やまとなでしこと長男

姉からLINEがきた。

留学途中で断念して魚屋つぐために帰国して、借金まみれの店を頭下げてまってくれってゆーて、なぜそこまで魚屋にこだわるのかってきかれて、父に託された大切なもの、って、、、そんなアホな話、ある?

若かりし頃夢中で見ていたドラマ「やまとなでしこ」の再放送を見ていたものと思われる。

たしかに…
たしかにアホすぎる

しかし、都会育ちで父親が四男だった私達には知る由もない。『田舎の長男の重圧』はいまだに残っているところには残っているのだ。

私の職場にも田舎の長男の青年がいる。
そもそも、この青年大丈夫?っていう感じの青年で、仕事をすればするほどおばちゃんはトンチンカンぶりにモヤモヤだった。

そして、仕事を超えたところで、
違和感を通り越して、胸が痛くなりだした。

彼は大卒。しかし卒業後も仕事がきまらず、就職活動を続けていた。決まるまでの限定で契約社員、待遇はアルバイト、として働いていたはずが、
いつの間にか、就職活動自体を終了していた。

今の身分に甘んじたわけであるが、この仕事はボーナスもないし、時給だし、一年契約を継続していく契約社員。10年を超えての雇用はない。

そのうえ、仕事をちょいちょい休む理由が、
家の都合で市役所にいく、だの、おじさんの入院の付き添い、だの、
私はああ、田舎だから車必須だし、お母さんは車の運転とかできないのだな。と思ったが、よくよく聞けば、
車の運転ができないのは彼の方だった。

なんでお母さん1人でいかないの?彼はそんなに役に立たないよ?と、
しばらくは理解ができなかったが、
お母さんは彼が長男だから、あえて、家の用事に連れて行くのだと気づいた。
そのために、契約社員とはいえフルタイムで働く息子に仕事を休ませる。
職場は困らないけど、
それは、彼のキャリア的にどうなんだろう…
と、モヤモヤした。

その後も弟の忘れ物を届けるため、など、仕事を抜けてゆく青年に私は言いたい。

当初は青年だったが、もう中年が見えてきているよ。おじさんだよ。
そして、弟は、君に何もしてくれないよ。
お母さんは先に死ぬ。
だけど誰も君に何も保証してくれない。固定資産税は払えるのかい?

納得しているならいいけど、自分で自分の人生を守れよ…と。

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