夢と保育士


春から某市の公立保育園で働くこととなった。
感情としては、ワクワク7割、働くのってキツくね?3割である。

私は幼い頃から、好きなことは何でもしたいし何でもできると思っていたので、驚くほどいろんな夢を持ってきた。花火職人、小説家、魔法使い、どれもそんなに長く夢見ていたわけではなく、それに向かって努力したわけでもなく、なんとなーくなりたいな~と思った程度であったため、覚えていないものも多い。

現在の夢は、保育士、理科教師、絵本作家、お笑い芸人を支えるスタッフなどである。
何歳でも夢見ていいと思っているので、これから先もいろんなものになりたくなるのだろうと思う。
幼児の頃の夢は、保育士、プリキュア、教師とかだったと思う。
とにかく、はっきり覚えているのは、保育士になりたいという夢はずっと変わっていないということである。今まで生きてきたなかで、いろんなことを経験して、挑戦してきて、いろんな夢を持ってきたが、保育士以上になりたいと思うような夢は見当たらなかった。

最初に保育士になりたいと思ったのは、5歳児のとき、クラスの担任のM先生がとっても大好きだったからだ。それからM先生みたいな保育士になりたいと思った。具体的なことはあまり覚えていないけれど、M先生はとっても可愛くていつもニコニコしていたという印象がある。M先生のおかげで、私はハッピーラッキーな年長時代を過ごせたと思う。
大きくなってからその先生と再会できて、感謝を伝えられて、本当に良かった。あなたのおかげで一人の人間の目標が一つ出来ましたよっ。
このようにして、保育士が子どもに与える影響って、めっちゃでかいよ、ってことを、私は身をもって感じているのである。

さらに、6人兄弟の第一子で、生まれてから今まで乳幼児がいる生活をしてきた私は、子どもがいない生活が想像できない。弟のちいちゃな洗濯物を干している時が幸せ。その点、職場に行けば子どもがいる保育士って、最強の仕事じゃない!?

小中学生くらいに思っていた保育士になりたい理由は、大人が苦手だから、という消極的な理由。大人って、忖度するし、ずるいし、悪いことも覚える。大人より子どもと話す方が馬が合う。ま、保育士になっても同僚や保護者などの大人と関わらなければならないと気付くのは高校生になってからの話である。

高校生のときにボランティアで行った某保育園で聞かれたことがある。
「なんで保育士になりたいの?」
 子どもが好きだからです、と答えた。
「それだけじゃ保育士になれへんよ!」
え、保育士になりたいと思った動機を聞かれましたよね???ド緊張してボランティアに来てるいたいけな高校生にそんな強く言う??、と思った。
トンガりガールの私は「子どもが好き」という動機だけで保育士になってやろうと決めた。

かといって小学校、中学校と2回もあった職業体験を2回とも保育園に使ってしまったのはもったいなかったと思ったりもする。高校でも個人的に何園もボランティアに行った。もっと視野広げようぜ。これから大学でも散々実習とか行くんやで、私。だから大学では、塾、パチンコ、工場など、保育園以外のところでいろんなバイトをした。


保育士になるためにできることはコツコツとしてきた。

中学生になると、自分のなりたい職業について授業時間で調べたり考えたりすることがあった。私はもちろん保育士を調べ、保育士になるためにどんなことをすればいいのか考えるきっかけとなった。

保育士にはまず体力が必要。体育実技評定オールCの体力がなかった私。
中学校では、運動部に入ることを決めた(部内で常にランニング堂々の最下位)。
高校では、読み聞かせに使えるやん、ということで放送部に入り、朗読を専門とした(声質上、カップルが破局したり、主人公が虫になったり、誰かがしんだりという暗めの朗読しかしなかったのは置いといて)。実は運動部も兼部していた。
中高で運動部の楽しさに味を占めた私は、大学でもなんと運動部に入った(相も変わらず常にランニング堂々の最下位)。
とにかく、何もしなかったのに比べたら体力はついただろう。そう信じたい。てか楽しかったしヨシ。協調性とかもUPしたはず。

大学受験。
まず受験する大学を決めよう。
高校生になって、ただ得意科目、好きな科目で、理系に進んでいた。だって保育士に文理関係ないよね、ハハッて感じだった。
ところがどっこい。
保育士養成カリキュラムがあり、通える範囲の国公立大学で、理系受験ができる学部は…

なんと2個しかなかった。(高3の私の調べ間違いか?)文系はいっぱいあるのに…

1.某神大学の国際人間科学部子ども教育学科(ん?「国際」?英語苦手だが…?)
2.某湖大学の教育学部幼児教育専攻(ん?中に入ってから専攻に分かれる…?)

学費が高いのはなんとしても避けたい。よし、この2つを受けること決定☆
無理だったら専門学校行こう(2,3年で卒業できるしな)。

ほんで、湖の方に合格しました。しかし、そこではまだ喜べないんですよね。

その大学では、「教育学部」として入学し、一回生の前期の成績で希望の専攻に行けるかが決まるというものだった。つまり、人気の「幼児教育専攻」に入れなければ、なりたくもない「教員免許」を取得しないと卒業できないという鬼畜の所業。

大学入学直後、部活とバイトと運転免許に通いつつ、死に物狂いで勉強し、たくさん「秀」を取り、ようやく念願の「幼児教育専攻」に所属することができた。ホッ

そして至って真面目に幼児教育を学び、
(やはり好きだった理科教育も学び、)

大学3回生2月。
どこの採用試験を受けるのか、はたまた受けないのか、大いに悩んだ。

本当に保育士でいいのか?
一般企業も楽しいんじゃないのか?
資格を持っていたら保育士はいつでもなれるのでは?
公立園なのか民間園なのか?
中学の理科の先生もありなのでは?

こんなにずっと思い描いていた夢なのに、いざ近づいてくるとマリッジブルーみたいになる。マリッジブルーになったことないけど多分こんな感覚やろう。

いろいろ調べて結局地元を離れて公立園の保育士となることに決めた。
選択肢をたくさん持って考えられたからこそ納得できた。
納得してからそれに向けて勉強、練習することができた。

幼児期は、人間の一番大事な根っこの部分。自分は愛されているって感じてほしい。なんだってできるって思ってほしい。その手伝いができるなんて。なんてやりがいがあるんだ。


春から保育士。念願の。

自分らしくがんばろ~っと。

素敵な保育士になるんだ~い。

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