【思い出話】コンゴ民で雌鶏と猫闘する

数年前の話だけれども、我がパートナーの任地、コンゴ民主主義共和国北キブ州のゴマに2週間程滞在した事がありました。というのはいいが、実はわがパートナーは非常にモテるタイプ。女性にっていうよりも、小さな子供や動物が常に近寄ってくるんです。

そこで、生まれて初めて雌鶏と猫闘を経験。その戦闘記をここに残しておきます。

(2013年6月13日)

子パパのペットの雌鶏”Ma Poule"(ってそのまんまの名前)。
蛋白質、特にローストチキンと火を通した玉子が大好物という生物倫理上問題有の雌鶏。

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朝昼晩とリビングで一緒に食べていたそうですが、私が滞在している事によって微妙な三角関係が発生。私のテーブルの側には寄ってきませんし、ひよこみたいな可愛い声を出して子パパの椅子の下をうろうろ、甘えてお肉を貰っています。

私の方に来たな?とちょっと嬉しく思ったら・・糞をしていきました。

いやあ・・女って、どんな生物でもやる奴はやる。

写真は、朝はパンとご飯、昼に鶏肉の残りと玉子を平らげてから、外に出ておやつにミミズを物色中のところ。
これで夕食の時間になったら、私の方じゃなくてあっちの方に。
「お腹空いたぁ~ん♡」
って来るのよ、まったく。

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2013年6月16日

今朝から行方不明のペット鶏 Ma Poulet。

出勤前に、子パパの車の下に潜り込んで
「出かけちゃ、いやん♡」
というごねごね愛人(?)を演じていましたが、その後どこを探してもいないのでちょっと心配していたら、草むらの下でなにやらじっとしている。 さて病気か?と気にはなったが、とりあえず呼吸はしているので暫し様子見。

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と、少しして戻ったら、本人ならぬ本鶏は不在、イースターのプレゼントみたいに見つけてしまいました。

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勿論、即没収。

とは言え、勿論、自分で孵化させる気もまったくなさそうなこの熟女、台所でトマトの切れ端を貰って、産後の肥立ち・・ならぬ、栄養補給をしておりました。

子パパ曰く「休みの日にはソファーでくつろいでいるとその隣に置いていく」。

そう、私の天敵は貢ぐ女タイプ。だから、子パパも大事に可愛がるのかなあ。アプローチを間違えているかもしれない、私。

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これはまた別の日の記録。

朝9時になるとご飯を食べに来る子パパのゲスト。隣家のナポレオン君。
子パパもこのご両親とは面識はないそうなのですが、どういう訳かこのナポレオン君、朝ご飯は子パパの家で外食する事に決めているそうで。朝うちのセキュリティーさんが門の外ににいるのをみつけると、意気揚々と道を渡って我が家に来てくれます。

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今日のご飯はタルティーヌとミルク。お気に入りのカップで少し温めたのを口の周りに泡をつけてごくごくと。笑ったり嬉しそうな様子をする訳でもなく、普通に朝、裏口からキッチンを通って居間に来て、目を丸くしてご飯を待っています。

このあと、私の膝の上でポテトチップスと果汁グミ(蜜柑味)を食べて帰りました。日本の百均菓子ってスグレモノだからこんなところでも活躍します。残りはお家に持って帰らせたので家族で味見してくれているかも。

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こんな日々が世界の最貧国の一つであるコンゴ民の、その中でももっとも多くの課題を抱えている北キブ州では繰り広げられています。反体制武力勢力M23に占領・略奪というのもこのナポレオン君と私が出会った前の年の話だし、そもそもこの時には火山が活性化していて街中が灰色、硫黄の匂いが充満していたし。最近ではエボラ出血熱が数年毎に発生する事ですっかり有名な場所。

それでも、Mission de l'Organisation des Nations Unies en République démocratique du Congo(MONUC) 勤務の子パパとの時間は、猫戦でも、外食好きナポレオン君にしても、世界で最も幸せな思い出の一つ。

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