この壁を壊せたら今までにない自分に会える
私は壁にぶつかっている。
なんだかよくわからないけど、壁にぶつかっている。
言葉の企画第2回目の講義を終えて、ランチを食べている時、隣にすわった松本さんと杉本さんについつい弱音をはいてみる。
2回目の課題は、ある歌手を話題化させる企画書を提出するというものだった。私の企画書は、内容、企画書ともに、思慮も、伝えようとする気持ちも欠けていた。そう気づけたのは、他の企画生や阿部さんの企画書を講義で見せてもらえたからだ。案の定伝わりました投票では、私の企画書は1票も入れてはもらえなかった。
私はいま、言葉の企画と同時に、コピーライター養成講座に通っているのだが、そちらも思うようにいっていない。課題の上位10位までの優秀コピーには、金のえんぴつが配られるのだが、まだ1回ももらえていない。とても恥ずかしいし、自分はやはり企画することに向いていないのでは、と不安ばかり募る。
何か大きな壁が、目の前にあることだけはわかるが、その壁がいったいなんなのか、どうやったら壊して前に進めるのか、正直今は全く手掛かりが掴めていない。
言葉の企画、養成講座には、プロのコピーライター、プランナーの人たちも多く受講している。今まで言葉を企画することを仕事として戦ってきた人たちと、肩を並べて企画をだしてよいものだろうかと思い、高所恐怖症の人が高い塔の先端に立つのに、怖くて一歩足が出せないみたいに体が震えている。
いつのまにか自分が面白いと思うものを考えることができないまま、課題を期日までにこなし、とりあえず出すを繰り返している。おもしろくもないし、つらいだけ。一体私はどうしたらいいのか、どうしたいのか。
・・・
でもよく考えてみたら、壁をぶち当たったこと自体が一歩進んだことなのではないだろうか。
1週間、仕事からも養成講座からも、言葉の企画からも離れてバルセロナで思う存分、休暇をとった結果、思いついた。(noteの提出が遅れ、大変申し訳ありません...)
今までは「企画がやりたいやりたい」と言っていただけで、自分の力も試さず、練りもせず、ただそこに願望だけがあった。
自分の中でだけ企画を考えて、勝手に自分めっちゃ面白いと思っていた。でも、面白い人はいっぱいいて、さらにはそれを伝えることも、実行させることも、とても上手な人がいる。井の中の蛙とはまさに私のこと、と今心底思っている。
繰り返すが、そう思えたことこそが、第一歩。言葉の企画にも、コピーライター養成講座にも、参加していなかったら気づけなかったこと。
4年前の転職活動中、面接をしてくれた、とある企業のプロモーション部長の女性の言葉を思い出す。
「私は負けたことがない。失敗したり、うまくいかないことがあったとき、そこで諦めたら負けになる。そこから何かを学び、諦めず進み続けたら、負けることは絶対にないのだから。」
才能がやっぱりなかったのだと、壁をじっくりみることもせず、叩いてみることもせず、踵を返して後戻りしたら、自分に負けたことになるし、結局そこでは何も得られない、起こらない。
その壁を越えた後の、新しい自分にも出会えない。
「壁、打開策」を3つ講じることにする。(正しいかはちょっとやって、また調整)
1、よかった企画書・コピーと、自分のものでどんな違いがあるか考察する。
阿部さんからも、コピーライター養成講座でも、他の方の企画書、コピーを共有するからそれに目を通して考えること。というアドバイスをいただいたので、実行することとする。伝わった企画書・コピーが、どのような思考経路でできあがったものなのか作った人になりきって考える。
2、自分がやってみたいと思うかを第1重要基準として企画を出す。
自分が面白い、やってみたいと思えるものでなければ、他の人がそう思えるわけがなく、企画書にしても熱意を伝えることはできない。
3、「自分」を企画書の中で表現する。
阿部さんや牛島さんの企画書を見て、「自分の気持ち」と、「あなた(プロモーションする主体)の魅力はこうだと思うから、それを伝えるためにはこうしたらよいと思うという意思」がちゃんと企画書の表現されていることが重要だと感じたから。
最後に、
Yumi, you should be more Catalan.
バルセロナで1週間お世話になったスペイン人の友達に言われた言葉。
(Catalanはカタロニア人という意味で、バルセロナ近辺に多く住んでいる民族の方々の総称)
「あなたはスペインにいるんだから、もっと自分の気持ちをストレートに表現していいんだよ。カタロニアの人、スペインの人はもっとアグレッシブで、自分の気持ちをしっかり伝えるから、あなたももっとそれに近づいてみたら。」という意味。欲しいのか欲しくないのか、やりたいのかやりたくないのか、好きなのか嫌いなのか、あなたの気持ちが知りたいんだよと。
私は自分の気持ちを充分に相手に伝えられていなかったらしい。言葉の企画で出した企画書が頭をよぎる。
企画書も、人と相対した時の態度や言葉と同じだ。自分が面白いと思っていないものは、企画書の前の、その人に見透かされてしまう。「私はこう思う、だから一緒におもしろいことしませんか?」
その提案が相手の課題を解決するものであり、相手の心を動かすものであれば、きっと世界が動き出す。
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