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杉並区議会〜いじめ議会〜

皆様、こんにちは、こんばんは。
杉並区議会議員の小林ゆみです。
※ヘッダーの写真は、春の杉並区議会の様子です。(https://www.yomiuri.co.jp/local/tokyo23/news/20230602-OYTNT50230/より)

先日アップしたnoteの記事『杉並区議会〜秋の乱〜』を、大変多くの方にご覧いただきました。
長く読みづらい文章でしたのに、お読みいただき誠にありがとうございます。

記事への反響として、
「普段あまり外から見えづらい議会の様子がわかって良かった。」
「こんな状態だとは知らなかった。」
「杉並区議会議員は、誰でもなれるんですね。」
「区長が議会に遅刻って本当ですか!?」
など、様々なご意見を頂きました。

今の杉並区議会の現状には、同じ杉並区議として恥ずかしい面もありますし、一議員として何とかして改善しなければならないと思っております。
そのため、議会のありのままの姿を綴りましたが、本日これから書く記事は、もしかしたら先日の記事より更に衝撃的な内容となるかもしれません。

議会でこのようなことが起きたことがただただショックですし、おかしなことをしている議員達に対しては、もう一度区民の方を向いて、区民の気持ちを考えて政治をすべきであるという至極当然のことを伝えたいという思いもあり、本日もnoteの記事を書くことに決めました。
今回の記事をお読みになって、現在、杉並区議会でいかにおかしなことが起こっているか、皆様にお伝えできればと思っております。

9月14日(木)10:00、令和5年杉並区議会第3回定例会の4日目が始まりました。
わたなべ友貴議員(自民党・無所属杉並区議団)の一般質問から始まりました。

わたなべ議員は、区に対して

  1. みどりの保全について

  2. 防災施策について

の質問をしました。

1.では、先日もnoteに書いた、私有地であるのにもかかわらず、「その土地にある欅の木を切るな!」という運動が西荻窪で起こっており、それに杉並区も加担するような動きをしてしまっていることを、わたなべ議員が問題視しました。

杉並区からの答弁では、「土地所有者の方に法律や条例違反は一切無い」と担当部長が言っていたため、「土地所有者の方は何も悪くないのに周囲の住民が非難しており、これに杉並区も同調した」ことがわかりました。
私有財産に対して杉並区が口を出す(しかも2回も!)とは、驚き呆れます。

2.では、関東大震災100年目の節目の年に、そのことを記載した『広報すぎなみ』は全戸配布しなかったにもかかわらず、「杉並区性の多様性条例(正式名称:杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例)」が新しくできた際には広報を全戸配布した件について、東京23区の他区では区民の防災意識向上のために防災イベントなど特別な取り組みを行った自治体が多かったが、杉並区にとっては「性の多様性条例ができたこと」の方が上位なのか?と疑問視しました。

https://togetter.com/li/2160176より。

杉並区は、「性の多様性条例は新しくできた条例だから載せただけで、決して震災を軽視している訳では…。」と答弁していましたが、条例は議会の議決がある度に複数できるものですから、「性の多様性条例」を特別視していることは明らかです。
区長にとっては、区民の生命・財産を守る防災よりも、ジェンダー平等の方が興味関心が高いのでしょう。
大変残念です。

また、わたなべ議員の再質問において、杉並区役所本庁舎2階ロビーで9月はじめに行った関東大震災100年目のパネル展示において、
「震災直後の混乱の中で、『朝鮮人が暴動を起こす』という根拠のないうわさが流れ、朝鮮や中国の人々が殺されたり、社会主義者が殺されたりする事件も起こりました。」
という展示があったことについて、
「先日発表された政府見解(『資料なし』というもの)と異なるが、杉並区がパネル展示で、政府見解と異なる見解を発信して良いのか?」
と疑問をぶつけました。

杉並区役所の本庁舎2階に展示されていたパネル。
さらっと凄いことが書いてある…。

すると区から、「教科書に載っているので…。」と答弁がありましたが、政府見解と異なる事実を載せている教科書を参考にして区の公式見解として出すことは、問題視されても仕方ありません。
この件に関し、「区が国と違う見解の掲示をすることの正当性は?」という再質問について杉並区は答えなかったため、議席からは「答弁漏れがあるぞ」と複数の声が上がりましたが、井口かづ子議長はその声を無視して議事進行し、わたなべ議員の質問時間は強制終了となりました。

わたなべ議員は再質問の際、岸本聡子区長を指名して答弁を求めていました。
朝鮮人虐殺の件については、岸本聡子区長本人のSNSにほぼ同じ内容の文章の発信があったため、岸本区長にしか答えられない件があったうえ、西荻窪の欅の木の件に関しては、「開発業者をビビらせよう!」とSNSで発信している伐採反対運動をしている男性は、先日、西荻窪で行われた岸本聡子区長のイベントでドラムを叩いていた、岸本区長のご友人だからです。
しかし区長は、区長選挙の際の最重要公約として「区民との対話を重視する」と言って当選したにもかかわらず、「区長の見解を問います」という内容の、議員(区民の代表)による質問には答えません。

Xより。岸本聡子区長のご友人が運営しているアカウント。
「開発業者をビビらせよう!」と過激なポストをしている。

区長就任前、田中良 前区長が杉並区議からの質問の答弁に立たないことをX(当時のTwitter)で痛烈に批判しておいて、当選後は田中氏と全く同じことをしているとは、当時は夢にも思わなかったことでしょう。

岸本聡子区長の、区長就任前のX(当時はTwitter)の投稿。
田中良 前区長が議員の質問に答えないことを批判している。

そして14日の午後、安田マリ議員(立憲民主党杉並区議団)による一般質問が始まりました。安田議員は、「阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりにおける住民参画と展望」という内容の質問で、「かほく医療財団は…」「かほく医療財団の…」と読み上げており、質問を聴いている区長、理事者(副区長や教育長、部長など)、議員、傍聴者はその聞き慣れない病院名に「何のことだ?」と暫く考えていたのですが、それが阿佐ヶ谷に所在する大規模病院・河北(かわきた)総合病院の運営財団を読み間違えていることに気付き、とにかくビックリ。

https://hospitalsfile.doctorsfile.jp/h/1027719/cm/より。
阿佐谷北の大病院・河北総合病院。
安田マリ議員も阿佐谷に住んでいるはずだが…?

そこに居合わせた人達が安田マリ議員に抱いた疑問は、以下の3点です。
①杉並区に住んでいないのではないか?
②誰か他の人が質問原稿を書いたのではないか?
③今までの杉並区議会での審議内容を聞いていなかったのではないか?

それぞれの疑問について説明をすると、

① 「杉並区に住んでいないのではないか?」
杉並区に住んでいたら、一度は「河北総合病院」の名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの感染が爆発した際は、杉並区の基幹病院として、その名前を区役所内で聞かない日はありませんでした。
そうでなくとも、杉並区役所が存在する阿佐ヶ谷の中で一番大きな病院なので、区公式ホームページの住所欄に阿佐谷北1丁目と記載がある安田マリ議員が、その名前を耳にしない方が不自然です。
(※安田マリ議員から後ほどご指摘を頂きましたが、ホームページに記載されている住所には住んでおらず、実際の居住地は阿佐谷南だそうです。それは知りませんでした。失礼いたしました。)

② 「誰か他の人が質問原稿を書いたのではないか?」
今回のミスは、阿佐谷在住の杉並区議会議員が自分で質問の文章を考えていたのであるならば有り得ないミスなので、誰か(他の議員や支持者などの)ゴーストライターが書いた文章をただ読み上げているだけなのでは?という疑念を抱かれました。
(※安田マリ議員から後ほどご指摘を頂きましたが、ご自分で質問原稿を書かれているそうです。失礼いたしました。)

③ 「今までの杉並区議会での審議内容を聞いていなかったのではないか?」
③は100%事実と言えるでしょう。
なぜなら、「河北病院」は杉並区が進めている阿佐ヶ谷駅北東地区まちづくりの取り組みを説明するために、杉並区議会では毎日のように使われる言葉であるからです。
安田マリ議員が「かほく医療財団」と読み間違えたまさに前日も一般質問の議題の一つであったため、議員や理事者から何度も「かわきた病院 or かわきた医療財団」という発言がありました。
議会を真面目に聴いていたら、絶対に耳に残っているはずです。

①②③全ての疑問が安田マリ議員に向けられた以上、その後例えどんなに良いことを言っても
「杉並に住んでないのかな…。」
「議会を聴いていないのかな…。」
と、モヤモヤしてしまいます。
(実際は阿佐谷に住んでいるそうです。)
安田マリ議員は今年4月の選挙で、多くの支援者を獲得して立候補者69名中ぶっちぎりの1位で当選したのにもかかわらず、なんだか残念ですね。

次の日、9月15日は一般質問の最終日でした。
第3回定例会では、一般質問終了後に議案の上程があり、その後本会議は閉会するのですが、直ちに本会議場で決算特別委員会が開かれ、決算特別委員会での委員長・副委員長を選ぶ「正副委員長互選」があります。

正副委員長は交渉会派(議員4名以上で)による申し合わせにより、例年指名一任の方法でこれまではスムーズに決定していました。
9月15日も、例年通り何事もなく進むと思っていたのですが…。

正副委員長を出す会派は、他の会派(1人会派など少数会派も含む)の議員が「決算委員会が開かれて初めて、今年度の正副委員長を誰が務めるのかを知った!」ということがないよう、「今年度の決算委員会の委員長・副委員長はこの議員が務める予定です」と伝えに、各会派を回ります。
9月15日の朝も、杉並区議会公明党と自民党・無所属杉並区議団の幹事長が、「今年度の決算は、委員長をおおつき城一議員が、副委員長をわたなべ友貴議員が務める予定です」と各会派を回って伝えに行きました。

しかし、奥山たえこ議員(れいわを耕す)に伝えに行ったところ、
「わたなべ議員が副委員長になるのには反対します!奥さん(小林ゆみ)が監査委員なんだから、副委員長はダメじゃないですか。」
と言われました。

「妻が監査委員を務めていると、決算特別委員会の副委員長にはなれないのだろうか?」
と疑問をもった我が会派の議員たちが会議規則などを時間をかけて調べ、区議会事務局にも確認しましたが、何ら瑕疵はありませんでした。
何も問題が無かったのです。

それにもかかわらず、
「わたなべ友貴を副委員長にさせないために、決算特別委員会の副委員長選出の際に奥山たえこ議員(委員)が異議を唱え、委員長による指名一任ではなく議員(委員)全員による無記名投票で、副委員長を別の人にしてしまおう!」
という計画が出来上がりました。

では、「別の人」は?いうと、お仲間の左派議員かなと思いきや…。
(後でわかりましたが)なんと我が会派の大和田伸議員が選ばれたようです。
というのも、先の議会運営委員会で、「決算特別委員会の委員長は杉並区議会公明党から、副委員長は自民党・無所属杉並区議団から選ぶ」と、共産党や立憲民主党含む議会の会派のメンバーで既に決められていたので、副委員長は自民党・無所属杉並区議団から選ぶことになっていたのです。

しかしここで、議会運営委員会での決定を無視して、奥山たえこ議員など左派議員を副委員長に推すのなら、まだ「自民党会派からではなくて自分達の仲間(左派)を副委員長にしたいのだな」と、一応は理解できます。

しかし、わたなべ友貴議員ではなく同じ自民党会派内の他の議員を左派系議員たちが推すとは、益々「わたなべ議員を副委員長から引き摺り下ろす理由」が【ただ気に食わないから】以外に無くなりました。
だって、何も違反や違法性が無いから…。
これではただの嫌がらせ、もっと言えば虐めです。

お昼頃、私が議員控室から出ると、議員ポストの近くで奥山たえこ議員、田中朝子議員、井口かづ子議長が、クリップボードのようなものを持ってヒソヒソ話をしていました。
井口かづ子議長は、奥山たえこ議員と田中朝子議員に「ちゃんと票読みしなきゃダメよ。」と言っていました。

そう、副委員長を決めるために無記名投票をする場合、議員(委員)の過半数を得なければ勝てないので、事前に大和田伸議員の名前を書くと約束した議員を23名以上(9月15日の出席議員は45名)集めなければならなかったのです。
3人は大和田伸議員に投票するよう、左系の議員の控室に行き、説得して回っていました。

午後の休憩の時間には、私が中棟3階の女子トイレの個室に入っていたところ、個室の外からこんな会話が聞こえてきました。

奥山たえこ議員「あの件ですけど、纏まりましたから。お楽しみに!」
他の女性議員「あっ、わかりました!」

何だかとても盛り上がっている雰囲気です。
私がトイレの個室から出てくると、蜘蛛の子を散らすようにバタバタと議員達がトイレから出て行きました。

彼女達は一体、何をやっているんでしょうか。
区民福祉の増進のために、議員になったのではないのでしょうか。
「自民党なんかに副委員長をやらせちゃダメだ。
革新系(左派)から副委員長を誕生させよう!」
という計画なら、まだ(彼らの立場から見て)区民のため、というのも理解できます。

しかし、ただ「あいつが気に食わない!」という理由だけで、議長含め、こんな裏工作のために奔走しているのです。
同じ議員として大変恥ずかしいですし、杉並区議会の現状に益々悲しくなってきました。

そして本会議が終わり、直ちに決算特別委員会が開かれました。
おおつき城一議員(委員)はスムーズに委員長に選ばれ、委員長就任の挨拶をしました。
挨拶が終わると、左派系議員たちもほとんど全員拍手をしていました。

そしておおつき委員長が、「これより副委員長を選出します。副委員長は委員長の指名一任で意義ありませんか。」と言い終わらないうちに、奥山たえこ議員(委員)が「異議あり!」と挙手をしました。
「副委員長は投票で決めるべきです。」
と奥山議員(委員)が言いましたが、その理由を言いませんでした。

本当に正当な理由があるのであれば、「⚪︎⚪︎は××違反なので」など、その理由を申し添えることができるはずです。
しかも、おおつき城一議員(委員長)が選ばれた際には「指名一任はおかしい!委員長は選挙で決めるべきだ」と言わなかったのですから、益々基準がおかしいです。
ただ「副委員長になる予定のわたなべ友貴議員が嫌いだから」、理由はただそれだけでしょう。

議場が封鎖され、無記名投票が始まりました。
私は、
「さっき女子トイレで奥山たえこ議員が、『あの件は纏まりました!』と言っていたから、もしかしたらわたなべ議員以外が副委員長に選ばれるのかな」
と思っていました。

そして、開票。
わたなべ友貴議員 24票
大和田伸議員 21票
という結果になり、無事…ではないですが、わたなべ議員が副委員長に就任しました。
「こんな嫌がらせ計画には乗れないよ」という、良識のある議員さんが数名いらしたのでしょうね。

わたなべ議員が就任の挨拶をした際、左派系議員たちはシーンと静まり返って拍手せず、みな大変ガッカリした顔で、中にはわたなべ議員を睨みつけている議員が数名いました。

議場を後にし、私はドッと疲れました。
私は何をやらされているのだろう?と。
ただの嫌がらせ、もっと言えば虐めのために、本来なら計画に無かった投票まで議会全体で行うはめになった。
そしてこの「わたなべ議員虐め計画」のために左派議員たちが結託し、「お楽しみに!」と言ってアハハハと笑っていた。
こんな程度の低い議会は、他の自治体にあるのでしょうか?

当然ですが、杉並区議会議員は、区民の福祉・生命や財産を守るために、頭をひねって、自分の足で歩いて、問題解決のために奔走すべきです。
いじめや嫌がらせのために奔走すべきではないのです。

今回の計画に乗った議員の皆さん。
いま一度、区民の方向を向いて仕事をしていただきたい。
3期目のペーペーの議員が言えることではないかもしれませんが、今回の計画に乗った議員さんの中には、人間的に尊敬していた方もいたので、私にとって大変ショックでした。
どうかこれ以上、私を失望させないでいただきたいです。

ショッキングな内容になってしまいましたが、これからの杉並区議会がもっとまともな方向を向いてくれるよう、これからも議会について発信してまいりますね。
長い文章になってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。

春の議会の際の写真です。杉並区議会、
色々と大変なことが多いですが、めげずに頑張ります。

令和5年9月19日
杉並区議会議員 小林ゆみ

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