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投資判断のための企業分析のやり方~5134 POPER編~
3/13に発表された証券コード5134 POPERの1Qの決算分析を行いましたので分析内容について記載していきます。
2部構成となっています。
前半(無料):現在の業績および決算内容の把握
後半(有料):来期の業績予想の算出、現状の株価が割高なのかどうかについての考察
※このnoteは情報提供のみを目的として提供しているものであり、特定の銘柄への推奨等を目的としたものではありません。 また、情報に基づいて生じる一切の損害についても責任を負担しません。 最終的な投資の意思決定は、ご自身の判断でお願いいたします。
1.事業内容
業種:情報・通信業
教育機関向け業務管理プラットフォーム「Comiru」の開発・提供を手掛ける。
2.1Q業績内容
株探より通期予想と四半期推移を確認していきます。
〇通期予想
売上・利益は過去最高予想。
→今期は黒字拡大で、今後売上を成長させながら利益を伸ばせるか注目ポイント。
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〇四半期業績_進捗率
売上 22%
営業利益 11%
経常利益 8%
純利益 4%
QoQで売上は成長しているが、利益の進捗率が悪い。
→1Qの業績を見ると、良くない決算。下方修正の可能性が出てくる。
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現状、良くない決算ということもあり株価は軟調です。
決算内容を見て、通期予想を達成できそうか確認していきます。
3.決算内容
〇決算サマリー
・営業利益の進捗率が悪かった理由
WEB広告を中心としたオンラインマー ケティングの拡充による広告宣伝費や、営業体制の強化による人件費などが増加したため。
→2Q以降通期予想を達成するためには、利益率が良くなる必要あり。
・経常利益の進捗率が悪かった理由
支払利息及び上場関連費用(今期のみの費用)の計上のため。
〇POPERのビジネスモデル
教育機関向け業務管理プラットフォーム「Comiru」を運営。
売上=初期費用(フロー収入)+月額利用料(ストック収入)
※ストック収入がメイン
月額利用料は、利用される教室・生徒数・教師数が増えると増加する。
契約企業数、課金生徒数、解約率が重要になる。
・契約企業数
1Qで2社しか増えていない。
IR資料より、1Q(11~1月)は冬期講習で塾が忙しいため、例年通り契約は伸びなかったと記載あり。例年通りの季節性であるので、進捗に問題なしとのこと。4月から月を追うごとに契約企業数・利用生徒数が増加するので3Qから業績が拡大する。
→会社の回答通りなのか、2Q以降の決算で進捗の確認は必要。
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![](https://assets.st-note.com/img/1684747333398-KzIZ6G3NCf.png?width=1200)
・解約率
0.5%と低い水準を維持している。
・課金生徒数
前期の4Qから今期の1Qでしっかりと伸びている。
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今回の状況が季節性であるなら問題ないが、契約企業数の伸びの鈍化ではないのか、今後の決算で確認が必要。
〇原価・粗利益率
一度サービスができれば、原価は固定費が多いのであまり増えない。
→売上が成長すると年々粗利益率が高くなっている。
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〇販管費
2021/10期、2022/10期では販管費はあまり増えていなかったが、今期は前期に比べて+23%(4.96億→6.11億円にアップ)と大幅に増えている。
販管費の内訳を見ると
2021/10期、2022/10期でマーケティング費(広告など)と人件費はあまり増えていなかった。
今期大幅に増加した要因
・人件費
営業の直販がメインであるため、人員連動するビジネスモデル。
今期は営業採用を増やすということで人件費が増えている。来期以降も採用は継続するとのこと。
→来期も人件費は増加する。
従業員の賃金のベースアップ
・マーケティング費
2021/10期、2022/10期はコロナにより展示会を見送っていたため、2023/10期は活動を再開。また塾以外のその他習い事への広告費を投入する。
→マーケティング費が増加。
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![](https://assets.st-note.com/img/1684747571874-RWHYTvdQpT.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1684747598299-PwktbAqSmD.png?width=1200)
〇今後の市場規模について
現在塾での生徒ID数の8%程度しか契約していない。
→まだ契約を伸ばせる余地があり、成長を見込める。
顧客は塾をメインに進めていたが、市場規模を広げるために英会話教室などのその他の習い事へのサービスにも販売の力を入れ始めている。
1Qでその他習い事が6社増加している。
→今後もその他習い事が増えれば市場規模は拡大するため、さらに成長を見込める。
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〇今後の決算で確認する内容まとめ
・2Q以降で契約企業数は伸びるのか
・粗利益率、営業利益率は良くなっていくのか
・その他習い事、大手塾の契約数が伸びるのか
以上までが前半パートとなり、POPERの現状把握、来期も成長を継続しそうかを把握しました。
以下の後半パートでは来期(2024/10期)の売上から各利益・EPSを予測し、PERを算出していきます。
そして記事作成時の5/25の終値である株価651円は割安or割高かを確認して投資判断をしていきます。
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