The Handmaid's Tale
私は今週から、ハンドメイズテイルを観ている。Huluで現在たったの数日でS1-3まで鑑賞し終えるところだ。この話はマーガレット・アトウッドが原作を書き、元々去年にKindleで 侍女の物語 という小説を購入していたがどうにも読む気になれず、放置しているがドラマでは非常に観やすい。
この作品はSFになるのだろう。POWERという作品もある日、突然女性が手から電撃を出せるようになったら、つまり絶対的な物理的パワーを得たらどうなるかという話のようだが、こちらもまだ読んでいない。
いずれにせよ、ドラマの中でスマホなども出てくるのでこれは私たちの生きている現代より先、未来、放射線が溢れ、少子化になった時代が舞台なのだと思う。しかし侍女の服装は、アーミッシュさながらの古典的なマントに帽子。顔を隠し、個性は消え、赤いマントは”侍女”という社会的地位を現している。
どう見ても現在と共通する部分が多く、架空の出来事とは思えない。特に昨今のじわじわと真綿で首を絞めるかのように、そしてあまりに水面下で行われ、今自分たちにまさに起こっていることだとは認識できない、しかし人類史上、ずっとそこにあり私たちを苦しめ続けている、自覚できないほどの女性差別。たくさんの例があるが、たったの三年前の医学部入試女性差別を覚えているだろうか。
声を上げなければいけない。男たちに立ち向かい、その足をどけろと声を絶え間なく上げなければ、あっという間に私たちの人権は失われてしまうどころか、後退していくだろう。今までそうであってきた、そして、現在、まさにそうであるように。
このドラマは未来の話だ。しかし女性は産むマシンとされ、口を物理的に閉ざされたり、女性器を切除されただ子宮だけを残されたものもいる。挿入という行為に苦痛はあっても、快感は生じ得ない。(無痛はあるかもしれない)
産む機械。そう思っている人間は意外と多いのではないかと思う。その思想に愛というデコレーションをして。
”何歳だからもう女性とは言えない” ”産むのは女性の幸せ””結婚は女性の幸せ。結婚しない女性は行き遅れ、売れ残り。”
よく耳にするし私たちの意識の中に無意識に蔓延っている思想だと思う。
こんな発言は男を対象に言われることはない。
性別を入れ替えて違和感があるものというのは、性差別、または性別によって変わる年齢差別なのだ。
まずは差別されているのだ、ということを自覚しなければいけない。私たちはずっと、女性は劣っていると言われてきた。しかし蓋を開けてみれば、ただ、男性より高得点を取ってしまうばかりに減点されていただけだった。このようなことはあらゆるところで起こっている。まずそこに自覚的にならないといけない。目を開き、自覚できないほど自然と自分の中に存在する誤認にまず気づいていく、そこから始まるのだと思う。これは非常に難しいと思う。洗脳とは、それが洗脳と気づけないものだからだ。出産賛美、結婚賛美、年齢差別、性差別。世の中には溢れている。
しかし、勇気を出して振り絞ったその声が、たとえその声がどこにも届かなくとも、自分の人権のために私は戦う。
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