【1,085】近所のインディペンデント映画館「ラメル(Laemmle)」
早朝に、不動産屋の担当者から「Your condo is ready to move in!」のメールが来ていたので、いよいよこれから時間をかけて引っ越しを始めるから、「近所」では無くなるが、現在の住まいのパサデナにあるLaemmle Theater Playhouse 7は、まあ学生時代から良く通ったものだ。
このラメル(Laemmle)という系列の映画館は、ユニバーサルスタジオの創始者でもあるラメル一家によってロサンゼルス近郊で運営されており、館数はわずか8つ。
但し、外国語映画を含めた上映ラインナップが常に通好みで、特にパサデナ館は、ロッテントマトスで高評価を得た作品を当たり前のようにピックアップするだけでなく、かなりスキマが選ばれる事も稀では無い。
年齢層のやたら高い映画館で、シニア率が90%。特にパサデナは、引退した金持ちの老人もたくさん住んでいるから、学校がヒマな期間を利用して平日の昼に良く通っていた私は、やたら浮いたものだった。
パサデナに住んでなかった頃の方が、わざわざバスを利用し片道1時間半以上かけてまでも、良く通っていた。逆に会社勤めになってからはパサデナ住まいなので、どうせ近いからと感じるようになり、ほとんど通わなくなってしまった。
館内の雰囲気自体が非常に良く、大人の客しか来ない映画館とはここまで静かで違うものかと、上映されている外国語映画の多さも含めて、最初は感動したものだ。
年末になるとアカデミー賞候補の作品も良く公開するもので、今週のラインナップを観ていたら、ポール・バーボーヴェン監督の久々の長編「Elle」、オーディエンスからも批評家からも評価が異常に高い「Moonlight」、アライヴァルを観た時に予告編で惹かれたと書いた「Nocturnal Animals」、カザフスタンの鷹使い少女を追ったドキュメンタリー「The Eagle Huntress」と、こっちの興味をそそる作品だらけ。
明日は午後から恐らく時間が取れると思うので、久々にパサデナ館に行って、バーホーヴェン監督作などを観よう、との気に俄然、なってくる。
話題の「Moonlight」なんかも、予告編を観ていたら一気に興味が沸いたので、どっちかは押さえておきたいところだ。
私が渡米したての10年ぐらい前の頃は、平日料金が$5ぐらいだったのと比べて、今は$8だが、それでも安い。
コッチに住んでると、映画代が昔より上がったと言っても、平日料金が$8前後なのもあって、本当にその日の気分で気軽に映画館に行けるのだが、前日などに「この作品を観よう!」との心持ちだと、やっぱテンションが違ってくる。
隣町に引っ越しても、パサデナ館は電車の駅から徒歩15分ぐらいなので、家からの徒歩や待ち時間を全て含めたトータルでも片道1時間ぐらいだろうから、今後もこの映画館にはちょくちょく通う事になるだろう。