対談企画 第三回目 宮田運輸社長 宮田博文さん やさしい社会をつくる
こんにちは
高槻市議会議員の西村ゆみです。
ボイシーでいろんな方と対談をしております。
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発信しました内容、耳が不自由な方にも読んで頂きたいので、noteからも同時に発信しております。
今回は高槻市を代表する企業、宮田運輸さんと対談致しました!!
※一部、読みやすいように言葉を変えています。
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西村:宮田さんこんにちは 自己紹介をお願いします
宮田さん:株式会社宮田運輸の代表、宮田博文(ひろふみ)と申します。運送会社を経営しております。本社は高槻市です。一般社団法人こどもミュージアムプロジェクトという協会も作って運営をしております。
西村:宮田運輸さんといえば、ラッピングしたトラックが有名ですがどういうきっかけでスタートをしたのですか?
宮田さん:トラックが子どもの頃から大好きで、トラックに乗りたいという夢があって宮田運輸に入社をしました。ただ・・会社の中で不幸にも交通事故、死亡事故が発生してしまいました。大好きなトラックが不幸を生んでしまう、落ち込んで、一時はトラックをなくしてしまったほうがいいのではないかと考えたこともあります。しかし人にアドバイスを頂いて、トラックをなくすのではなく、活かしたほうがいいのではないか?と。トラックを活かそうということで子供たちの絵やメッセージをトラックにラッピングをするアイデアを思い付きました。
西村:宮田社長が思いついたのですか?
宮田さん:そうです。10年くらい前にドライバーさんの1人が、子供が書いた「パパ頑張って」というメッセージをダッシュボードに貼ってあったのを見ました。子供の絵とメッセージを見て、ドライバーはモチベーションをあげていました。そこで、子供たちの絵やメッセージは、どんな人の心にも伝わるのではないか?トラックの運転席の中だけでとどめるのではなく社会にだそうと。そのままドライバーの子供さんが書いた絵を大きく引き伸ばしてトラックの背面につけたのが第一号です。
西村:第一号はどんな反響がありましたか?
宮田さん:ドライバーのトラックの走り方、扱い方が変わりました!
雨が降ってもトラックを洗っています。風邪ひくよというくらいに。助手席に子供をのせて仕事をしている感覚です。仕事を子供と一緒にしている感覚なんです。また自分の運転が変わるだけでなく、交差点で止まっていると、おばあさんが手を合わせてくれたりしました。
西村:見て下さる方がいるのですね!
宮田さん:そうなんです。トラックといえば、どちらかというと危ないし、怖い、みんな無関心じゃないですか?注目されるのは事故の時だけ。でもやっぱり国民みんなの暮らしや命を支え続けさせてもらっている。そんな使命感の中で24時間365日、雨の日も雪の日も、暑い日も寒い日も、懸命にやらせて頂いている。無関心のトラックがサービスエリアとまっていると、若い人たちがかけよってきて、写真とっていいですか?と聞いてくる。そんなことこれまで1度もありません。仕事の中身は変わってないんです。やっていることは変わらない。高速道路を走っていると運転席から手を振ってくださるご夫婦もいます。お手紙もたくさんいただきます。
西村:お手紙ですか?
宮田さん:はい。会社で嫌なことがあったけど、トラックを見て、大変心が穏やかになりました頑張ってくださいと。自分たちがやっている仕事が人に優しさを届けているとか、笑顔にしているとか、心が穏やかになっている実感が仕事の中ででてくると、仕事のやり方とか働き方とか生き方とか、変わってきます。管理強化ではなくて、人の優しさが自然とでてくる。そんなきっかけを自分たちが作っているのだと思うと仕事のやり方が変わってきます。
西村:物を運んでいるだけでなく優しさを運んでいると会社のホームページに記載されてましたよね。
宮田さん:物を届けているだけでない実感が、仕事の中で、手を振ってくださる方がいたり、声をかけて下さったりと出会う中で、でてきます。人の役にたっている、世の中のためになっている実感がでてくるのってすごく大事じゃないですか?高槻から始まった活動ですけど、全世界に広げていきたい。広げるじゃなくて広まってほしいです。
西村:高槻から始まり今は、中国まで広まっていますよね?
宮田さん:おかげさまで315社に賛同頂き、1150台ラッピング車が全国にあります。
西村:始まりは高槻の1台からですよね?
宮田さん:はい、そうです。取り組みは社員の子供から始まりましたが、地域の小学校や幼稚園などに行って、お絵かきなどしたものを、地元地域の会社とマッチングして、ラッピングトラックを作る活動をしています
西村:高槻の小学校などでもコンクールなどしているのですか?
宮田さん:はい、実は2023年9月10日に子供ミュージアムフェスタというイベントをします。子供ミュージアムラッピング車が全国から集まります!キッチンカーもたくさんきます。トラックの荷台を舞台にしてお祭りをします。そこに子供たちの絵を募集してコンクールして、ノミネートされたものをラッピングする活動です。
西村:こどもミュージアムフェイタは、2018年からされていると伺いました!
宮田さん:私たちの活動を知ってもらいたい、子供たちに感謝の気持ちを伝えるということを含めて万博記念公園のお祭り広場、ちょうど太陽の塔の後側の場所でやります。2018年にたまたま借りることがでました。10時から16時まで暑いけどやります。障害の子供をもった方々が踊りを披露したり、大人が歌を歌ったり、消防団がブラスバンドをしたり、ぜひお子さん連れで遊びにきてほしいです。
西村:子連れでいきます!
ちなみにこちらのミュージアムは近隣のどなたでも参加できますか?
宮田さん:はい、チケットなどもありません。
西村:なんで始めようと思ったのですか?
宮田さん:子供たちの絵が増えてきたので、それを一堂に集めて見て頂く場を作りたい思いがありました。自分の会社の車両だけでなくいろんな会社のトラックが集まって並べるとすごいです。
一事業者を超えたつながり、やさしい気持ちが未来をつくるを合言葉で集まった運送会社ですけど、見に来て頂きたいです。
西村:宮田社長のやさしい思いを伝えたいをひしひしと感じます。難しい質問ですが、、宮田社長が思うやさしいとはなんだと思いますか?
宮田さん:言語化するの難しいのですが、どんな人の心の根底にやさしい気持ちがある。どんな人にもです。これを僕たち大人たち、経営者たち、地域も含めてみんなで信じることが大事です。これがベースにないとやっぱり街づくりも含めて逆の方向にいってしまうような気がします。厳罰とか。人のやさしいこころを信じることからスタートする。子供たちの絵やメッセージ、子供たちにふれると自分が持っている本来のやさしさを取り戻したり、忘れかけていたやさしさが発揮することあると思います。
西村:子供たちから教わることのほうが多いですよね。
宮田さん:そうです。子供たちに教えるではなく子供たちの無邪気なやさしい良心にふれる、この機会を僕たちはいっぱい社会に作りたいです。
西村:会社だけで終わるのではなく、社会で生かす思いですね。
宮田さん: やさしいきもちが未来をつくるきっかけは、教えるのではなく子供たちの絵やメッセージにふれる社会にするだけで本来もっているやさしさが発揮できるのではないか。そうなれば人がより自然と支えあったりできる地域をつくっていけると思う。そんな志をもってしています。
西村:すばらしいしか言葉にできません。信じるは大事ですよね。目に見えないものだからこそ、どう心と向き合ってますか?
宮田さん:すごく難しいのですが・・・・信じるのは当たり前。それよりも人から信じてもらえる人であるかどうかを問い続けなさいと素晴らしい経営者から教わりました。向き合っていかないと生活と身近なところ、家族も含めて大事だなと思っています
西村:実行するのすごく難しいですよね?その原動力はどこから来てるのでしょうか?
宮田さん:こどもミュージアムプロジェクト協会には4名職員が在籍しています。4人が一生懸命に、小学校に絵の募集へいく、協賛金を集めさせて頂く、一生懸命に動いてくれてます。だから、場を作るのが経営者として大事なので、こうしろ、あーしろということは一切言いません。やりたいことをやってもらいます。
みんや会社のためだけだと頑張れないし続かない。地域がよくなる、未来がよくなるという思いがでやってます。
西村:ベクトルが自分に向き始めたら自己満足ですもんね。
宮田さん:そうです。どう地域や社会未来に向けられるか?やりたい気持ちはみんなあります。でも大人たちはそれをやってどれくらい儲かるのか?とか、自分たちにとってメリットあるのか?と言いがちになるけど、未来がよくなるんだったらやりましょうと。これが原動力です。
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西村:宮田運輸さんは採用が先着順と聞きました。
宮田さん:はい。地域にもよるのですが、基本的には先着順です。3人の募集に100人来た時もありました。その時に、どうやって面接をしていこうという話になった。僕は、人を選ぶなと。人に選ばれる会社になれと。働きたいという人がいたら受け入れようです。ただ採用人数には限りがある、じゃあどうやってとなると先着順でいいのでは?とそこがベースになっています。
西村:先着順で採用された方は、先ほどの宮田さんのお話しの中で信じてもらえるというところで・・・やはり変わりますか?
宮田さん:変わります。もっといえば辞めるのもOKにしています。引き止めません。出戻りもOK。多いので2回辞めて3回は入ってくる。1回辞めて2回入ってくる人もいます。会社の目的が発展成長のためではなく、人が幸せを感じる会社にしなければいけないと思ってます。子供で聞かれると能力が高いとか、性格が良いとかではなく、どんな人でも温度差はあるし、時間軸が違う。だから仕事を通じてみんなで教育をしながら人間性を高めながら幸せと感じていける、人を作っていきたいです。
西村:今の時代、履歴書にでてきたものだけで評価されてしまうじゃないですか。人は、これまでいろんなことがあったと思います。私の娘の場合は、視覚障害があり、見えないからできないだろうとか、機会を奪われてしまうことがすごく多くて、そうなるとじゃあ履歴書にでてくるものは何?と考えたことがあります。
宮田さん:機会損失ではなく機会開発できるような会社、場づくりをしていきたいです。どんな人でも。誰がみてもダメやという人でも、僕たちが育んでいきたい。機会を与えていきたい。人がイキイキと働ける、生きる目的を高めあっていける場です。自分自身が場を与えてもらったという思いが強いので。
西村:高槻にそんな素晴らしい企業さんがある事を知り、頑張らなくちゃと思いました。
宮田さん:高槻から運送会社だけども、地域の皆さんと行政を含めて一緒になって未来を生きる子供たちのためにどんな環境を作っていけるか考えていきたい。そのためには1社ではできません。一人ではできませんので協同しながらさせて頂きたいです。
西村:よい社会、よい未来を考えるヒントを今日はたくさん聞くことができました。この番組のタイトルである、みんなにやさしい街、高槻の「やさしい」とは何か?を考えるというところで、やさしいというお話をずっとお聞きしまして、信じる、そして信じてもらう、目に見えないものの大切さを信じることがやさしいを作るのかなと感じました。
宮田さん:はい、そう思います。そういう機会を会社の中でも外でも作っていきたいと考えています。会議もですね、未来会議と名称を変えて、そこでは業績の報告、数字の目に見える部分ではなく、目に見えないところに焦点をあてて、感謝と承認をしあえるか?これを毎月日曜日にしています。社外にオープンしています。どんな人でも参加できます。
西村:未来会議には社内だけではなくどんな方でも参加ができるのですか?
宮田さん:はい、どんな方でも参加してください。ホームページから参加登録フォームがあります。多いときは30人くらい外部の方が全国から参加頂いたことがあります。
西村:外部の方が30人も??
宮田さん:はいそうです。私たちの事業の成果の業績の報告を、資料も全部渡して、一緒になって考えてもらう。だからもう、これからの時代は、会社の中のことを会社の中だけで考える時代は終わりだと。いろんな多様な人たちと一緒に考える時代ですよとメッセージとして発信しています。
西村:ありがとうございます。宮田社長、未来会議の話もお聞きしたいので、ぜひ第二回目もやりましょう!
宮田さん:ぜひお願いします。
続く
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