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第2回 冷え症 

2024年1月8日

美容と健康、栄養、ウェルエイジングが専門の内科美容皮膚科医 中島由美です。
能登地震でたくさんの方が犠牲となり、多くの避難所では困難な状況が続いています。一刻でも早い復興と被災者が安心した生活を取り戻すことができますように。

さて、今週のテーマは「冷え症」です。
冷え症は、人によっては長年の悩みであり、色々な方法で戦ってきた方もいるのではないでしょうか?
かくいう私も10年前までは重度の冷え症に悩まされてきました。
夏はエアコンが寒く感じ、冬は何枚も洋服を重ねて過ごし、夜は手足が冷たくて寝付けない。いつも体が緊張しているので肩も背中もガチガチ。冷えが強くて生理痛も強い。
私の20代、30代は健康とは程遠い状態で、冷えのない健康体を毎日切望していました。
どうしたら健康になれるのか?冷えをなくすにはどうしたらいいのか?
色々な本を読んで、腹巻、レッグウォーマー、5本指ソックス、靴下7枚重ね履き(こういう民間療法があったのです)、遠赤外線マット(高価でした泣)など試した方法は数知れず…。
一旦は良いような感じもするのですが、なかなか根本の冷えが良くならなかったのです。

そこで今回は、私が冷え症を克服した方法・治療についてお伝えしたいと思います。
私にとって冷え症に効果のあったものはプラセンタ治療と漢方、食事の改善・運動でした。
プラセンタとは胎盤製剤で、胎盤には赤ちゃんを栄養する成長因子や栄養分が豊富に含まれています。この栄養たっぷりのプラセンタを週2回、6ヶ月間続けていきました。最初の1ヶ月で肩こりや疲れがとれ、半年後には生まれて初めて冷えを感じなくなりました(嬉)ちなみにお肌はみずみずしく潤い、髪もツヤツヤ、立ち上がりもふわっとしてきました。
赤ちゃんは体温が高く、肌もふっくらツルツル、髪もふわっと柔らかいですよね。
赤ちゃんを栄養する胎盤成分の効果が、注射を受けた大人の私達にも同じような効果を発揮するのではないかと考えています。
プラセンタ治療は更年期障害でよく使う製剤で、更年期症候群と診断されれば保険が適応されます。
注意点はプラセンタ治療を受けた後は、今後一切献血ができなくなるという点です。(未知のウイルスの可能性があるためです)

プラセンタでかなり体調が良くなりましたので、あとはこの身体を維持することを考えました。
漢方薬も好きなので勉強もしていますが、その中で寒いと感じる時に処方する漢方薬があります。
冷えが原因で体のあちこちが痛い方や、冷えによる頻尿の方にこの漢方薬を処方すると長年の悩みがスッキリとれることを経験しています。
私も冬の寒い日は予防的に身体を温める漢方を飲んで過ごしています。

そして毎日気をつけていることは、筋肉を作るような食事と運動です。筋肉をつけるとじっとしていも熱を産生し、自分の体の中で自家発電ができるようになるので冷え対策には必須なのです。
若い女性で寒がりの方が多いのは、ほとんど筋肉が少ないのが原因だと考えています。
筋肉を作る食事とは、タンパク質メインの食事で、お肉、お魚、豆類を工夫して毎食食べることをおすすめしています。患者さんに食生活を聞いたり、血液検査するとタンパク質摂取量がみなさん少ないです。うどん、ラーメン、パスタ、パンばかり食べているとタンパク質が摂れません。健康になるにはタンパク質、そして肉、魚に含まれている亜鉛やビタミンなども大切な働きをしますので積極的に摂取することが大事です。こういった食事は体重コントロールもしやすく、体力も免疫も強くなるので是非実践してみてくださいね。まさにウェルエイジングのための食事です。

冷えのない快適で心地の良い生活を過ごしましょう。


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