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終わって、はじまった。 そんな気持ち。

久しぶりに言葉の企画に参加した。

聴講枠(挑戦枠)として、今まで企画メシや言葉の企画に通ったことのある企画生は、言葉の企画2020に参加ができる。聴講枠のアナウンスが出た時、真っ先に自分が参加したい回に応募した。

応募した講義の1つが、テレビ朝日の芦田太郎さんを講師に招いて行われた「テレビの企画」

芦田さんは度々阿部さんのお話の中にも出てきていて興味があったのと、テレビ局の人がどのように企画するのか知りたかった。

【課題】
フワちゃん or バナナマンをメインに据えた、
ゴールデン帯のファミリー向け番組を企画してください。
(フワちゃん or バナナマン どちらか選んでください)
(不必要に人を傷つけるような番組にはしないでください)
(自分が見たい番組にしてください)
(特番ではなくてレギュラーに耐えられる番組でお願いします)
※1枚にまとめる。 ※わかりやすく文字だけでもOK。

課題は難題に思えた。フワちゃんは見たことがないし、バナナマンさんの番組も数回しか見たことがない。

しかも、これバラエティかな〜

子供の時から、めちゃイケもガキ使も、ちびまる子ちゃんもクレヨンしんちゃんも、ドラえもんすら見せてもらえなかった。汚い言葉を使ったり、人のことを叩いたり、いじめたりする番組はだめ。それがお父さんの教育方針だった。

バラエティー考えるの苦手だ〜


とりあえず、フワちゃんとバナナマンさんの番組を色々見てみた。

 フワちゃんおもしろい、、!

わたしもこんな風に自分の思ったこと、端から端まで思いのまま言えたらいいのにな。というかすごくポジティブで、見てると楽しいし明るくなる。

フワちゃんに悩み相談したい。自分の悩みもちっぽけに思えそう。

フワちゃんをメインとした企画が作りたくなった。


フワちゃんの番組が「観る抗うつ剤」と呼ばれていること、ある番組でフワちゃんが「嫌なことがあった時、ひっぱらずに次のことを早く始められる能力に優れていて、それがポジティブに繋がっている。誰にも何も言えないと考えすぎてしまう。嫌なことや失敗してしまったら、すぐに明るくグチる。それがコツ。」と言っていたことから、フワちゃん流悩み吹っ飛ばし術を活用して、みんなを明るくする、フワちゃんの番組を企画しようと思った。

行き当たりばったり、起きたことに対して発する言葉や行動が特におもしろい、フワちゃんの良さを生かしながら、日常の困難にどのように明るくグチって、乗り切るのか見てみたい。

きっとわたしも、世の中の困難な状況に共感する人も、フワちゃんの対応を見て新しい考えをもったり、元気になるのでは。

こんなちっぽけなことで悩んでいたのか〜 って

それをテレビで実現させるためにはどうしたらいいか。わたしが出した企画はこちら。

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テレビを最近見ないわたしでも、ドラマだけはTverや他のVODで見たりする。ドラマ風にしたらみんな見るのでは。それにYouTubeや個人ではなかなか作れない番組を作れるのがテレビ。だからキャスティングは豪華に。

毎回エピソードが変わって、丸の内OLやサラリーマン、学校をシチュエーションに小学生になってもいい。一流の俳優によって作り出される擬似空間でフワちゃんがどんなことを言って、振舞うのか。それに伴って、周到に用意してきた俳優陣もあたふたする。最後は、一連の流れを通して、フワちゃんの行動や周りの人の対応について、反省会を行う。

毎回俳優陣を変えるとコストが嵩むので、ほぼレギュラーで回し、各回ゲスト俳優が一人だけ入る。

・・・・・・

などなど、思案しながら作った。すごくおもしろいものができてウキウキした。

しかし「伝わりました総選挙」で100人を超える企画生の企画書を、1枚1枚読んでいくごとに、いろいろ足りないことに気づく。テキストを削り過ぎて、企画の意図やどう演出をして家族が楽しめる番組にするかなど、情報が不足している。結局伝わらない企画書になってしまった。おもしろい企画を考える→おもしろさや熱意が伝わるように企画書を書く。それが相まって、多くの人を引きつける企画提案ができる。

講義での芦田さんの講評。そこでもまた、いろいろ足りていないことに気づく。わたしの企画は既視感があるし、おもしろさを失わずに連続的に放送できる企画であるかの観点も抜けていた。

そして一番驚いたことは、伝わりました総選挙で自分が投票した企画書と、芦田さんが良いと選出した企画書が全く一致していなかったことだ。阿部さんの講義の時は、大体阿部さんが選出したものとわたしが選んだものは一緒だったので、選ぶという点では結構自信を持っていた。

芦田さんとわたしの間には、テレビで通用するおもしろい番組の定義に、乖離がある。

・他の番組でやっていない新しさがあるか
・広告と違い1回では終わらない。連続して放送できて、そのパターン(具体例)が描けているか
・出演者の長所を生かせているか
etc..

芦田さんの観点、だいぶわたしの中で抜けていた、、

特に、テレビの場合は連続して放送する必要があるから、おもしろさを維持しつつ、展開できるものでなければいけない。この観点がとてもおもしろいと思った。今後テレビを見る時は、どこをおもしろく思ったか、出演者が輝いているか、番組を連続させるためのスキームや各回の工夫など、今回芦田さんに教えていただいた観点に注視しながら見ていきたい。テレビの見方が変わりそうだ。


今回の自分の企画について、「まだまだだなあ、もっと場数踏まないとな」と反省したり、「それでも成長した部分もあるな」と褒めてあげたり、言葉の企画2020の企画生の熱量に元気をもらったり。

本当に参加してよかったと思う。


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久々の、言葉の企画。
企画を考えるところから、他の企画生の企画見る時、講義で講評聞く時。
全部おもしろかった。

昨年通った言葉の企画2019では、実はあまり心から感じられなかった気持ちだった。言葉やコピーの講座に通ったのは初めてで、コピーライター養成講座に同時に通っていたり、会社の仕事もうまくできなくて四苦八苦。とにかく余裕がなかった。阿部さんが教えてくださったことも、言葉の企画の仲間がわたしにかけてくれた言葉も、自分の中にあまり腹落ちしていなかったんだと思う。

言葉の企画2019が終わって、1年。
阿部さんが講座でおっしゃっていたことが、こういうことだったのかと、1年かけて少しずつわかってきた。他の企画を読み込むことがすごく自分の力になること。胸の内に秘めるだけでは伝わらなくて、言葉にしなきゃ伝わらないこと。自分にかける言葉が、自分をつくることも。

その時にはわからなくても、あとからわかることはある。

言葉の企画やってる最中に輝けなくてもいい。
もしかしたら、よくわかんないまま、バタバタもがいている間に通りすぎるかもしれない。
だけど、そのあとも自分の時間はずっと続いて、気づくことが絶対にある。

終わって、はじまった。
そんな気持ち。




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