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常連店 〜博多のネイルサロン〜

こんばんは。
yumiです。

急に思い出した、大好きなネイルサロンの話。

20代の後半くらいから、ネイルサロンが好きでした。

それまでは、自分でネイルするのも好きで、デザインはうまくできないけど、簡単なグラデーションをしたり、シールやストーンを貼ったりしていた。
20代も後半になると、お給料を自分の為に使うということに興味もでてきて、定期的にネイルサロンにも行っていた。

そうだ、東京で初めて通ったネイルサロンも大好きだった。

でも今日は、そっちじゃなくて、博多のネイルサロンの話。

このネイルサロンのネイリストは、私の占いの初めてのお客さんでもある。
今でも、もちろん仲良し。

私の常連店シリーズを読んだことがある方ならお気づきかと思うのだが、店に通うきっかけを、私は大事にしているらしい。
店を語るとき、なぜその店に行きついたのかっていうきっかけを、つい丁寧に思い出したくなってしまう。

この博多のネイルサロンのネイリストは、私の元カレさんの知り合いだったのだ。

常連店シリーズ「はじまりのワインバー」に出てくる彼氏。
彼とは結婚するつもりだったけど、結局お別れした。
彼と別れることになって、ふと思い出したのが、ネイルサロン。

東京から福岡に引っ越したばかりで付き合った彼に、福岡でもネイルに行きたいと話したとき、紹介してくれたのが、このネイルサロンだ。

男のくせになぜネイルサロンを知っておるのだ!と憤慨したのを覚えている。
我が思考ながら、昭和ですまん、と思うけど。

彼は、自分で通っていたのではなくて、もともとの友人だったのか、単に合コンで知り合ったのか、経緯はよくわからなかったけど、とにかくネイリストを紹介してくれた。
彼女の私としては、なんだかちょっと嫉妬の対象でもあったので、彼と付き合っている期間中はそのネイルサロンには近づきたくもなかった。

彼とお別れすることになり、絶望の淵にいた私は、とにかく彼の事を知っている人と話したかった。
そして、ネイリストの事を思い出した。
私は、彼からの紹介だと告げて予約を取った。

ジェルネイルは、デザインにもよるが、施術にはかるく2時間はかかる。
ネイルの技術やセンスはもちろん、人として、話していて楽しいかどうかも重要な要素。
なので、ネイルサロン選びは慎重に行いたいところ。

元カレさんの話をするために、予約するという動機はかなり不純。
でも、そういう意味の分からない理由の時こそ、私の引き寄せ力が発揮されるような気もする。
必要な時に、必要な人が現れるのが、私の人生。

見本のチップはどれもセンスが良く、趣味が合いそうでほっとした。
東京よりも少しだけ価格設定も安い。
直感派の私は、ネイリストに会った瞬間、一瞬で気が合うと感じた。
気に入った。

そして、はじめて会ったとは思えないくらい、施術中の2時間をしゃべり倒した。

彼と付き合って、結婚しようと思って、でも別れてしまった事。
別れた、と言いながらも、まだはっきりとしていない状態で、どうしていいかわからない事。

そんなことを話していると、ネイリストも、まさかの同じような経験があると話してくれた。
結婚の準備をしていたけど、結局ダメになってしまった話。

年齢も近く、同じような経験をしている。

初対面では到底話さないはずの深い話を一気にお互いに話すと私たちはすっかり同志のような気分になっていた。

一瞬で仲良くなって、また次のネイルの予約を取った。
それどころか、次の合コンまで一緒に行く約束を取り付けた。

ネイルサロンってすごいよね。
施術中はネイリストと二人っきりで、至近距離で過ごすことになる。
そして、長くても3週間程度でメンテナンスが必要になるので、定期的に通う事になる。
だからこそ、ネイリストとの相性ってとっても大事。

爪はキラキラつやつやに仕上げてくれて、ふさぎ込んでいた私は一気に元気が出てきた。
ネイルってすごい。
爪先がきれいなだけで、元気になる。
自分の手を眺めているだけで、うっとりできる。
会社ではパソコン作業なので、ずっと手元を見ていられる。

この後、私はネイルサロンにも通うようになったし、ネイリストと個人的に友人関係となり、ネイルの施術だけでなく一緒にご飯を食べに行ったり、お茶をしたりするようになった。

会社以外で、大人になってからできる久しぶりの友人。
嬉しかった。

この元カレさんは、私をワインバーに連れて行ってくれたし、ネイリストとも引き合わせてくれた。
彼と付き合ったから。
そして、彼と別れたから、今の私がいる。

彼と別れなかったら、きっとあのワインバーに一人で通う事はなかった。
彼と別れなかったら、きっとネイルサロンに行ってみようと思わなかった。

当時はまだ、彼とお別れしたことを肯定的にとらえることができなかったけど、そんな風にして、私は自分の足で歩き始めていたんだなぁと思う。

私が新潟に転勤になった時も、ネイリストは予定をねじ込んで一緒に焼き鳥を食べてくれた。

最近ではネイルを定期的にすることはなくなっていて、イベントの時に予約する程度になってしまっていたけど、時々連絡を取ったり、お茶したりはずっとしていた。
大事な友人。

人生を楽しむことが上手で、自分でお店をやっていて、エネルギーがいつも高い。
私はずっと、彼女のネイルのファンだし、彼女のファンだ。
そして、私たちは同志だ。

これからも、人生の折々を彼女と語り合いたいと思う。
そして、ここぞというときのネイルは、絶対に彼女にお願いしたいと思う。

新潟に来てから、私はネイルサロンを探していない。
福岡に行ったときに、ネイルをしたい。

ネイルサロンは、カウンセリングと少し似ている。
心に明かりを灯す。定期的に。

爪を綺麗に整える。
女性としての喜びがそこにある。
爪がきれいになっていく過程で、しっかりと話をする。
仕上がるころには、心はすこし、スッキリとしている。

カウンセリングも占いも、ちょっと抵抗がある方は、ネイルサロンから始めてみてはどうだろうか。
できれば、会話を楽しめるネイルサロンがいい。
話すとスッキリして、爪を綺麗にすると、心に、明かりが灯る。

そんなネイルサロンが増えるといいなぁと思う。

それでも、やっぱり、ネイルサロンでは扱えないような話は、私たちを頼って欲しい。
じっくりとお話をきいて、そっと明かりを灯すから。

またネイルしたいなぁ。
仕上がるといつも、顔の横で手を見せてと彼女は言う。
ネイルと私の顔を見て全体のバランスの最終確認をする。
最後に満足そうに笑うネイリストを見るのが、私は何より、好きだ。

大好きなお花とニュアンスフレンチ

ここまで読んでくださってありがとう。

それでは、また。





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