見出し画像

忘れたくない事

今日来た患者さん。
リウマチで手足が不自由で、
『座ってしまうと立ち上がるのが大変だから』と
待合室でも立ったまま。

椅子を差し出したら
そういった理由を教えてくれて
それはそれは……と話し込んでしまった。

手足が不自由になっても
お惣菜は食べません
1人暮らしだけどちゃんと自炊します

コトコト煮えてく料理を見ながら
息子や孫に食べさせたいなぁと思い
幸せを感じます

洗濯機も二層式
クルクル回るのを見ているのも楽しい

なんて幸せなんだろうって思います

人よりなんでも時間はかかるけど
ゆっくり自分でやってます

ダラダラしない
私はダラダラしません

だって勿体無いもの
残り少ないのに
ダラダラしてるなんて
勿体無いもの

そう思えるのは
この身体になったから

ありがたいありがたい

病気になって6.7年は死にたいなんて考えたけど
今、自分は幸せなんですよ


こんな内容を淡々と話すの。

診察室でも1人で座ることは出来なくて
お手伝いしたら
深々と頭を下げてお礼を言う。

25年、そんな生活をしてると言う。

話をしていて涙が出ました。
神様が病気という試練を与える時は
受け入れる器のある人を選ぶんだなって
本気で思えました。

その患者さん
72歳なんだけどとても肌が綺麗でね。
まぁ、ふつーに考えて
病気のせいで紫外線に当たる機会も少なかったのかもしれないけど
滲み出る綺麗さを感じました。

心の綺麗な人は
お顔を見ればわかるんだなって
今日すごく感じました。