
タモリじゃなくてヤモリだよ🦎 ①
本日12月3日は私と夫の35回目くらいの結婚記念日です。
だからどうなんだって話ですが、取り敢えず今後も末長く縁が続く事を願って新婚旅行での思い出話なんぞ、この場に残して置くのも記念になるかなと思い書いてます。
挙式したのは12月3日でしたが夫の仕事の関係で新婚旅行はクリスマスイブにフィジーへと出発。
なんで「天国に1番近い島」のニューカレドニアではなくフィジーかというと、東京ドーム9個分の敷地を持つヤヌサ島という島が丸々1つリゾートホテルになってるフィジアンホテルに人生一度は泊まりたいんじゃ!との強い要請が夫からあったからだ。
夫は昔から旅好きで、こだわりと美学があるようだったのでここはお任せする事にした。
こうしてフィジーなる国が一体どこにあるのかもよく知らぬまま、私の新婚旅行先は決定する。
まあ、海が青くて砂が白くてのんびり出来るところならきっと何処でも天国だろう。
出発日当日、有難いことに私の高校の友達数人が成田まで見送りに来てくれた。(この友情がこの先還暦後も続き、noteにも書いた大人の修学旅行①②③へと繋がって行ったと思うと感慨深い)
ありがとう!友よ!
ニュージーランド航空の機内はイブという事もあり、客室乗務員さんが総出でサンタの帽子をかぶってスマイルを振りまいていた。
味はさておきデザートも、赤と緑のケーキだったりと大いにクリスマス気分を盛り上げている。
夫ももれなくいい気分でワインを駆けつけ2杯ほど飲み、三杯目を飲み出したあたりで急に頭が痛いと言いだした。
「大丈夫?」
「うーん、、、大丈夫じゃないかも」
慌てて添乗員さんに頭痛薬を貰うが効果がない。
本人この時まで気づかなかったが、実は気圧の変化に激弱な体質だったのだ。
(もっと早く気付いとけって)
一方私は、所謂下戸ってやつでジュースしか飲んでないのにクリスマスフライトにテンション上がりまくりだった。
しかし隣で夫が毛布を頭から被ってぐったりしてる状況ではしゃぐ訳にもいかず。
神妙な顔をして毛布をかけ直してあげたりして新妻らしい気遣いをそこはかとなく漂わせていた。
しかし、そんな私の健気な看護の甲斐もなく、結局夫の頭痛は治らぬままフィジーの玄関口であるナンディ国際空港に到着した。
空港はちんまりしていたが、ギターをかき鳴らしながら陽気に歓迎の歌を歌ってくれるお兄さんがいたりして、とってもフレンドリー。
フィジーのお姉さんたちからもブラ!と熱烈大歓迎で花の首飾りをかけて貰い送迎バスに乗り込むと、ここでも大柄なバスの運転手さんが人懐こい笑顔でブラ!
フィジーのブラはハワイだとアロハだそうな。
知らない人同士でも目が合えば笑顔でブラ!
いつでもどこでもブラ!ブラ!ブラ!
みんな大柄で陽気でフレンドリー。
添乗員さんによるとフィジーの意味は「大きな、偉大な」とのこと。まさにぴったりだ。
今回のフィジーへのツアーは、ほぼ新婚さんいらっしゃい状態の団体ツアーだった。
そしてみんな初めてのフィジー!
青い海に白い砂浜が私たちを出迎えてくれる!と当然の如くウキウキワクワクだ。が、空港からホテルへと向かうバスの車窓から見えるフィジーの海は、粘土色だった。
ザ曇天。
昨日までは晴れていたというから、ツアーの中に強力な雨男がいたに違いない。
しかし不幸中の幸いか、地上に舞い降りた途端、夫は100%完全復活をとげていた。
小1時間ほどバスで走ると、やがて本島ビチレブ島と橋で繋がったヤヌサ島が見えてきた。
この橋を渡ればいよいよフィジアンホテルだ。
曇天でもテンションは上がる。
宿泊するフィジアンホテル(今は名前が変わりシャングリ.ラ ヤヌサアイランドフィジ-)はヤヌサ島が丸ごと一島リゾートアイランドなので、滞在中一歩も島の外に出なくてもプール、ウォーターパーク、テニス、ゴルフ、乗馬と何でも楽しめる夢の島らしい(夫情報)
が当然敷地は広大なわけで、フロントからそれぞれの部屋までとんでもなく遠い。
ジャングルみたいな木々の間の渡り廊下をうねうねと歩き続ける。
方向音痴の私は1人だったら絶対迷う。
部屋に辿り着く前に遭難してただろう。新婚旅行先で遭難。それだけは避けたい。などと思っているうちにようやくコテージに到着した。
夕食までまだだいぶ時間があるし、ビーチに行く前にまずは部屋のポットでお湯を沸かしてコーヒーでも、と私がポットを持ち上げたその時、何かと目があった。
ポットの注ぎ口から2つのつぶらな瞳が私を見つめている。
うぇ?!
(人は本当に驚いた時はきゃーとはいわない)
その場でポットをぶん投げるという暴挙には出ず、私は私の中の理性と根性をかき集め、そのつぶらな瞳と対峙した。
ヤモリ🦎?
ようやく異変に気づいた夫が、その場で硬直している私の手元をひょいと覗きこんだ。
あ、ヤモリ🦎
可愛いね
え?可愛い?可愛いのか?
いや、それよりヤモリがいる場所が問題なのでは? ポットの中にいるんだよ?
知らないでお水入れて沸かしてたら、ヤモリコーヒー飲んでたんだよ!
そして私はさらなる恐怖に直面する。
視界の隅に映るもの。
見たくない、見たくない、でも、、
壁に、天井に、なんか細長いものがいる。
いるというより張り付いてる。
みんなつぶらな瞳をしてるけど、ヤモリだよ
タモリじゃなくてヤモリだよ🦎🦎🦎
続く