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StayHomeで向き合ったこと



昨今のコロナウィルスの影響で 勤めている会社でも早々に在宅勤務となり
ほぼ家にいる生活が3か月ほど続いている

こんなに家にいる時間が長いと 
いろいろと 向き合わなければならないことがあると気付く

例えば家の老朽化とか

例えば保険の見直しとか

例えば着実に増えていく体重とか


時間があるときほど 後回しにしていたこと 見ないふりをしていたことの存在感が増していく気がする




約1年半前まで 犬を飼っていた

最期は1か月ほどほぼ寝たきりで 仕事に行く以外はつきっきりだったが
あの時 今のように家で仕事ができていたらとぼんやり思う


家にいる時間が長いと 多くの人がそうするように 我が家も大掃除をした

古いものの整理をしていく中で 遺品整理で整理しきれなかった
小物やら大物やらが次々出てきた 


運動不足解消のため たまに家のまわりを散歩するようになった


まだ元気だったころに犬と歩いたコースを また歩くようになった
散歩の途中で休憩していた駐車場は マンションになり
よく前を通っていた一軒家は いつの間にか更地になっていた


亡くなった犬のことについて なるべく考えないように
思い出さないようにしていた自覚は 何となくあった

遺品整理を先延ばしにしたり
いつもの散歩コースだった道を歩かないようにしたり
動物番組を今までのように真剣に見ないようにしたり
知り合いのワンちゃんに会わないようにしたり


向き合えば 嫌でも思い出が押し寄せてくることがわかっていた

そしてまた 言いようのない無力感に
絶望してしまうのではと おそれていたのだと思う




最期まで苦しそうに呼吸をしていた夜を今でも思い出す

息を引き取ったときから
感情的に泣き続ける自分と 冷静にふるまう自分とがいた

かなしい ごめんね と泣く一方で
ネットで地元の火葬場を探し
離れて暮らす妹に報告の連絡をした

明日会社になんて連絡しよう まだ有給大丈夫だったかな 
と鈍った頭で必死に考え のろのろ動いた


犬がいなくても 何事もなく日常は始まっていった
夜眠れなくても 朝は来るし
会社に行く電車で号泣しても 何もなかった顔で働くことが必要だった


わたしは ひとり泣いているわたしをいったん置きざりにして 

そのまま今に至るのだった





妹とのLINEの履歴で 確認したいことがあり トークの画面で検索をした
3年前の検索結果の画面の前後は 犬の写真と動画でいっぱいだった

今までほとんどしてこなかったが 携帯のフォルダにある
何百何千とある写真と 動画を 少しづつ 見直した

あーこのときは天気が良くてご機嫌だったな とか
トリミング行きたてで毛がふわふわだったなとか
細かいこともなるべく思い出して 考えて ひとつひとつゆっくり見た


思ったより 大変だった
いろいろなよくわからない感情で 頭と心がいっぱいになり 気分が落ち込み 具合が悪くなった


でもその工程の中で予想以上に 
なんて幸せだったんだろうと素直に思えたことが たくさんたくさんあった

この写真にうつってる瞬間 わたしは本当に幸せで満たされていた 
そんな瞬間が確実にあったのだということが とても自然に感じられた



一緒に暮らさなければ わからなかった感情や考えがたくさんある

この世で一番大切だと心から思えるものがあるとか
毎日生きてくれてるだけでありがとうと感謝したくなる気持ちとか
何もしてあげられない無力感とか
いなくなったあとの喪失感とか

あげればきりがないが 一番は 

一緒にいるだけで幸せなんだという
何物にも代えがたい幸福感を 教えてくれたこと

そんな当たり前のことに この自粛期間中 
1年以上かかってわたしはようやくたどり着けたのだった



時間がすべてを解決してくれないということにも気づく
一度考え始めたら止まらないし いまだに後悔もする
いない今より生きていた過去の方が 幸せだったという事実は変わらない

それでも少し ほんの少しだけ 前を向けたような気がしたのは
幸せだと心から思った瞬間が わたしにもあったということを思い出させてくれたから


自分でも気づかないうちに 自分の感情に対して鈍化していたようだった

以前にも増して涙もろくなったし 感情の起伏がが激しくなるときもあるが
これでよかったのだと思う


教えてくれた 様々な感情を 押し込めず 大事にしたいと 

心から思えた





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今回初めて投稿します。
今までもnoteに興味はあったのですが、twitterでキナリ杯のことを知り
よい機会だと思い投稿してみました。

ぎりぎりの投稿になりましたが間に合ってよかったです。。
本当によい機会をありがとうございました。

今日のような日曜日はいつも
明日からまた始まる日常がいやだないやだなと犬にむかって話してました。
わたしのベッドの下で、神社の狛犬のようにじっとそばにいてくれたことを思い出します。

でもお姉ちゃん頑張るね、といつも最後に言えたのは、
笑ってこちらをずっと見てくれてたからだったんだな。

思い出してまた泣き笑いの自分がいますが(笑)

明日からまた頑張って生きていこうと思います。

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#キナリ杯 #犬との思い出 #stayhome

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