緻密な料理 Pai Honoluluにて
ハワイ州ホノルル市ロックダウン(都市封鎖)109日目:7月9日(木)
感染者数:1,130人(前日比36人増)
7月に入ってからはオフィスを再オープンした会社も多いと聞きますが、まだまだ人気の少ないダウンタウンにあるパイ・ホノルルで食事をしてきました。
オーナーシェフのケビン・リーさんは、サンフランシスコのチャイナタウンのお祖母さんのキッチンで料理に目覚め、カリフォルニア大学では食品化学を専攻、ニューヨークのカリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ卒業後、ニューヨークの著名なシェフの下で経験を積みました。
その後ハワイに移り、カイルアのプリマ・ハワイでシェフを勤めたのち、2017年にパイ・ホノルルをオープンしました。店名のパイ(Pai)は、ハワイ語のホオパイ(hoʻopai)の省略形で、「奮起させる、かきたてる」という意味だそうです。お料理でゲストに喜んでもらい、今までになかった体験をしてもらうのがレストランだというシェフの趣旨のようです。
食品科学者のシェフ・リーが作り出すお料理は、ジャンルや国に拘らず、繊細かつ緻密なお料理なので、メニューを見るとあれもこれも食べたくなってしまいます。今日は、人気料理を集めた4コースのプリフィックスメニューにすることにしました。
まずは、白味噌ハニーバターを添えたバターミルクのコーンブレッドがでてきました。コーンブレッドは適度に温められています。こういうちょっとした心遣いが嬉しいですよね。
まずは12時間いぶした牛の胸肉を中華まんの皮で包んだお料理です。写真では見にくいのですが、スパイシーなトマトジャムがアクセントになり、キャベツのコールスローと一緒にいただきます。中華まんの皮をこういう使い方ができるのは、お祖母さんの影響でしょうね。
二番目のお料理は、シェフ・リーのシグネチャーディッシュです。揚げ出しにしたカブには、自家製のXO醬を使ったソースが添えられ、テーブルサイドでティリーフのコンソメが注がれます。コンソメには、クルトンではなくパパイヤの角切りが浮かんでいます。ちなみにティリーフというのは、お茶の葉ではなく、フラダンサーのスカートにも使われるドラセナ類の葉の呼称です。ティリーフのコンソメを出すのは、Paiだけだと思います。
メインはブラックビーンとガーリックを効かせた豚のスペアリブです。スペアリブの上には、エミリア・ロマーニャ州の郷土料理の手打ちパスタ「ストロッツァプレーティ」とモヤシとピーナッツがのっています。アメリカのスペアリブ料理、イタリアの手打ちパスタ、中華でよく使われる食材のモヤシを使った多国籍なお料理に仕上がっています。
デザートは、こちらもシグネチャーのトーストしたマシュマロのリリコイタルトにしました。上に乗っているピンク色の粉は、ハワイの魔法の粉「リヒムイ・パウダー」です。この甘酸っぱさがたまりません!マシュマロを焼いているので、ちょっとねっとりとした食感がいい感じです。
シェフ・リーによる緻密に計算された美味しさとプレゼンテーション。お店の雰囲気もよく、オープンキッチなのに騒々しくないので、デートや記念日にもいいかも。お店の前のテラスにも席があります。
パイ・ホノルル Pai Honolulu
住所:55 Merchant Street, Suite 110, Honolulu, HI 96813
電話番号:808-744-2531
URL: https://www.paihonolulu.com
Instagram: https://www.instagram.com/paihonolulu/
Facebook: https://www.facebook.com/paihonolulu/
Twitter: https://twitter.com/paihonolulu
(このブログは2020年7月9日にyumiozaki.comに掲載されたブログの転載です)