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#豊岡演劇祭2024 『アート・トランスレーション・パーティー』

東京演劇祭2021で「アートトランスレーターアシスタント(ATA)」に参加させてもらった。外資系企業に30年以上勤めていたので、通訳・翻訳ぽいことをする機会は多々あったけれど、プロフェッショナルな通訳・翻訳は、こんなにも奥深く幅広いものなのか、と思い知った。

せっかく貴重な経験をさせていただいたのに、その後私は純日本企業に転職し、仕事で英語を使う機会すらほぼない生活になっていた。

でも実は、ATAで経験した、人の話していることを「ちゃんと聴く」「メモを取る」「聞き手が理解し易い様に再構築して伝える」と言うのは、例えば会議で議事録を取る時などにも、とても役立っている。

そんな貴重な学びの場を与えて下さった「Art Translators Collective」の皆さまが、豊岡演劇祭2024で翻訳・通訳のプロセスをオール日本語で疑似体験するゲーム形式のワークショップをなさると聞いて、こりゃ参加しない手はないでしょう!とイソイソと申し込んだ。

「翻訳ゲーム」を土曜日に、「通訳ゲーム」を日曜日に体験させていただいたのだけれど、どちらも改めて「コミュニケーション」や「ことば」と言うものを深く考える、良い機会となった。

「翻訳ゲーム」では、「文脈」の重要性、「語彙」の重要性を感じ、もしかすると一番大事で、そして自分に欠けているのは「柔軟な思考」かも知れないと思い、「通訳ゲーム」では、「誰に伝えようとしているのか」の重要性、ディテールの正確性ももちろん大事なのだけど、一番伝えたいこと、伝えなくてはいけないことは何なのか、が何よりも大事なのでは?と思ったりした。

一定レベルの「共通認識」「共通言語」を持っている事が、意思疎通のスピードとクオリティにこんなにも影響するのか、と言うことも、なんとなく頭では分かっているつもりだったけれど、めちゃくちゃ実感出来た。

「通訳ゲーム」では「予習」としてチーム全員が同じ資料を読み込むのだけれど、そのお陰で、限られた時間の中でアワアワしながら伝えた内容でも、驚くほど「ちゃんと」伝わった。もちろん伝言ゲームの中で所々謎の変換は起こったけれども、共通の知識で互いに補完し合うことが出来ていた。

そんなこんなの体験を経て改めて、「通訳・翻訳」スキルは幅広くコミュニケーションの効率化に活かせる!と確信したし、自分が如何に日頃「雑」なコミュニケーションを取っているか、についての反省をしたりもした。

これからの日々、①柔軟な思考 ②伝える相手は誰か? ③一番伝えなくてはならないことは何か? ④如何に「共通言語」「共通認識」を醸成するか、 を意識して過ごしていきたいと思う。


Art Translators Collective 『アート・トランスレーション・パーティー』 
会場:[豊岡]芸術文化観光専門職大学 A101教室、[江原]デモクラティックスクールTOIRO、[城崎]城崎国際アートセンター スタジオ1
上演期間:2024年9月13日(金)~15日(日)
上演時間:約90分



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