🎀作品紹介🎀 Doll Play-少女とうさぎのぬいぐるみ
1902年、英国人作家ビアトリクス・ポター氏によって書かれた「ピーターラビットのおはなし」は世界中で4500万部の売上げを誇る大人気の絵本。
話の中では、ピーターのお父さんが、近所の農場夫人に捕まってパイにされて、食べられてしまうという残酷な設定になっています。
子供向けの絵本としては、少し過激な描写ではありますが、作者が伝えたかったことは、大人の世界に潜む危険や自然の摂理、自分の行動には責任が伴うということ。
愛らしい絵柄とはうらはらに、そこには自然界に潜む闇もしっかりと描かれているのです。
また、日本人の感覚ではうさぎというとかわいいキャラクターのイメージがあり、食べるのに少し抵抗感があるかと思います、
しかし、うさぎパイはイギリスの伝統的料理ですから、日本人とイギリス人とではこの描写への感じ方も違ってくるのかもしれません。
こうしたネガティブな面や闇の部分さえも描かれた絵本が世界的に大ヒットした背景には、時代を超えて人として向き合うべき現実だ、と皆の中で暗黙の了解があったからではないでしょうか。
この作品のうさぎのぬいぐるみが、かわいらしいとは言い難い風貌をしているのは、こういった物語のダーク的要素を反映しているからです。
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