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私のとっておきの珈琲屋
銀座4丁目交差点に程近いキャパ60名ほどの喫茶店。
なんだろうこの空気感は。
まず他の店では感じられない
不思議な空間と流れる『気』。
カフェ•フリークを自認する私が述べ1万回以上訪れた様々な喫茶店の中でも唯一無二の心地よさ。
味だってもちろん自分ランキング上、一か二位だ。
それを確信するのは、こういう本格コーヒー屋さんにしても、豆だけ購入の常連さんがこんなに来店する店は他に知らない。
店構えを紹介すると…
一言でいうと『ダークブラウンな店』。バブル期に大流行した黒く太い木材の梁や柱に真っ白な漆喰壁。
海外の高級ブランドカップを客に選ばせるといった、かつてのカフェ•ド•ミルに代表されるタイプの系譜ではある。
とはいってもこの店の70%はオリジナルを感じる。何しろ壁は白い箇所はひとつもない。
最大の特徴の一つは誠に大きな真空管式スピーカー。おかげでコーヒー屋さんの生命線の一つであるBGM がなんとも暖かく確かな音色で包んでくれる。
松本民芸家具風の椅子とテーブル。一つ一つの調度品が凛としてそこにある。
しかし総合的にみるとなんの気負いも衒い(てらい)も感じられない。
そして言うまでもなくこの雰囲気を演出しているのは、スタッフのキャラクターと店のポリシーなんだと思う。
店長さんの接客は誠に淡白で、ぶっきらぼうに近いくらい。
でも、それがちっとも不快でない。忙しい時などこちらが見ててヒヤヒヤするくらいの時もあるほど。
こうしたことがもちろん計算されているはずもなく、そこがむしろ居心地の良さにつながっている。
全く接客教育などとは無縁そうな各スタッフの自然体での接客ぶりは、マクドナルドのマニュアル一辺倒方式とは対極にある、不思議な成功例として興味深い。
北海道が本店の宮越屋だ。
混むのが嫌で今まで名前を明かさなかったけどついに誰かに話さずにはいられなくなった。
不思議なのは、外国人がすごく多くなったこと。
彼らも本当にリラックスして、美味しそうに味わっている気分が伝わってくる
日本にはこんな素敵な珈琲屋さんがあるってことを知ってもらって、部外者ながらに嬉しい気がする。
つらつら思うままに述べてきたが、とにかくすべてが私にとっては“奇跡の喫茶店”なのだ。