『一夜之夢』(凋叶棕)の考察 ~怪しい人間がよってきて、、、~
青娥が誰かにいいよっている。近寄っている。どうも青娥の相手は成功者のらしい。多くの臣下を持ち、名を従えたとか。それでも、青娥のにはかなわないようだ。
なお、歌詞をそのまま使うと、エッチすぎてnote.comの規定に引っかかって投稿出来ないと当初考えていました。どうも違うようですが、その経緯でだいぶ(中略)になっています。
背景概説
東方Projectは自らの作品の設定や音楽をもとに一定のガイドラインのもと自由に二次創作することを推奨しています。
登場人物は霍青娥というキャラクターです。原作では死体操作をする人間です。そこから、非常に美人ですが、善悪感が薄く非道な行いをする人間という設定でお聞きください。
歌詞分析
嘯きの言葉で成功者を甘くとろかす。そしてもう手中に収めたと青娥は思っている。
成功者も欲望には勝てなかったようだ、、、。
青娥の囁き第二弾。
ただし、あくまでその囁きは、口先ばかりのこと。
寝所で成功者はとにかく青娥を求める。そして、その感覚が青娥にとってたまらないと。
あれ程の成功者でも、青娥を求める。それが青娥にとってはたまらない。
考察
今までの徒の曲の流れを見てくれば青娥の相手の成功者が誰かというのはわかるでしょう。
『<正調>佐渡の二ッ岩』で、畏れられる存在になったマミゾウです。つまりは、この曲はマミゾウ×青娥ソング。
成功すれば、このように口先ばかりで美辞麗句をいう人間がよってくるということです。そして、口先ばかりの褒め言葉を鵜呑みにして傲慢になり、そして人によっては転落していく。しかし、人間の根源欲求は承認欲求と恐怖だと思っています。案外口先の褒め言葉でしょうが、そうやって褒めそやされること自体も嬉しいものじゃないでしょうかね。
なお、この転落は「屠」『墓標』の
4.恋の苦さと 命の甘さ
大人の味は油断大敵
そう、刻まれるべきだ一人一人
にも相当します。
安田善次郎「身家盛衰循環図」というものがあります。
この図によると、まず人生は皆「困窮」から始まります。そこで挫折するというのが一つの道。もう一つは「発憤」して歩みだし、「勤倹」に努めます。そうして成功し「富足」に至ります。さて、ここで人生の分かれ道にでます。ひとつは「傲奢」として驕り高ぶるようになるり、「喩利」として利益を貪り、「煩悶」としてうまく行かなくなり、「困窮」に戻る道。もう一つは「修身」として身を収め「喩義」として他人を大切にしていき「清娯」として静かに楽しめるようになっていき、「安楽」に至る道です。
『ロストドリームジェネレーションズ』は「困窮」から「発憤」への過程。
『be your shield』『スターゲイザー』『二色蝶』は「勤倹」の過程。
『はるのおと』『<正調>佐渡の二ッ岩』は「富足」の過程です。
そして、『一夜之夢』は「傲奢」に落ちかかる過程でしょう。
でも、青娥のお相手はマミゾウですからね。青娥が思ってるほど青娥のペースになっているか。
この曲は全部青娥目線です。あと、あくまでも寝所でのこと。いずれすべてあなたのものというおだて以外は、ただの一人の女としてマミゾウを求めているふりをしている話。一方でマミゾウは青娥の幻惑にかかっていると青娥に思わせれば青娥の承認欲求が満たされ満足するというのもわかりえる。だから、マミゾウは幻惑にかかってるふりをしている。
まさに狐(青娥)と狸(マミゾウ)の化かし合い。そんなカップルというのも面白いかもしれません。
あくまでもこれは素晴らしく進んだ話。
一方で人間社会はおぞましい。むしろ夢を追うからこそ。結果的にそれを示すのが凋叶棕「屠」ではないかと思います。対比としてそちらも書きました。
そして、素晴らしさとおぞましさを踏まえた結論がこれです。昨今の情勢を考えると余り前向きな結論ではないですが。
徒と屠考察まとめ ~夢を追った2者は何故もこう違ってしまったのか?~
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