『彼女がその名を知らない鳥たち』

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『彼女がその名を知らない鳥たち』を観たよ。韓国版ポスターが素敵。

この映画に出てくる人ってクズばっかりでね、序盤は特にそう感じるのよ。十和子(蒼井優)は働きもせず好きでもない男の金で暮らしている女で、しかもネチネチ責め立てるめんどくさいクレーマー。十和子と一緒に暮らしている陣治(阿部サダヲ)は、小汚くて食べ方汚くて貧乏くさいけど優しい男。唯一いい人枠だけど、まあ汚い(笑) 毎晩十和子にマッサージしてあげるけどやらせてはもらえない…これ切ない。

十和子が過去に付き合っていた黒崎(竹野内豊)は妻も子供もいて、それを知りながらも付き合ってる十和子も馬鹿なんだけど、金のために女を差し出す最低な男。しかも別れ際の暴力にドン引き…。黒崎に比べると水島(松坂桃李)の方がマシかと思いきや、結局都合のいい女扱いされるし変な性癖持ってそうだし小物臭半端なくて…十和子の男の見る目が無さすぎだと本気で思う。

ただ、観ていて思ったのは…結局いつも思い出したり心のどっかに居る人って、自分の事を容赦なく傷つけてきた男なんだよな…。いちばん忘れたくて捨ててしまいたい思い出のはずなのに、いつまでも抜けないトゲみたいに見えないところに刺さってて、何かの拍子にそこから侵食していくような気がする。これって一生続くのかな…?死ぬまで?

ラストシーンで陣治視点で2人の思い出が走馬灯のように流れていくんだけど、そこでやっと汚い靴下のくだりとか…陣治の手料理とか…すべては十和子を笑わせたい一心だったのかなぁって感じて。ただ、「お前の子供に生まれる」的なのはちょっと女の立場としては怖くなってしまったかも。

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