思春期の子どもを持つ親として

(2019年12月のメルマガより抜粋)

最近よく見る引きこもりの40代の息子を殺してしまった元エリート官僚の父親のニュース。こういうニュースを見ると本当に心が痛くなりますよね。

(ちなみにこういったニュースを見たくなくてテレビを置かない家もあるかと思いますが、我が家は特に”規制”を設けずテレビはあります。情報をシャットダウンして悪いこと、嫌なものを見ないようにして、イイと思うものだけを取り入れるというのは偏っていて”自然”ではないと思うのです。イイも悪いも、まるっと受けとめてそこにブレない自分を持つことこそが生きるチカラかなと思うので、我が家では悪いニュースを見た時もそのことを子どもと話題にして親としてどう考えてるかを伝えるチャンスにしたりしています)

ニュースの被害者は思春期ではないですが、我が家の小6息子が反抗期の兆候を見せると全くの他人事のように思えない自分もいます。

息子も小6になってから、色んなことを自分でやれるようになり、1人で電車に乗って用事を済ませたり、友達同士で遊びに行ったり。

色んな人の動画などから色んな発信を見聞きする今の子たちの世代。

親の言うことばかりではなく、他の人の言葉遣いや考え方を使って、親に対して反抗したくなる気持ちも出てきたり、とっくに私よりも背を追い抜いて見た目や出来ることは大人と近くなってきているけど、まだまだ近視眼的なところもあり、常時イライラした様子だったり。

最初はそんなイライラを家でまき散らされるのが嫌で嫌で仕方なかったのですが、これは更年期障害の女性がイライラしてしまうのと同じで、成長期の子どもの身体と心の変化はそうさせざるを得ないくらいの大きな変化なのだと聞いてからは、「あぁ、今イライラしてるんだね」と受け止められるようになることも増えました。

それでもまだまだ衝突することもあります。

昨日の朝も息子が自分のイライラを自分よりも弱い存在(妹とか)にぶつけているのを見ると、それはちょっと違うよなと思い、私が声をかけると僕ばっかりそう言われる・・・あの時もこの時も・・・と被害妄想が膨らんだり。

私も自分が「姉」の立場だったので息子の気持ちもよくわかるのだけど、私がいくら受け入れ態勢を整えて、息子から出されるイライラを受けとめても、こちらの話に聞き耳を持たなかったり、投げやりな態度になったりするのを見ると、さすがに気持ちが落ち込みました。

でもそんなことがあっても学校から帰ってくると、息子は朝のことを謝ってきたりします。

少し時間と空間が出来て冷静な自分を取り戻せたんでしょうね。

そこで、

・自分の思い込みが自分の世界を創っているということ

・家族は敵にはならない。(なるとしたらそれは全人類の中で
一番最後だということ)

という話を一緒にしました。

子どもが思春期に入ると親として手を動かしてするサポートはほとんど要らなくなる一方、対処が難しいことは波のように押し寄せる。

一度波だったところは穏やかになり、するとまた今度次の波がきて、それに飲み込まれそうになる。そんな繰り返しのように思えます。

話せば通じる年頃になってきた思春期の子ども。

その時は感情の波にのみ込まれて冷静でいられないとしても、場所を変えたり時間が経ったりすると、ちゃんと本当に大切なことを想い出すことが出来るんだというのを、息子とのゴタゴタがある度に思います。

感情をぶつけられる親としてはたまったもんではないのですが、これもまた行きつ戻りつが必要な成長過程の一つなのかもしれない。

そう思うことにしています。

まだまだ湯本も現役子育て真っ最中。

子育て卒業できるまでにこれからも色んなことがあるだろうなと思うのですが、やっぱりそんな時も自分の軸をもちつつその時その時に学べる糧を持って親である私たち自身も成長していくんだろうな。

そう思います。

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