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気候危機が心配なあなたへ

今週本屋に並び始めた「Weの市民革命」を書いた理由を一言で言うと「このままではヤバい、と思ったから」に尽きる。政治・経済的状況もそうだけれど、やっぱり大きいのは環境問題だ。

気候危機/地球温暖化に対する危機感というものは、行く場所や人の政治志向によってかなり変わる。ヨーロッパはとっくにグリーン経済に舵を切っているし、拝金主義のアメリカでも、グリーン経済に勝機を見た人たちのお金がそちらに一気に流入し始めている気配を感じ、防波堤が決壊しつつあるのだという気がしている。

ところが。この危機感は、日本に届く頃にはずいぶん薄くなる。もともと災害慣れしているから、対策といえば原因の根絶よりもインフラに頭が行く習性、すでに儲かっている業界の利益が優先される産業構造、危機感が共有されていないこと、、、原因はいくらでも思いつくのだが、自分ができることは、少しでもこの危機感が共有されるために努力をすることなのだが、私がちょろちょろ発信活動することで得られる程度の拡散では全然足りないのだ。

パンデミックを経て、危機感を強めた友達がどんどん気候アクションへのコミットメントを深めるて頼もしく感じる方で、より広い日本社会では、やっぱり大半の人が今までと同じように生きているし、相変わらず企業によるグリーンウォッシングが横行している(これについてはまた改めて)。

そうこうしていたら、先頭を切って気候アクションを取っているeriを通じて、政府にエネルギー源構成を見直してくれるように嘆願をするキャンペーンの文章を書く依頼が来た。名だたる気候団体の連合「あと4年 未来を守れるのは今」キャンペーンである。日本が世界のグリーンガス排出削減運動に取り残されずに、パリ協定が決めた削減目標を果たすために決定的な意味を持つのは次の4年の行動だ、というところからきている。


今起きているのは、どんどん夏が暑くなり、それを生き抜くためにエアコンをフル稼働し、ますます温度の上昇が加速していく、という状況だ。エアコンをフル稼働しても地球の温度の上昇に貢献しないエネルギー源がある。今の技術だったら、再生可能エネルギーで石炭燃料の大部分を代替することができるのだ。

ヨーロッパは、パンデミックの景気減速局面からの復興計画として「グリーンリカヴァリー」を発表している。持続性を高める事業に公共投資をつぎ込み、民間からの資金を誘導しつつ、雇用を生み出し、経済の柱となりながらエネルギーシフトを実現するという考え方だ。アメリカでも、ジョー・バイデンが目指すものは、同じ路線の包括的経済政策だが、どの程度実現できるかは、1月5日のジョージア州の決選投票にかかっている。

@復興策もグリーン中心で(Asahi.com

@ドイツ初のグリーンボンドは好調(UBS

話をもとに戻すと、日本政府が今、このいわゆる「グリーン・ニュー・ディール」にとりわけ興味を示しているようには見えない。国際的に約束した削減目標に近づく一番現実的な手段になりうるうえに、利益と雇用を生み出すことが自明にもかかわらず。だから、市民の声を届けようと始まったのが今回の「あと4年」なのである。

というわけで、ここからはお願いです。

「あと4年」は、菅義偉 内閣総理大臣に、この要望を届けようとしていて、そのための賛同者を募っています。当たり前ながら、数は多ければ多いほどいいです。また、企業や団体からの賛同も同時に募っています。このアクションに参加していただけないでしょうか?

(署名はこちら!)


今、私たちが変わらないと、人間が暮らす環境はどんどん厳しく苦しいものになっていくことは必至です。時間はどんどん過ぎていきます。まだ生まれたばかりの署名運動は、初動にちょっとばかり苦労しているようです。署名ついでに、共有・拡散にもご協力いただけるとなお嬉しいです。よろしくお願いします。

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