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【2,736】サンクスギビング当日の私&このイベントの起源

昨晩やや夜更かしをした為、起床は9am近くになってしまったが、10amには家を出ると妻から言われていたので、髪を整えたり洗顔などで急いで支度。

妻の親戚に、ランチに誘われたし、過去に良く行っていた白人一家の元へは今年は向かわないので、何日か前からコッチのほうに参加承諾をしていた。

現地集合は11am過ぎと聞かされていたが、10amに出ないとならなかったのは、妻の母親の弟の嫁と、その娘を、隣町のリンカーン・ハイツ(Lincoln Heights)まで向かって、ピックアップしないとならなかったから。

その街は、下道で無いと辿り着けず、ウチからだと余裕で30分かかる上に、その場所から今度は集合場所のアルハンブラ(Alhambra)まで20分ほどかかる為、必然的に出発時間がそうなった。

リンカーン・ハイツはお世辞にも、綺麗な街とは言えず、道路交通事情も整っておらず(バスの本数が少なく、電車の駅も遠い)、ラテン系住民が多い事から、アジア人が住むには多少違和感を覚える、落ち着かない街ではあるが、その奥さんの旦那さんがメキシカンなので、ここが住宅地になったとの事。

一方でアルハンブラは、中流家庭が中心な一方で、たまにアジア系とラテン系ギャングの抗争があったりもするので、これまた100%落ち着くとは言い難い。ただ、お店の数は多い、繁華街ではある。

集合場所は、「Gold Hibachi Buffet」と呼ばれる、食べ放題のバイキング。コッチでは、AYCE(All You Can Eat)と略される。妻の親戚はアジア人が中心なので、みんな時間通りにちゃんと、来る。

店名でなんとなく予想がつくと思うが、寿司があったりコリアンBBQがあったりモンゴリアンビーフがあったり中華まんがあったりと、アジア系料理の雑多盛り。味的にもまた、予想通り。

だがここは、平日に食べに来ると$10以下。今回は祝日プライスとは言え、それでも1人アタマ$17ぐらいで済んだらしい。

おまけに、あらゆるお店が閉まるサンクスギビングにおいて、きっちり11amから開店するのだから、200席はありそうな広い店内が、12pmにはほぼ満席だった。

妻の親戚もまた大人数で、合計20人ぐらいは来ていたから、座るテーブルは分散状態。

もっとも、英語が全く喋れないひとも少なくなかったので、私はというと、妻の横にがっしり着いて、物凄くテンポの悪い通訳状態での、ロスト・イン・トランスレーションなぎこちない会話が終始続いた。

まあでも、向こうや私の言っていることが、なんとなく、気持ち的に、若干、たぶん、大雑把に伝わったように思えたし、なんだかんだで30種類ぐらいの異なる料理をつまむことが出来たから(一切れや一個単位で盛れるのが、バイキングの強み)、量的には2皿分が限界であっても、満足度は高かった。

2pm前には皆、引き上げ始め、その足で私たち夫婦は、新居の最終点検へ。

入居前に時間をかけて清掃をしないとならない場所の感覚もだいぶ掴めたので、点検終了の署名をし、あとはエスクローのクローズが終われば、晴れて私たち夫婦は市役所にも住民登録をし、入居可能となる。

理想としては、12月中旬から、新居の清掃を兼ねて、私が日中は荷物運びで往復する形となる。

引っ越し自体は1日でも可能だが、今回はじっくり時間をかけたいので、こういうときこそ現在はフレキシブルな時間帯で働いている私の出番。

私が昨年担当した生徒さんたちは、来年の1月~3月の間に帰国するので、それまでに新居を見せられれば、と思う。

勿論、来年に入ってから、ロサンゼルスに遊びに来る、日本在住の友人たちにも。

夕方に帰宅後、一件入っていた仕事に取りかかるが、こっちは私としても一番ストレス無く、自らも勉強できる仕事なので、充実した状態でこなす。

で、現在夕食の支度中で、昼に食べ過ぎたことから、親子丼などの丼ぶり系の食事でも適当に用意しているところだが、その間も意外とヒマになるので(鶏肉を20分ぐらい煮込んだり)ふと、サンクスギビングの起源が気になったので、調べてみた。

そもそもの始まりは、1621年にマサチューセッツ州のプリマスに辿り着いた、布教目的にアメリカ大陸に渡ってきた英国のキリスト教徒団(ピルグリムファーザーズ)が、想像を絶する冬の寒さと飢えで次々に死んでいった中、ワンパノアグ族という現地のインディアンが食事を分け与え、彼らピルグリムたちを救ったところから。

ワンパノアグ族は、当初はピルグリムたちから発砲されたりなど、異常に警戒をされていたが、最終的には互いの身分や目的を理解。

さらに利害関係も一致(英国白人が運んできた疫病への抵抗や、他の敵対部族対策)したことで、同盟関係が結ばれ、その祝祭は「3日間続き、入植者53人と先住民90人が参加したと言われる」。

残念ながら、蜜月は長く続かず、同盟を結んだ51年後に、ピルグリム側が裏切って、ワンパノアグ族を迫害してしまう。

要は、「プリマスだけでは、領土として物足りない」。

まあそれは余談として、アメリカでのサンクスギビングの起源はこのように、1621年と言われている。

実際サンクスギビングを公的な祝日として国民に認知させたのは、初代大統領のジョージ・ワシントンがその地位に任命した1789年の11月26日が最初で、11月の最終木曜日が選ばれたのは、南北戦争終結後のアメリカ国民を団結させるためにリンカーンが1863年に制定した、という流れ。

尚、このイベントの一般的なディナーメニューとしては、主食となるのが七面鳥(毎年この時期に3億匹近く食されるとのこと)。

なぜ七面鳥なのかというと、単にでかくて栄養素が高くて、美味くて飼育しやすいから。

サイドディッシュとしてマッシュポテト、その上にかけるグレービーソース(肉汁が素)やクランベリーソース、ゆでた人参やアスパラガス、そしてトドメにパンプキンパイ。

このように、決して平和的な始まりでは無かったが、それをアレンジして、現在のアメリカではクリスマスを超える大型連休に成ったのが、サンクスギビングだ。

「感謝祭には何をする? 現在の感謝祭は、家族や友人が寄り集まっておなかいっぱいごちそうを食べたり、テレビでアメリカンフットボールを観戦したり、ショッピングを楽しんだりします。」

しかしながら、実際のところピルグリムが、恩恵を受けたインディアンを迫害した、という事実があるため、インディアン側からすれば今でも「祝日だなんてとんでもない!」という考えが払拭されていない。

歴史を紐解くと、意外にも曰くつきのイベントなのだけれど、出てくる食事は美味しいし、何よりアメリカという国自体の雰囲気が和んだものになるのを肌で感じられるので、先駆者の人たちはよくぞこのイベントをここまで国民的なものに発展させたのだと感心させられる。

その起源がどうあれ、国民が健康的に楽しめる祝日というのは、多いに越したことはない。