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競争はつまらない

皆さんは競争となると燃えるタイプですか?

私は人と競争するのが苦手です。

というか苦手というより、「誰か」や「何か」と張り合わなくてはいけなくなった時途端に情熱が冷めるというか、飽きる、というかそんな感じになります。

どちらかというと、負けず嫌いでもありません。

ケーキ屋さんで働いていた時でも、全員敵だといわんばかりにやる気むき出しでやっている人が居ると怖かったですし、どうぞ、どうぞと遠慮していましました。そして極たまに、そういう人より仕事がうまくいく場合があると、その闘争心むき出しの人が更に過熱するわけです。そんな時、そんな感情にさせてしまいすみません、とモヤモヤした気持ちになりました。

相手としては、そんな事思われる方が腹が立つのでしょうけど。それでも相手が性格の悪い場合はざまあみろと、思いましたけど(笑)

スーパーなどの安売りで人だかりが出来ていて、たまに死に物狂いで商品を奪う人など見かけますが、私は遠くからすごいな~と動物園の猿山を見るように眺めてしまいます。

とてもそこに参加する気にはなれません。

あとは、、例えば学校でみんながかっこいいと言っている人や有名人などもほとんど共感出来た事がありません。大勢と同じ感覚を持っているという事が嫌なのかもしれません。

そして、私がいいなと思う”物や事””を人に言った時、「え?!何がいいの?!」などと言われるととても嬉しいです。私だけが見つけている”良さ”みたいな物を感じて大変満足するのです。

ひつじ製菓の完全予約制のスタイルも一部そういう考えの中から生まれました。

もうすでに飽和状態の業界で、カリスマ的なお店もあったりする中で、競争相手も山ほどいる中にわざわざ飛び込むメリットが見つかりませんでした。

私の実力では、そこで戦う自信が無いというのもありました。

そして何より既にあって、みんなが想像する(出来る)範囲の事をやる、なんて、、、うぅ。想像しただけで全てを投げ出したくなります。

出来るだけ誰かと同じ事をしたくないというのが常にあるように思います。

そちらが盛り上がっているなら私は違う事をしよう!きっとその方が新たな発見もあり楽しいに違いないと思っています。

そんな競合が沢山いる中で成功している方々は本当にすごいと思います!少なくとも、そんな才能は私にはないので最初から諦めます。

今、思い返せば専門学校の時もそうだったのかもしれないです。同じクラスのみんなはパティシエになるのが夢で、普段からケーキ屋さんに食べ歩きに行ったり、働きたいお店もあったりして、私は皆のその情熱がどこからやってくるのか不思議でなりませんでした。

そういう気持ちがある人って本当に羨ましいと思います。

友人達がケーキ屋さんに就職を決める中、私はフリーターの道を選びました。ケーキ屋さんに就職する自分の姿が想像も出来なかったし、「就職」という言葉が、私の中では牢屋にいれられるような恐怖がありました。

「パティシエに私はなるんだ!」と意気込んでいる人達の中に中途半端な気持ちの私が入ったところできっとついていけないだろうし、何にもなれない気もしていました。

ただ、ケーキを作るのが好きなら在学中にバイトしていたケーキ屋さんで毎日デコレーションしていればいいや、と思いました。

今から20年前はフリーターという生き方があまり”よし””とされていなかった時代でした。けっして安くない学費のかかる専門学校にお金持ちという訳でもない家庭にも関わらず、2年も行かせてくれた両親に申し訳ない気持ちもありましたが、そんな選択をした私に母は「バイトで”もとりあえずやりたい事があるなら、それでいいんじゃない?」と気軽に言ってくれたのは、少なからず後ろめたさのあった私にとって本当に支えになりました。

あの時、母が就職を迫って無理に働いていたら今ケーキ屋さんなんてやっていないかもしれません。

専門学校時代の友人達はケーキの道から離れた人がほとんどですが、情熱もなくぼんやり学校生活を過ごしていた私がお店を持つなんて、自分でもびっくりです。

人生はなにが起こるか分かりません。

専門学校時代の事、フリーター時代の事は以前のひつじの履歴書(無料です)に詳しく書いていますので、ご興味あればご覧ください。


PS.あ~夏が終わりそうで終わらない。。。

にしやまゆみこ


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