成長株で利益を拡大させたい!オニール氏の売り3か条で握力を鍛える
こんにちは、株好きFPのかたやま りえです。
株式投資で、保有中に含み益が出ると早く利益を確定したい気持ちが働きくと思います。しかし、すぐに利益確定をしてしまうと、売らなきゃよかった…。ということも多いと思います。この現象は、行動経済学で言うプロスペクト理論で説明することができます。特に含み益が出ているときは、そのうち下がるかもしれないから、早く利益を確定しておきたい、損失を出したくないという気持ちから早く利益確定してしまいます。一方で、含み損がいる時は損失を確定したくないという気持ちが働き、そのうち株価はまた上昇するだろうと考えてしまい、損失確定を先延ばしにしてしまう人間の心理によるものです。人は、損失の痛みは喜びの2倍以上感じるのです。この心理は人間が誰もが持っているものなので仕方ないのですが、投資で利益を拡大させるには、この心理に打ち克つ必要があります。
そのときに知っておきたいのが、ウィリアムオニール氏の成長株投資の売りの3条件です。そのルールを紹介し、どのように心づもりしておけばよいのか考えてみましょう。
ウィリアムオニール氏の成長株投資の売りの3条件とは?
①マイナス8%で損切りをする
②通常は利益20~25%で一度利食いをする
③1~3週間で20%も上昇する株は買った時点から最低8週間は持ち続ける
というものです。
『伝説の名投資家12人に学ぶ儲けの鉄則』より
オニール氏は上記のようなルールを設けています。私個人的には8%だとあっという間に損切りになってしまうと経験上感じていますので、15%程度にしていますが、今回注目したいのは、③です。これがどのようなことかが実感できると、成長株投資で利益を拡大するのに役立ちます。事例を使ってご紹介します。
上の画像は、トランザクション(7818)の週足チャートです。トランザクションは、エコバッグやタンブラーなど、雑貨などをファブレス(自社工場を持たない)で生産、販売している会社です。2023年8月期第一四半期の決算が1月に発表され、大幅増収増益となりました。翌日はストップ高を付け、前日比25%プラスとなりました(赤い矢印の箇所)。このような時、オニール氏のルールだと、一度利食いをすると先ほどお伝えしました。200株以上保有していれば、一部利益確定してもよいと思います。残りの株はもう少し利益を伸ばしたいところですが、調整が起きてくるので、売った方がいいのかなとモヤモヤした気持ちになると思います。
この状況は、急に20%以上も上昇すると、それまで保有していた人は利益が出ていますので、まず利益確定したいということです。また、この調整に耐えきれず売る人もいるでしょう。だから、しばらくは調整が起こるのです。その期間は、大体8週間程度だということです。8週間で売りたい人が売ったあと、その後再び高値を更新することが多いのです。ですから、このようなときは、モヤモヤする気持ちがあるかもしれませんが、できれば売らずに保有してみるといいでしょう。もちろんリスク管理はきちんとしたうえでです。実際にトランザクションは、11週後に1月の高値を更新しました。
必ずこのルール通りの値動きになるとは限りませんが、過去に別の銘柄でもこのような現象は起きていますので、もしご自身で保有している銘柄に、一度に20%以上上昇するような銘柄があったら、その後の値動きを確認してみてくださいね、体験出来れば、継続して保有することも慣れてくると思います。
まとめ
1~3週間で20~25%も上昇する株は、それまで保有していた人が利益確定をしたり、継続して保有する事に耐えきれなかったりして売却します。
そのために8週間程度は調整することがあります。20%以上急騰した時点で一部売却して、できれば残りは継続して保有してみましょう。そうすることで、利益を拡大させられる可能性が広がります。もちろん、このルールは絶対ではありません。リスク管理も徹底した上で行ってくださいね。
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