタと対照的に座って教えを聴いているマリアを称賛した。という場面を描いています。この絵画は、他の作品と比較して大きいことや題材からして、特定の依頼によって描かれたものだと言われています。


レンブラント・ファン・レイン 「自画像」

レンブラントは17世紀のオランダ出身の画家です。
代表作「夜警」が有名ですが、多くの自画像を描いた画家でもあります。40年近くの画家人生の中で自身を描いた絵画は80枚を超え、エッジング、デッサンを含めると100枚を超えます。
若くして成功をした成功したレンブラントですが、こちらの作品が描かれたのは51歳の時。この絵が描かれた時には既に大きな経済的困難を抱えていました。
晩年は破産に追い込まれ多くの財産を失い制作依頼も激減。それでも創作は続け多くの名作を描いています。


ヘンリー・レイバーン 「スケートをする牧師」

レイバーンはスコットランド出身、ディンバラ近郊で生まれ育った肖像画家です。
この作品は1790年代に描かれ、スケートをする人物はスコットランド国教会の牧師であり、エディンバラスケート協会の会員でもあるロバート・ウォーカー牧師だと考えられています。
スコットランドの代表的な絵画であり、スコット文化の象徴的な作品です。


レオナルド・ダヴィンチ 「糸車の聖母」

ダヴィンチは15世紀末から16世紀初頭にかけて活躍したイタリア出身の画家です。
世界で一番有名な絵画「モナ・リザ」を描いたことで知られています。
この作品の幼児のキリストは十字架の形をした糸巻きをじっと見つめており、将来磔刑になることを知っているかの表情をしています。また聖母マリアの身振りに、ためらいが見て取れ、悲痛さを感じられます。
ダヴィンチの絵は完成しないことで有名です。こちらの絵も背景は別の画家が書き加えたとされています。
所蔵は美術館ではなく、スコットランドのバクルー公爵家。2009年以来スコットランド国立博物館に長期貸与されている作品です。
実はこの作品過去に盗難にあっています。2003年当時スコットランドのドラムランリグ城に飾られていたところ、旅行者を装った2人組によって盗まれました。資産価格は推定3000万ポンド(約71億円)。事件発生後、捜索は世界規模で展開され、米連邦捜査局(FBI)の最重要盗難美術品のリストにも掲載。その後2007年に北部グラスゴーで発見され所有者の元に戻ってきました。


サンドロ・ボッティチェッリ「眠るキリストと祈る聖母」」

ボッティチェリは1400年代に活躍したイタリア,フィレンツェ出身の画家です。
代表作は「ヴィーナスの誕生」や「春(プリマヴェーラ)」
バラの花に囲まれ眠っているキリストと祈る聖母マリアが描かれています。
個人宅で祈りを捧げるために制作されたとされています。


ジョシュア・レノルズ 「ウォルドグレーヴ伯爵家の令嬢たち」

レノルズは18世紀のイングランド出身の肖像画家です。
この時代多くのイギリスの裕福な貴族の師弟などは学業の終了時に教養を深めるため数ヶ月〜数年国外へ行く”グランドツアー”を行っていました。レノルズも1749年から52年にかけて、イタリアで過ごしラファエロやミケランジェロなどの古典を研究。イギリスに帰国後、肖像画家としての地位を確立し、1768年にはロイヤル・アカデミー(王立美術院)の初代会長となりました。
この作品に描かれているのは、英国貴族の第2代ウォルドグレイヴ伯爵の三姉妹です。真ん中に座り絹糸を巻いているのは当時20歳の長女のエリザベス・ローラ。右で絹糸を持っているのは19歳の次女のシャーロット・マリア。左で刺繍をしているのは18歳の三女のアンナ・ホラティア。3人の姉妹が協力して針仕事に取り組んでいます。また、3人の白髪に見える髪型は、髪粉をつけてグレイヘアーにする18世紀当時に流行のヘアスタイルとなっています。


ディエゴ・ベラスケス 「卵を調理する老女」

ディエゴ・ベラスケス は、17世紀を代表するスペインの画家。
こちらの作品はベラスケスが18歳ごろに描かられた初期のボデゴンを代表する作品です。ボデゴンとはスペイン語で「蔵」または「宿」を意味する。絵画としては目立つ静物を含む厨房または居酒屋の光景を描いたものであり、『卵を調理する老女』はそうした作品の1つです。
厨房という中で、ナイフなどの鉄の調理器具、陶器の器やワインが入ったガラス瓶など質感の異なる物が巧みに表現をされています。


4階

クロード・モネ 「エプトのほとりのポプラ」

クロード・モネは、19世紀後半から20世紀前半にかけてフランスで活躍した画家です。 代表作「印象・日の出」は印象派の名前の由来になっています。
エプト川のほとりに立つ優雅なポプラの木々。この作品はモネがジヴェルニーに定住した翌年、1891年の春から秋にかけて制作されたポプラ絵画シリーズの一つです。船に乗って川の上から書いていたとされています。


ヴィンセント・ファン・ゴッホ 「オリーブの木」

ゴッホはオランダ出身で19世紀後半のポスト印象派の画家です。
こちらの作品は、ゴッホがプロヴァンスのサンレミーの精神病院にいる間に描いたオリーブの木を描いた作品です。オリーブの木はこの地域を象徴しており顔料の多くはチューブから直接塗布されています。


ポール・ゴーギャン 「説教のあとの幻影」

ゴーギャンはフランス出身で19世紀後半のポスト印象派を代表する画家です。
ゴッホとも親交が深く、フランスのアルルで一時期共同生活をしていました。カリブ海に位置するマルティニーク島やタヒチなど様々な地域を訪れは、異国の景色や人物を作品に残しています。
こちらの作品は1888年にブルターニュ地方のポンタヴェンで制作されました。聖書の一節「天使とヤコブの戦い」がモチーフとなっています。
神父の説教を聞いたブルターニュ地方特有の衣装をまとった女性達が天使とヤコブの戦いの幻影を目にしています。


音声ガイドについて

下記の国立博物館のサイトから無料の音声ガイドが聞くことができます。
美術館内で絵画の説明付近にあるQRコードからもアクセス可能です。
オーディオ解説は英語のみですが、文章での解説もあるため和訳しながら絵画を楽しむことができます。
https://app.smartify.org/ja/venues/scottish-national-gallery


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