イギリスは今総選挙に向けて熱い!:2024年7月4日
イギリスは今、6月なのに、気温は10度台で寒いですが、政治の方は、熱いです!7月4日の総選挙に向けて、テレビなどで熱い政策議論が繰り返されています。
Question Timeと言うテレビ討論番組では、各政党の代表と数十名の国民が代表たちに質問をしていく番組です。様々な地域でこのQuestion Timeは行われます。政党によって、彼らの生活が劇的に変わるから、国民はみな真剣です。Conservative Party現政権の政策で、一部の人たちだけは潤い、一般の人々の生活はどんどん苦しくなり、この14年間、「暗黒時代」を生きている感じです。
イギリスの政治討論番組を見ていると、司会者は「歯に衣を着せぬ」言い方、時には、「そこまで言う」と震えあがるほどの強さを持って、政治家に質問することもよくありますよ。イギリスのジャーナリストも、単刀直入に政治家に質問します。イギリスのジャーナリズムは、「政府のwatchdog(監視)」ではないでしょうか。
私にはイギリスでの選挙権はありませんが、この17年間ここで、国民がどう選挙に関わっているかを見てきました。そこで感じたのが、「日本での日本人の選挙への関わり方」と少し温度差があるように思います。
日本では「誰に投票しても、そう対して変わらない」「投票したい候補者がいない」などから、「選挙に行かない」と聞いたりします。
でも、イギリスでは、「選挙に行って、どの政党に投票するか」とても大事に感じます。ちなみに、 2019年の総選挙の投票率は67.3%のようです。
イギリスは政党が変わると生活が一転する
2010年からConservative Party(保守党)が現在まで政権を握っています。保守党の姿勢は、一言で言えば、「緊縮政策」
この14年間で、公共サービスの経費削減でイギリスの社会基盤が大きく変わりました。
この14年間の劇的な変化の例を挙げると、
1.2012年にイギリス人の国立大学の授業料が一気に3倍に跳ね上がった。(イギリスの大学は殆どが国立)←これに怒った学生たちが抗議
2. 2020年にEUを離脱←これに怒った人々が抗議
このことで、様々な問題が起こった(人手不足、EUからの資金を失う等)
3. 予算削減による公共生活基盤の崩壊:特に医療と教育に大打撃←これに怒った組合がストライキ
迷走の14年です。このままこの政党の政策が続くと、イギリス社会は完全崩壊するのではと、私は危惧しているました。その矢先の「総選挙」の発表で、それ以降イギリスでは「打倒!Conservative Party(保守党」の空気を感じます。
現政権のConservative Partyの対抗馬が、Labour PartyやLiberal Democratsです。
Liberal Democratsのマニフェストの中に、イギリスに住んでいるイギリス国籍を持たない外国人(私も含む)に明るい一筋の希望があります。
"Extending the right to full participation in civic life, including the ability to stand for office or vote in UK referendums, local elections and general elections, to all EU citizens with settled status, and to anyone else who has lived in the UK for at least five years and has the right to stay permanently."
少なくとも5年間イギリスに住んでいて、永住権を持っている外国籍の人々も、「総選挙」「地方選挙」「UK住民投票」の権利を持つ。
つまり、日本国籍の私でもイギリスの選挙権を持てる!ということなのです。税金を同じように払っていても、外国籍だからイギリス政治への声を持てない今の状況が少しでも改善されればと思います。
さぁ、7月5日イギリスの総選挙の結果がどうなるか、わくわく、ドキドキします。より良く公平なイギリス社会に戻すリーダーが勝ちますように!
選挙に関連するイギリス英単語
では、最後に、選挙に関するイギリス英語の単語を紹介しましょう。
political party 政党
candidate 候補者
election campaign 選挙運動
hustings 公共での候補者へのQuestion Time(これは日本にはない制度)
general election 総選挙
local election 地方選挙
UK referendum UK住民投票
polling station 投票所
ballot paper 投票用紙
voting in person 直接投票
postal vote 郵便投票
proxy vote 代理投票
opinion poll (選挙の)世論調査
to vore 投票する