5月1日 コロナに学ぶ感情との向き合い方
今、私たち消費者の生活をなんとか維持してくれている、Amazonやウォルマートといった企業で働く人たちが、今日、ストをした。ニューヨークのテナントたちが、家賃を払わないというストをしている。世の中の大半の人たちが家に閉じ込められていても、世の中ではたくさんのことが進行している。
自分が、どこにも行かずに、誰とも会わずに、社会の一員であるという気持ちを維持するのは簡単なことではないが、こうやって、自分が知るアクティビストたちが毎日戦いを続けていることとか、人々が安全に暮らすために働いている人たちが戦っていることを応援することが、「世の中とのつながり」を確認させてくれる。
どこにも行かない生活が2ヶ月も続くと、自分と人とのつながりを確認することが、正気を保つことに役に立ってくれている。そして、つながりを感じられるのは、友人たちだけではない。今、起きている状況に対するリアクションや感情に表現している人たちとつながることに生かされている。それがどんなに悲しいことであっても。
今日聴いた、ザ・デイリーのエピソードが秀悦だった。ザ・ニューヨーク・タイムスの見出しには「女性が祖父の死亡と向き合う」と書いてあったが、女性は12歳で、大好きだった祖父をコロナウィルスに奪われ、今喪失と向き合っているところである。12歳のティリーは、自分の今感じていることを、とてもまっすぐに表現する。祖父がアンフェアにも奪われたことに対する怒りと、大好きな人を失ったことに対する悲しみを、フラットに、まっすぐに表現する。この中で、ティリーが、悲しみを表現するときに自分の前から姿を消す両親のことを話すくだりがある。親たちが、自分の前で悲しみを表現してくれるほうが、自分も自分の感情と向き合うことができたのにな、というのである。最初、彼女の話を聴き始めたときは、「最近の12歳は、こんなふうに感情と向き合うことができるのか、はたまたこの子が特別なのか」と思ったのだが、ようよく考えたら、きっとそれは違うのだ。子供の頃は、自分の感情ともっとまっすぐにつながることができていたのに、大人になると感情を隠すようになってしまったのだ。
ティリーのストーリーに、自分の感情を受け止めて、それを表現することのパワーを教えられた。
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