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私的NY日報:4月20日(2018&2019)

(このシリーズでは今年の日記と拙著My Little New York Timesから昨年のエントリーを合わせて掲載しています)

2018年

4月20日はマリファナの日である。マリファナのことを指す420(フォートゥエンティ)というコードからきていて、サンフランシスコなどでは、この日に公園に集まって吸うという「伝統」が昔からあったのだが、特にコロラドとワシントンを皮切りに、州レベルでのマリファナ合法化・非犯罪化が進んで以来、4月20日になると各地でマリファナのお祭りが行われるようになった。

まだ完全な合法化にはなっていないけれど、違反行為は「公共の場所で」火を点けること、となっているニューヨークでも、いろんなところで「プライベートの」イベントが行われていた。私もうかうかしていたけれど、前日、友達から誘いをいただいて、@gpa420というコレクティブが開催したアートと音楽のイベントに行ってみた。アルコールを売らないパーティである。おもしろかった。例年、お祭りムードになるこの日ではあるけれど、今年は特に、マリファナ業界・マリファナ合法化運動のみなさんに良いニュースが続いて、いつも以上に盛り上がっていたような。

ひとつは、前日に、ニューヨーク州の民主党議員で、上院の院内総務であるチャック・シューマーが、Vice Newsのインタビューに応え、これまでの意見を翻して、マリファナ所持の非犯罪化を支持する意見を出したこと、そして、トランプ政権が、コロラド州との政治取引で、司法省の人事をめぐる賛成票を引き換えに、州のマリファナ政策に手を出さないと約束したこと、さらには2015年まで下院の議長を務めた元共和党議員のジョン・ベーナーが、マリファナ業界のロビイストになったことが報じられたりして、また大きな山がぐぐっと動いた感がある。どうしてこんなことになっているのか、まあ結局はお金かって話なんですが、複雑な政治・法律問題があるので、詳しくは今執筆中の本に書いています。

2019年

4月20日 マリファナの日。

レイブに行かないかと女友達から誘いがあったけれど、お祭り騒ぎに参加する気分でもなくて、山に行こうかとも思ったが、あいにく天気も悪く、結局家でダラダラしていた。

ダラダラ、最高である。

ここのところ仕事に没頭し、珍しく書きまくっていたのだが、毎日頭をフル稼働させる日が続いていた。でも休もうと思った日も最終的には、原稿をちょっとだけ書いてしまった。貧乏性なのか、なにに突き動かされているのか自分でもよくわからない。

ところでもうすぐマリファナの本の原稿をついに書き終わりそうだ。またもや3年以上かかってしまったプロジェクト。この何年かのマリファナの産業化、そしてこれまでのアメリカのマリファナへの態度の歴史的なシフトと、医療的な側面を理解しようと試みる原稿になっている。夏には出る予定なのでお楽しみに。

今年の4月20日は、アメリカのビジネス界がマリファナビジネスを受け入れ始めたことを示す日になった。Lyft(配車アプリ)やピザハットが、4ドル20セントの割引をオファーしたり、カールス・ジュニアがCBDオイル入りのバーガーを展開したり。プログレッシブな企業として知られるアイスクリームのベン&ジェリーは、この日の売上の4.2%を、マリファナ関係の前科を記録から消す刑事司法改革を推進する非営利団体Clear My Recordに寄付することを発表しつつ、改革の必要性を訴えた。

アメリカとマリファナの関係性がどんどん進化していく。

備忘録: Lyft、Ben & Jerry、ピザハットによる4・20のお祝い(Market Watch)


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