みんなでやろう自給農
11月7日、大分県国東市に移住してちょうど半年が経った
畑で数種類の野菜を育て、田んぼで稲を育てて来た
私が家を借りている国見町伊美、この辺りでは1番人口も多く、国東町の小中学校はすべて伊美に統合され、子供達は他の集落から通って来ている
畑と田んぼがあるのは国見町鬼籠という、なんだか怖い感じの名前がついている
一緒に協力して田んぼと畑をやっているkikomania代表坪倉氏はこの鬼籠という集落が気に入って山と畑と田んぼが付いてる家を買ったのだ
国道が海沿いを通っているがスーパーも病院もない
昔はとても賑やかでお店や旅館、映画館まであったと聞く
今でも現役なのは山口県徳山行きのフェリーだけである
私はこの地区の住民ではないが、ほぼ毎日鬼籠に通って田んぼや畑をやっているし、坪倉さんが地区のお食事会や行事に出て知り合った方とも親しくさせてもらっている
特に稲作では鬼籠で広く田んぼをやっている神様みたいな方(Kさん)に代掻きしてもらったり、いろいろ相談にのってもらったり、水がない時には奥の手を使って水入れてもらったりとお世話になりっぱなしだった
いつも田んぼで会う時は満面の笑顔で声をかけてくれる
我々の田んぼから海の方の田んぼの真ん中に神社がある
名前はまさに田中神社、冗談でよく話すのは、あの神社の神様はKさんなんじゃね?
扉開けると『おお〜ワシじゃ〜いつまで稲干しとるんじゃあ?』って出てくるやつ
稲刈りからハザ掛けして、埼玉に戻ったりしていて3週間程経ってしまってから慌てて脱穀することになった
私が家を借りている大家さんに足踏み脱穀機を借りに行った時、倉庫に眠っているコンバインを見せてくれる
稲刈りは壊れて出来ないけど脱穀はできるからこれを使えとおっしゃる
この大家さん(Y氏)にも苗作りを一緒にやってもらったり、トラクター借りたり、使わなくなったハザ掛け用の木材をもらったり、しかも、前述のK氏の同級生で、ずっと助けてもらってきたのだ
この2人には本当に感謝しかない
80歳を過ぎてるのに元気でパワフルで稲作、畑、椎茸などなど、なんでも知ってる超人なのだ
そんな地元の超人達とは一味違う出逢いもある
脱穀どうしよう?と私だけがざわついていた時、坪倉さんは3ヶ月ぶりに鬼籠地区のお食事会に参加して帰ってくるなり
「鬼籠にキムタクがいた!」と話す
えっ?なに?
キ・コ・に・キ・ム・タ・ク?(◎_◎;)
この鬼籠にキムタクがおる?
そのキムタクは6月に移住してきたらしく、前から気になっていた別荘風の建物に住んでるらしい
そして脱穀の日
朝から小雨が降っていたが、止むと信じてコンバインをトラックに載せて田んぼの近くを通ると、なんと、そこにキムタクがおるではないか!(◎_◎;)
遠目は本当にキムタク
ロン毛、日焼け、なんかジャニーズが農作業する時にスタイリストが選ぶ服装、洒落た長靴
稲作りはやったことなくて興味があると言って手伝いに来てくださったのだ!
来た〜っ!この展開
絶対うまく行くやつだ!
雨も止んで、コンバイン初運転の坪倉氏がトラックから慎重に運転してラダーをゆっくりと降る(見ててもヒヤヒヤ)
彼は本当にすごい
トラクターもコンバインも少しの説明で運転できるのだ
昔、義理のお父さんの田んぼを手伝った時に運転した経験があるとはいえ、さらっと動かしてしまうのは流石である
午後には雨が降るらしいので、どんどん脱穀していくよ!
機械ってすごいわ〜
あっという間に機械を通って、籾と稲藁に分かれる
用意した袋がどんどん籾でいっぱいになる
と、そこに、登場したのは、この地区に2年前に移住してきた一家の主人(Kちゃん)、めっちゃ酒好きで稲も野菜も自然農で何年もやってる大先輩なのだ
もう、こんだけ揃ったら怖いものなし
ガンガン脱穀、あっという間に終了!
マンパワーとマシンパワー炸裂だな
つい、最近、キムタクに至っては2日前(笑)
に知り合った鬼籠の移住者が手伝いに来てくれるって凄くないですか?
先月の稲刈り(手刈り)では、我々3人でサクサクサクサク刈って、干しても3日かかった
今日の脱穀だって3人だけなら、きっと途中から雨降ってきて中途半端になってたかもしれない
当然、夜は祝杯あげますよ
坪倉さんの家に集まり宴会です
キムタクもやっぱり酒好きでした
いろんな話をしましたが、酔っぱらいが酔っぱらいの話を聞くので覚えてません
慌ててポチった籾摺り機が届きました
土器土器のドキドキですね
一回だけでは籾殻が取りきれてなくて2回かけました
ヒノヒカリというこの辺りではポピュラーなお米、はじめて食べる米でしたが、甘くてモチっとして美味しいお米でした♪
うちの脱穀が終わると、今度はあのKちゃんのところの稲刈りです
彼はハッピーヒルを育ててました
鬼籠ではほとんどはヒノヒカリですが、質より量を取ってハッピーヒルだそうです
いやいやハッピーヒル、私大好きですよ
もちろん一本植え、ヒエがめっちゃ伸び放題の時期もありましたが、コツコツコツコツ、田んぼのお世話をしてました
初日は私と坪倉さんは糸島の発酵合宿に出掛けて不参加、キムタクと大隊長とKちゃんで頑張りました
2日目は私と坪倉さん、そしてKちゃんの友達のネギ農家のY君も参加
ハッピーヒルの株の太いこと太いこと
私の短い指では掴みきれません
8月の台風で大雨降った時がちょうど花が咲く時期と重なったのが影響したのか?
いもち病が少し気になりますが、きっと大丈夫でしょう
6人で今日中に終わらせてやるぜと意気込みます
お昼はKちゃんとY君の奥様が用意してくれました
Kちゃんの家で子供達と一緒に食べます
Kちゃんの家は3人、Y君の家は2人
神戸出身というKちゃんの奥様のそばメシ、Y君の奥様の漁師の父ちゃんが獲ったアジはフライにしてくれました
もう美味し過ぎて泣きそうです
午後からの稲刈りは田んぼのぬかるみが酷くなってきて進み方が少し落ちてしまい、少し残して日没を迎えました
そしてこの日も飲みます♪
最終日、フル参加のキムタクと大隊長、Y君と奥様、Kちゃんの5人でお昼前には作業終了!
私もふるさとハローワークに行って慌てて戻りちょっとだけ手伝えました
私達夫婦は自給農するために国東に来ましたとか抜かしてますが(笑)
この地区、鬼籠という集落での自給農はこんな感じで、みんなで助け合って、機械や道具もシェアして、作業終わったら、みんなで酒飲んで、子供達と遊んだり、ヤギや猫や犬と戯れたり、そのうち鶏飼ってみたり、罠仕掛けて猪や鹿取って分け合ったりな
お金がなくても、みんなの知恵や、マンパワーでどうにかできるんじゃないかなあと思ったりしてます
高齢で田んぼができなくなったりする人も増えてます
耕作放棄の畑や田んぼも多いです
空き家もあります
どうですか?
都会が住み辛いなあとか、仕事辞めたいとか
ストレスや未来に対する不安とか
この国はおかしいと思うとか
まあ、なんでもいいんですけど
鬼籠で一緒に自給農やろうぜ!
私は鬼籠には住んでないけど〜(爆)
知らんけど〜
おまけ