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いつもいる/aiko

noteをはじめたものの
他の人のnoteはまだひとつも見れていないです
少しずつ読んでみたい…!とは思っています。
まだわからないことだらけです🙃

今日はこのタイミングで載せたい文章があるのです。
aiko結婚おめでとう

とある企画で、今年の3月にわたしがはじめて書いたエッセイ。エッセイなのか?これは。わからないけど。


楽曲:いつもいる

題名: 終わらない日々

 おはよう今日も。あなたのスマホから、目覚まし用のラジオが流れはじめる。少しして、シャワーを浴びる音が聞こえてくる。あなたがいた毛布に、あたしは足をつっこむ。朝は寒い、それにまだ眠い。毎日のお決まり、あたしだけここから二度寝に潜る。

 そろそろ起きねばと、コンセントからスマホを引き抜く。カーテンをあけると、慣れない景色に新しい朝陽が眩しい。この家に来てから、晴れた青空しか見ていない気がする。

 今日は溜まった洗濯もしよう。「自分の洗濯物は、自分で畳む」と半年前に我が家のルールにした。すると、あなたの洗濯物だけ何日も干しっぱなしになっている。乾いたら片づけて欲しいのだが、洗面所の電気を消し忘れていつも注意されるのはあたしなので、おあいこ。テレワーク勤務中の二人にとって、今この向き合う小さな部屋が世界。

 「そういえば、結婚して半年、と3日経ったんだね」とあたしが気づいたのは昨日のこと。お互い当日にはそんなことすっかり忘れていたのだから、驚く。結婚に憧れていた20代のあたしは、毎月記念日にはご馳走とプレゼントでお祝いしたい、そのくらいの妄想もしたっけ。現実は、何のイベントなし、それどころかお互い当日には記念日だということも忘れていた。あなたは着飾ったことが得意なタイプではないし、あたしも特に欲しいものもない。それでいい。これが「生活」、ずっと一緒にいるということ、かもしれない。

 世界がこんな状況になったことが、あたしたちの結婚のきっかけだったなと、aikoの“いつもいる”を聞いたときにすっと心に落ちた。日々は続くのだから、一緒にいっぱい笑って、息苦しくても生きたい、と思った。

 今夜は何を作ろう。週末はお花を買ってもらおう。一応、半年のお祝いに。その前に、この家にはまだ花瓶もないから、まずは散歩がてら花瓶探しからはじめよう。きれいに飾れたら、「半年とちょっと、ありがとう」と伝えよう。


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