Last dance
ホシくんが、ステージのことを大好きであれば良いな、と思う。ホシくんがいつまでもステージに囚われ続けて、ずっと私たちの目の前に君臨し続ければ良い。そうしたら、私はずっとその光を享受し続けることができるから___。
それはあまりに傲慢で一方的なわがままだった。ステージに立ち続けることにどれだけの犠牲が払われているのか、その舞台に到達するまでにどれだけの苦悩があるのか。想像力の乏しい私が理解できるはずもない。
でも、それでもホシくんは「今」ステージに立っている。私の前に、立っている。歌声を響かせている。全身を震わせて、指先に至るまで美しさを放っている。私にとって、その事実が全てだった。
「今-明日、世界が終わっても-」を聴いた瞬間、これまでホシくんが紡いできた言葉を思い出すのは自然だった。
220925のVlive。
インドネシアでの公演後、寝ぼけ眼をこすりながらCARATに共有した曲は、'If the world was ending'という曲だった。
この曲の終盤では、2人が向き合いながらあまりに穏やかで満たされた表情で、世界が終わる瞬間を迎えている。
「すごく良いんです。」と目を閉じて楽しむホシくん。私はこんな美しい歌があることを、ホシくんが教えてくれたことが幸せだった。烏滸がましいけれど、ホシくんのことを考えながらこの曲を聴いた。ホシくんはどんな気持ちでこの曲を受け止めたのかな。そして、ホシくんはもし世界最後の瞬間を迎えたとするのならば、どうするのかな。そんな疑問が浮かんだのちに、彼はまたこのように話した。
「CARATのことを考えながら書いた曲があります。CARATが僕の宇宙を作るという考えて書きました。それぞれのCARATは、特に僕がコンサート会場にいるときに輝くんです」
「もし世界が終わったとしても、貴方は私にとって星です」。
コンサート会場を見渡しながら、CARATが照らす光の一粒一粒に向けて「星である」と、そんな気持ちを抱いていたのだという事実に、また胸が締め付けられる。
そして迎えた2023年6月15日。
本来ならば祝福されるはずの誕生日当本人は、自身のファンに向けて曲のプレゼントをした。曲名は、'STAY'。
ここでも「世界が終わっても」という仮定の中で、切実な想いを歌っていた。澄んだ青空に相違ない底抜けの明るさを持つ彼の姿と、「いつもそばにいて」という切実なメッセージの重なりが胸を打つ。Vliveで披露した曲は公にはされなかったけれど、それでも変わらず願いは彼の中にあったのだと痛感させられた。
時は過ぎ、満を辞して迎えた日本ベストアルバムのカムバック。
タイトル曲は、「今-明日世界が終わっても-」。ホシペンである私にとっては、その文脈はとても自然で、またありがたかった。
13人であり続ける「今」の姿を大切にし続けること。そしてそれだけではなく、この曲を聴いている全てのCARATに向けて手を差し伸べ守ろうとしてくれる姿勢までもがSEVENTEENであった。
この曲を生で聴く日がやがて訪れた。
これまでの過程を大切にしながら、愛おしみながら、「今」この瞬間SEVENTEENであるという選択をして、「今」私たちの前に立ち続けている。そして私たちも「今」彼らに声を届けている。この曲はコンサートで披露することで初めて完成するのではないか。それほどに、この曲の披露が嬉しくて大切だった。
「世界が終わっても、皆さんさえ一緒にいてくれば最後までステージに立ちます。」
穏やかで、これ以上ないくらいの覚悟だと感じた。
世界が終わるその瞬間までも、ステージに立ち続ける。ホシくんがステージに立ち続けてほしいという我儘すぎる要求を、そう話して受け止めてくれる。彼を望む多くの人々を前に、호시としてステージに立ち続け、大切にしたい「今」という瞬間を一緒にいようとしてくれる意志に、あまりに大きな「アイドル」を感じてしまってめまいがする。ラストダンスを捧げる…。
これまでホシくんが伝えようとしてくれたメッセージが一貫して変わらず「共にいたい」という覚悟そのもので、それを痛烈に、切実に実感させられたもので…私は東京ドームの壁にへたり込むばかりであった。
パフォーマンスのことになると冷静沈着で現実主義者で、人気が収まり波が穏やかになることも想定はしているのに、その「終わり」は遠くにあり、果てには世界が終わっても共に居続けるという覚悟。
私はどれだけ幸せなんだろう。これだけ幸せで居て、果たして良いものか。
何があっても、世界が終わっても、生まれ変わっても、きっと私たち共に居られるよ。想いを信じさせてくれて、本当にありがとう。このクソみたいな世界で、ただ一つ信じられる唯一の星。
星のホシでいてくれて、ありがとう。
そして、今回お会いいただいたすべてのCARATちゃん。
本当にありがとうございます。
コンサート前の期間、仕事のことで苦悩していたばかりに「自分にはCARATちゃんやSEVENTEENさんに会わせる顔がない」と考え込んでいましたが、嬉しくて勇気の出る言葉をたくさんくれて、居場所になってくれて、甘えさせてくれて…。本当にありがとうございます。大好きです。出逢ってくれて、本当にありがとうございます。こんなにも一人ひとり尊敬ができる人に囲まれて、不思議とその方の推しメンバーに似ているとも思えて。ファンはアイドルの鑑だとよく言ったものだなあ…。そんな大好きな人たちに愛されるSEVENTEENさんが羨ましいし、CARATちゃんの幸せを守りたいという気持ちもわかるような気持ちです。それほどに、私にとって一人ひとりが大切で、有り難い存在です。
まだまだ未熟者な私ですが、どうか末永く一緒にいてくれると嬉しいです。よろしくお願いします。