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名作の名作たる所以

最近、古い映画を何作か観ています。ある方に薦められて観た作品です。
かつて観たこともあるし、観逃した作品もあります。

今はありがたいことに、動画配信サービスが充実しているので、推薦されたほとんどの作品を自宅で観ることができます。

たとえば、フォレストガンプ。
与えられた才能を、言われた通りに素直に発揮し続けて、富と愛と家族を手に入れました。(途中大幅に端折っています)
幼馴染の女の子は、与えられた環境から常に逃げ続け、最後にずっとそこにあった愛に気がつきます。
フォレストガンプのモノローグには、歴史上の人物もたくさん登場して、まるでお伽話のようにも思えるのですが、才能をただ継続して発揮することで、そんなことも起こりうることを、私たちに教えてくれる非常に哲学的な作品だと観じました。

ババガンプシュリンプに久しぶりに行ってみたくなりました。


もうひとつ、やはりトムハンクス主演のプライベートライアン。
冒頭のシーンからのノルマンディー上陸作戦で、すっかりミスリードされましたが、生死も定かでないたった一人を連れ戻すために、8人で敵地に乗り込んでいきます。

人ひとりの命は地球よりも重いと言った首相がかつていましたが、そのひとりのために、誰かが犠牲になる可能性があり、事実一度に何人もが命を落とすシーンも描かれています。
ひとりの捕虜を解放したことが、後でどのような因果になるのかという伏線回収もあり、重たいながらも、観ておくべき映画です。

救出するその人が、切れない電球を発明するとか、人を助ける薬を開発する奴ならいいんだけれどとは、トムハンクスのセリフです。
助けたその人が、どのような人生を送ったのかは、映画では述べられていませんが、私たちが今ここに生きているのは、先の戦争で、自分たちのいない日本の未来のために戦ってくれた先達のおかげであることは、間違いのないことです。
戦争を美化するつもりなどありませんけれど、命令を下す側も受ける側も、それぞれの想いがあり、その個人的な想いは、大義のため(お国のため)という名目によって包まれます。散華された御霊は、今なお世界のどこかで起きている、終わらない戦争をどう見ているのでしょうか。

生と死はひと続きであるいうのは、フォレストガンプの母親のセリフだったでしょうか。この肉体から魂が離れる時、場合によってはひどい痛みを伴うこともあるでしょう。産みの苦しみもあれば、死ぬ時の痛みもあるでしょう。その苦しみや痛みを通り過ぎた先に、この世があり、あの世がある。

すでに亡くなった両親とは、直接話すことは叶いませんが、最近いろいろな学びを重ねるにつけ、お墓の中に彼らがいるわけではなく、千の風になって私の周りで、私を応援してくれているのを感じることがあります。

仏教は輪廻の思想があり、キリスト教では天の国で再会出来ると言われます。いずれにしても、死んで終わりではないとしたら、生きている間さえ良ければいいのだという考え方は、とても狭量で危ないものだと思います。

陰徳を積むとか、天に宝を積むとか、綺麗事ではなくて、それは結局自分のためでもあるし、この世界はすべて、自分が思うように出来上がっているということが少し理解できたような気がします。

若い頃に観たら、そんなふうには観じなかったかもしれません。
映画の話は、そのうちまた。
ディズニープラスに入会したので、秋の夜長は動画鑑賞です。


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