gaccoの課題レポート(モチベーションマネジメント)
【課題レポート】
外部からの刺激や報酬は行動への強い働きかけを生みますが、モチベーションの促進にとってはマイナスの影響をもたらすこともあります。外部からの刺激や報酬に頼るだけの行動への働きかけは、モチベーションを阻害することにもつながるということです。
<設問1>
ではなぜ外部からの刺激や報酬だけではモチベーション促進に限界があるのか、日常的な事例を挙げ、かつアンダーマイニングとよばれる現象について、 300~400字程度で説明しなさい。
<設問2>
外部からの刺激や報酬に頼らないモチベーション促進とはどのようなことか、デシ(E.L.Deci)の内発的モチベーション理論に基づいて600字以上~800字程度で説明しなさい。
<設問1>
外発的な面だけで限界がある理由を以下に述べる。
外発的な面にコントロールされていると、行動のモチベーションが下がってしまう可能性があるからである。具体例で説明しよう。私は学習塾で講師をしている。授業に出席したらポイントをあげるというシステムを導入していた。それをやめたところ、生徒の授業出席率が悪くなった。本来、授業の内容自体に生徒が価値を見出していれば、欠席することはないはずである。外発的な面であるポイントをやめた途端に、授業に出席するという行動のモチベーションがなくなってしまったわけである。
続いて、アンダーマイニング現象について、以下に説明する。
内発的な面で行動のモチベーションを今まで維持していたが、その後に外発的な面が与えられると、内発的な面による行動の魅力が下がってしまう現象を指す。
<設問2>
外発的な面に頼らないモチベーション促進について以下に説明する。
この促進は、内発的な面を重視したモチベーション促進のことである。外発的な面は補助的に活用していくことが望ましいとされている。
その作用要因について以下に説明を加える。
モチベーションには、内発的な面と外発的な面の2つが存在する。内発的な面によるモチベーションは、さらに2つの要因に分解できる。デシによると、内発的な面によるモチベーションには、有能感と自己決定感の2つの要因があると言う。有能感とは、自分が置かれている環境に対して、自分の行動が効力を発揮しているという感覚である。自己決定感とは、自らの行動を自分で決めているという感覚である。もう一方の外発的な面によるモチベーションの要因も2つに分けられる。コントロール感と情報獲得感である。コントロール感とは、外発的な面によって自分の行動が制御されているという感覚である。これが大きくなると、内発的な面の要因である自己決定感が阻害されてしまう可能性がある。情報獲得感とは、自分の行動に対して、環境から評価を何らかの形で与えられることである。これが大きくなると、内発的な面の要因である有能感が伸長する可能性がある。
要するに、内発的な面を中心に行動を起こすことが大切なのである。主体的に好きなことを行っていく。すると、できることが増えていく。こうした過程で、自然と行動のモチベーションが促進されていくのである。その上で、人を喜ばせることや人から褒められることといった外発的な面の要素が与えられると、行動のモチベーションはさらに強化されていく。こうして長期間に渡って行動のモチベーションを維持していくことができるようになるのである。以上
40点満点中33点でした。82.5点。(相互採点の評価では、アンダーマイニング現象の具体例を伴った説明が不足とのこと)