高熱でバキバキの身体に染みるガリガリ君
ワクチンの2回目を昨日、打ってきた。
期待を大幅に超える副作用。
高熱にうなされ、あぁインフルってこんな感じだったな、数年間味わってなかった苦痛が一気に降りかかってるんだろうな、
と思いながら唸り声をあげていた深夜0時。
わたしのからだはわりと屈強な方なので、そうそう風邪もひかないし、人生最大の病といえば中耳炎と虫歯くらい。
虫歯になった時の話だが、
近頃の(近頃の歯医者しか知らんが)歯医者は患者を「お客」として丁重に扱ってくれる。
こちらが痛そうな素振りを見せては、ごめんね、ごめんねと謝り、追加で麻酔をかけてくれる(これは大丈夫なんだろうな)。
話が飛躍しまくるが、
現代人って痛みを知らなさすぎる。
ほかの動物の痛みを己の目で見ることなしにお肉を食べ、安らかに死んでいくことができる。
どこで採算がつくんだろう?と思う。
死んだ瞬間に、寝ていたベッドの底が抜けて、マグマの中にでもポチョンと落とされでもするんだろうか。
そしてそのまま五億年くらい這い上がれないように、係員に上から棒で押さえつけられでもするんだろうか。
そう思うと、たまには39度の熱くらい出しておかなければ安心できない。
タンスの角を小指をぶつけても、よかった、ちょっと消費できたなと思える(なにを)。
熱にうなされる中そんなことを考え、
小さな痛みに耐えながら生きていこうと堅く決心したのも束の間、
私は冷蔵庫のガリガリ君いちご味に手を出してしまった。
クスリの味になりがちな いちご味界の中では、なかなかに果物味の再現度高めな一品。
こうして、副作用で凝り固まり、熱で火照った体にこの上なく美味しいガリガリ君を染み渡らせる。
せっかく消費した罪ポイントがむしろプラスになった気がする瞬間だった。
人間として生まれた時点で、地獄ゆきはほぼ決定なのかもなあ。