読書の記録 4月
月末になりました。GWはどこへやら…私も明日、明後日の貴重な休みは読書とガルパとnoteの執筆で過ごすことになりそうです。
長編小説を読み勧めたため今月も3冊でした。ご紹介します。
①オルタネート(2020年 加藤シゲアキ著 新潮社)
記念すべき第42回吉川栄治文学新人賞授賞作品にして、直木賞、本屋大賞にもノミネートされた作品です。「オルタネート」は架空のSNSで高校生のみ使用できるものです。AIによる遺伝子レベルのマッチングなど現代社会ならできそうで何となく不気味さもあり、主人公・蓉(いるる)の父親のような昔気質の人情ありすごく調和がとれている作品だと感じました。尚志と豊の演奏シーンや『ワンポーション』本番などから熱気も感じられて、読んでいて面白かったです。「アイドルが書いた作品」ということを度外視しても十分評価されるべき作品ではないでしょうか。
②春夏秋冬代行者春の舞 上(2021年 暁佳奈著 電撃文庫)
電撃文庫という事でライトノベルです。四季を司る神の使い「代行者」と呼ばれる少年少女、そしてその護衛官たちの物語です。暁先生の前作と言えば京都アニメーション大賞を受賞した『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』シリーズですが、この時はキャラクター全員「花の名前」でした。今作でもこれは引き継がれ主人公である春の代行者は「雛菊」、護衛官は「さくら」です。ちなみに「狼星」、「凍蝶」というのは季語のようです。10年前雛菊の身に起こった事件の真相、秋の代行者・撫子の救出などが主題となる下巻は次回でご紹介できればと思います。
③かがみの孤城 上(2021年 辻村深月著 ポプラ文庫)
京都の大垣書店で友人に「これは面白かった」と勧められた本です。2018年に本屋大賞を受賞した作品でこの度文庫化されることに相成りました。様々な事情で学校に通えない子どもたちの前に現れた鏡。鏡の中の孤城と支配者「オオカミさま」。何故このメンバーが集められたのか?孤城が現れた本当の理由とは?「オオカミさま」の真の狙いは?辻村先生の物語は初めて読みますが、スクールカーストというありふれた題材にありながらミステリーのようなスタイルで進んで行き、私自身先ほど述べた疑問が湧きつつなかなか真相にたどり着けないまま上巻を読み終わりました。下巻で全てが明らかになった時どういった感情を抱くか今から楽しみです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。今日4/30は図書館記念日でした。コロナの関係もあり最近行けていませんが、伊原摩耶花(氷菓)いわく「教養の聖域」ですからね(笑)私たちの生活に必要な知識を教え養ってくれる場であるのは間違いありません。この再びのステイホームウィーク、図書館から本を借りて家で読みふけるのも乙なものかもしれません。