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施設に入所させたいのに、私には切実さが足りないと言われたコト

私は5年前に認知症の母を介護施設(とりあえずショートステイを2か所交互利用の形→のちに特養)に、重度知的障害をもつ自閉症の10分違いの姉をグループホームに入れた。
二人が納得して(理解して)入ったわけではない。
二人が一緒に自宅で暮らすのが無理な状況になっていて、私が決めた。

その決断をするのは、とても辛く苦しかったので、
重度障害をもつ自閉症の息子は、私が元気なうちに施設に入所させる、
私よりもはるかに繊細な、きょうだい児になる娘には絶対に心の負担を負わせない、と決めた。

息子の面倒を家で見るのはもう難しい→施設に入れようと決断したのは
一昨年の12月だ。
計画案を作っていただいているMさんにそれを言ったら、
「思ったよりも早く決断したのね」と言われた。
役所の担当者からは10日後くらいに、50か所連絡をして2か所受け入れが可とのことだったが、どちらも自宅から片道5時間ほどかかる遠方だった。
2か所のパンフレットを送ると言われたのに、なぜか家には届かなかった。

ところが同時期に、息子つながりの方から3年ぶりに急に連絡がきて、奇跡的にも自宅から2時間ほどの施設を紹介されることになり、息子は昨年から正式入所に向けた短期入所を始めた。
正式入所の場合は2人部屋とのことで、実は昨年の11月に正式入所に向けての最終段階の2人部屋での2週間の短期入所を行う予定だった。
だが、相手の方の急なキャンセルで、息子だけ2週間2人部屋で過ごした。

12月から2月までは感染症予防の観点から、短期入所は受け入れない、と聞いていた。だが、もうすぐ3月。相手の方の予定と合えばもっと都合が良いけれど、息子1人でも短期入所ができるかを、先週火曜日に問い合わせた。

もうすでに、相手の方は正式に入所しました、
実は、息子さんはグループホームもいいと思うんですが、見学しませんか、

グループホームを見学して、希望すれば体験できると言われたのだが、
共同生活援助ができる受給者証を息子は持っていない。
息子の計画案を作っていただいているMさんに、施設の方と話した後にすぐに電話をして、グループホームの見学を勧められたことやすでに正式入所された方がいることなどを話した。

先週の金曜日にグループホームのパンフレットが届いたことを伝えたくて、Mさんに連絡したのだが、不在で、火曜日(昨日)の朝の早い時間ならいる、とのことで電話した。

Mさんは、私が電話でいろいろ話したことから、先方の施設の担当者に連絡をとってくださっていた。グループホームの提案をしたのは、息子はまだ23歳と若いから、いきなり施設ではない方がよいのでは、という意見が施設の複数の職員から出たからと聞くこともできて、少し不安は解消された。
だが、続けてMさんから、

あなたには施設に入れたいという切実さが足りない、
施設に本気で入れたい人という気持ちに見えない、
母と姉の問題を解決しなければいけなかったあなたが本当に大変だったことは私も見ていて分かった、それをあなたは乗り越えたからこそ、
逆に今のあなたはその頃よりも切実に私にも見えないのかも、
と言われてしまった。

私の中ではもう息子のことはやりきった、これ以上はもうできない、
だから施設に入れようと決断したのだが。
先方の施設からの「次は〇日ほど短期入所してみましょう、では次は~」と言われたとおりに段階を踏んできた。現在のところまで順調にきている。

私の中ではなんとなく一緒にいられる期間が限られてきている、
精一杯息子と向き合おうと、たしかに施設入所について何も考えていなかった時よりは、少しゆとりができたのかもしれない。
それが、かえって良くなかったのか。

そうは言っても、私の中では毎日ではないけれど、
すでに限界を超えちゃってるなと明らかに感じる日もあり、そんな時は
なんとか私、もってくれと自分を励ましているくらい、
十分、切羽詰まっているのだが。

私よりも少し年上のMさんには、息子のことはもちろん、母と姉のこともすべて相談してきた。
「あなたの言いたいことは分かるけれど、そのまま言ったら駄目だから、
こういう言い方をするの」とか、いろいろと教えてもらい、
私がストレートに相手側に伝えてしまったら、関係が悪化したかもしれないけれど、Mさんのおかげで、良好にできた部分もたくさんある。

そのMさんからの
あなたには切実さが足りない、という言葉は、
私への「愛のムチ」なのだろうか。分からない。

とにかく、もっと施設に入所させたいということを
分かりやすく伝えないといけないことだけは、理解した。








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