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現地行きたかった・・・ ~ライブ参戦を諦めたバンドリーマーの気持ち~

 リスク管理なんて難しい表現でみすみすチャンスを潰すことに腸が煮えくり返ってますが、自分の判断なので割り切るしかありません・・・。

 8月21日㈯に山梨県の富士急ハイランド・ユニファーフォレストで行われる、Bang Dream!9th☆LIVE「The Beginning」のチケットを先行予約にて手に入れ、Roselia、Poppin'Partyの生ライブを楽しみにしていたのですが、新型コロナの感染状況悪化を受けて参戦を諦めました。私がこの苦渋の決断をするに至る経緯を今後のライブ参戦の糧とするためまとめておこうと思います。

 まずは運営の方針を尊重したい

 現状公式に中止や延期の発表をしていないところから運営のブシロードさんは開催意向なのだと思います。昨年はコロナ第二波に見舞われながら感染対策をしっかり行い、同会場で立派に興行をやり抜いています。

https://www.oricon.co.jp/news/2171451/full/

 しかも感染者ゼロを実現させた実績もある。現状、緊急事態宣言が出されているのは近隣では関東の1都3県であり山梨県は対象外です。「やれる」という判断が当然だし、何より東京ではあの世界的スポーツの祭典をやっているのにやらないのではカルチャーとして死んでしまう。私でもするという決断だと思いますのでその点は尊重しています。

 会場外での感染リスクが心配

 というわけで、会場でのコロナ感染は実は全く心配していませんでした。コール禁止、全員マスク着用、検温の実施、広い間隔での鑑賞をはじめとした様々な感染対策。水分補給だの演者の飛沫の心配だのというのも屋外イベントということを考慮すれば問題にはならないでしょう。ただやはり心配なのは会場の外の話です。物販コーナーもさることながら関東各円遠くは関西方面からツアーバスが来る中で、駐車場や入口では当然観客を裁ききれず「密」を作り出すタイミングも出てくるでしょう。関東地方から多くのファンが押し寄せるでしょうし、今の感染状況を見るとリスクの高さは去年とは比較できないように思います。

 最もリスクの低い移動手段は?

 次なる懸念事項は「移動手段」でした。福岡県在住の私は、会場まで直線距離でも900㎞は離れている長距離参戦者です。しかし通常であれば、近くの空港から羽田に飛び、新宿からバスで向かえば午前中のうちに富士の裾野へと到着できるので距離は問題ではなく、金銭面さえカバーできればあっさり行けてしまいます。

 こんなことをいうと都民の方に叱られてしまうかもしれませんが、はっきり言って今の東京に足を踏み入れるのは自殺行為です。ましてや乗り換えの連続、対策十分でも高速バスに長時間拘束されるのは何となく心配にならざるを得ません。

 公共交通機関として残された手段は鉄道で、東海道新幹線の静岡や富士、三島もとい沼津などまで行きツアーバスに乗れば行けます。しかしながらのぞみが停車しない静岡県内の駅に行くには、ひかりやこだまへの乗り継ぎが必要になります。当然中京圏の名古屋、関西圏の新大阪や京都で乗り換えです。「福岡県民が何を言うか」というところではありますが、やはり人口が密集する地域が避けられないのは不安が募ります。

 あの名列車を使う勝負手

 最終手段として考えたのが寝台特急サンライズの利用です。

https://www.jr-odekake.net/train/sunriseseto_izumo/index.html

 岡山もしくは姫路でサンライズを捕まえ、後は個室を抑えさえすれば誰と触れ合うこともありません。関西圏、中京圏の乗降も限られています。しかし静岡に4時38分に着いてから以下富士、沼津、熱海と続けて5時台に到着していき相当の早起きが求められます。帰りは23時台にバタバタツアーバスを降りて乗り込みますが、その時間ではシャワーカードが手に入らず浴びることもできないでしょう。そして翌朝は岡山で早起きして山陽新幹線に乗り継がなければなりません。大移動での感染リスクもさることながら、私自身の体調管理がままならない旅はやはり避けたいところです。大体コロナ禍とはいえあの人気列車のレアチケットがこんな直前に簡単に手に入るのか?という疑問もあります。

 高速道路を愛車・ヴィッツハイブリッドで走行し、現地まで自走で行くことももちろん検討しました。17時の開演に間に合わせるためには、前日の22時くらいには出て休憩を挟みながらの長時間走行です。深夜の運転、慣れない名神、東名、新東名の走行、休憩をはさむものの交代なしで17時間近く走りっぱなしになること。休みの関係上とんぼ返りで同じ道を同じ時間かけて帰る必要があること。事故を起こしかねないリスクが多すぎそれは不可能でした。

 コロナを恨めば良いのか国を恨めば良いのか・・・

 いつもなら移動中は美しい富士山の様子など私には縁遠い地域の風景を楽しみ、現地では「バンドリーマー」の皆さんと盛り上がって・・・と香澄の言葉を借りるなら「ドキドキが止まらない!」ところなんでしょうね。Roseliaは映画もやって新曲が豊富だし、ポピパも名曲ぞろい。予定通り開催されれば現地は大盛り上がりでしょう。

 「たったひとつのライブに行く」というごく普通の楽しみが奪われる。コロナ禍の現実をまざまざと見せつけられた気がします。実は私、4月に大阪で行われた「名探偵コナンコンサート」のチケットも持っていたのですが、大阪の感染状況の悪化を鑑み現地参戦を断念していたので、もう今年だけで2件目になります・・・。

 どうか国の政を司っている方々には、私たち一般庶民が生活を少しでも豊かにするほんの少しの愉しみのためにこれほどの危機管理、感染リスクを減らす意識をもって日常生活を過ごしていることを知ってほしいです。去年の春頃はまだこの疫病に曲がりなりにも対処しようとしていたし、それに国民もついていこうという姿勢で臨んでいたと思います。今上の方々はその意識を捨てずあるべき行動を取れているでしょうか?国民はついていこうとしているのでしょうか?たかがライブでこんな政治的な発言はしたくないのですが、最近の報道を見ているとどうもコロナウイルスばかりを恨むことはできないのかなと思っています。

 皮肉にもステイホームになったことが私とバンドリもといガルパとの出会いのきっかけであり、ワクチン接種も進んできてこの時期ならコロナ危機を脱するかと思い申し込んだ今回のライブでしたが、再びの感染大爆発で四散してしまいました。家族や会社そして国の将来のためには感染リスクの高い行動は慎むしかないのかなと渋々ではありますが今回は諦めることにします。

 私のなけなしのチケット代金12000円がこの「リアルバンド」というコンテンツの生き残りに貢献できるなら、参戦断念の溜飲も少しは下がるというものです。


 

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弓葉響(ゆみのはひびき)
面白いアニメ聖地があれば教えてください。読者様がお望みでしたら、どこでも駆けつけ取材したいと思います。