このあいだのこと
二日前に酔った勢いで首を吊りました。結果としては失敗したので今はまだ生きているんですが、結構ガッツリ紐がのどに食い込んだので今も首に絞めた時の感覚が残っています。唾を飲み込んだりすると紐が締まって「うっ」となる感覚が戻ってきます。まだ紐のあとも消えていません。
僕が首を吊った理由は「その日嫌なことがあった」とか「ヤケを起こした」とかではありません。その日はむしろとてもいい日でした。お酒を飲み、機嫌良く酔っぱらって家に帰ってきたのを漠然と覚えています。
その日の僕はいつも以上に酔っていて、帰り道に追加でビールを買って、まっすぐ歩けないくらいに酔っていました。
その時ふと思いました。
「今だったら楽に死ねそうだな」と。
何がきっかけかはわかりませんが、ここ半年くらいのあいだ、僕の中で考え方に大きな変化が起きていました。それまでは自分が成長することで人生は徐々に良くなっていくと根拠もなく思っていました。だから勉強することが好きで、本を読むことが好きでした。
ただ、ここ半年くらい、頻繁にある考えが浮かぶようになりました。「自分の人生、これっぽっちも良くなってないぞ」と。好きだったことはことごとく挫折し、それらに費やした時間が何かの役に立つこともなく、気が付けば30歳。ずっと何者かになりたいと願ってきましたが、そのために頑張るのも辛くなってしまいました。
それから徐々に何者になれなくてもいいから普通に暮らしたいと思うようになった。「普通に」というのは毎日三食飯が食えて、雨風凌げる部屋で暮らして、程度のものです。ただ最近はまともに飯を食うことも難しいくらい困窮することが出てきた。
僕はそれなりに一生懸命生きてきたつもりですが、「その結果がこれなんだ」と思うとなんだかもう疲れてしまいました。その頃から生きている理由がわからないなと思うようになって、別に理由なんかないんでしょうけど、そうすると余計に死んではいけない理由もなくなってきて。
そんな感じで疲れたなぁと思うことが増えました。それがここ半年くらいのことです。
そんな気分を傍らに抱えて生きていたので、その日の泥酔して家に着いた時に「今なら苦しまずに死ねるんじゃないかな」とぼんやり思いました。押し入れから荷造りようの紐を出して、僕の大好きなhideさんのことを思い出しながらドアノブのところに紐を引っかけて首を吊りました。ツイッターにいろいろツイートしたのはこの時ですね。
思った以上に苦しかったのをなんとなく覚えています。どれくらいその状態でいたかわかりませんけど、かなりの量の酒を飲んでいたのでそのうち気持ち悪くなって吐きそうになりました。
今にして思えば、これから死のうとしているわけだから吐いて部屋を汚しても関係ないはずなんですが、僕は吐きそうになってまずいと思い、紐を外しました。そのあと気を失って、目が覚めたら5時間くらい経っていました。
目が覚めた時は強烈な二日酔いの中、自分が首を吊るときにした一連のツイートのことを思い出して恥ずかしいなと思いました。結局死んでないですし、もう一回トライする気力ありませんでしたし。
それで一連のツイートを削除したのち、また気を失って次に起きた時には昼過ぎになっていた。それが昨日のことです。今も首を吊った時と同じで「疲れたなぁ」という感覚は変わらないので、またいつか同じようなことをしてしまいそうな気がしないでもないです。僕は冬が好きではありません。寒いだけで僕は気分が塞ぎこむので、これからまた落ちることが増えると思うからです。
冬は嫌いです。これからもっと寒くなる。一体何をもって生きていればいいんでしょうね。
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