神様の世界史 預言者イブラヒーム
こんにちは、ファーティマ松本です。
前回まで二回に渡り、現代史におけるユダヤ人とイスラム教徒の関係を書いてみました。
今回は、100年前とか、そんな生易しい昔のお話ではありません。
紀元前?
まあ、まあ、紀元前、、であることはありますが、
もっともっとスゴイ歴史にまでさかのぼっちゃいます。
創世記のアダムとイブにまで行ってしまうくらいの昔の話になります。
しかしながら、
今回ご紹介するお方って
イスラム社会においては、そーんなに遠い昔の人って感じがしないんですよね。
一日5回行う毎日の礼拝でも、このお方のお名前を口にせずして終わることはできませんし、
自分の子供にこの方の名前を付ける人も未だにとても多いんです。
プラス、
あの方は、こんなことをおっしゃった、とか
あんなことをされた、などなど
もう、しょっちゅう名前が出てくるものですから、
なんか昨日まで生きていらしたので?と思ってしまうくらい身近な存在です。
はい、
今回ご紹介しますのは、預言者イブラヒーム“英名アブラハム“さん(平安あれ)です。
物凄くむか~しに産まれたお方でありますが、前述のようにイスラム社会では
とても尊敬され、見習うべき存在として人々の心の中に生き続けています。
さて、この預言者イブラヒームさんでありますが、
ユダヤ人とアラブ人を知るうえで、もうなくてはならない存在であります。
というのも、
イブラヒームさんには、二人の息子さんがいたのですが、
そのお二人がそれぞれ、アラブ人の始祖、ユダヤ人の始祖であるからです。
詳しく見ていきましょう。
と言っても
彼の人生を詳しく書いていくと一年位かかってしまうので、
今回は、そこは省いていきます。
しかし、外していけない点として、挙げておかないといけないことがあります。
それは、
このイブラーヒームさん(平安あれ)は、
神様からの試練というか、テストにすべて合格した人なんです。
ものすごい信仰心、忍耐力、従順さ、
神様に愛される要素をすべて兼ね備えた人で、
*神様のお友達*とまで呼ばれている人なんです。
びっくりする位、神様に愛された人だったのです。
さて、さて
そんなイブラヒームさん(平安あれ)ですが
随分と長い間、子供に恵まれませんでした。
奥さん(サーラ)と共に、忍耐強く子供が授かるように祈っていましたが、
サーラさん自身が、
「自分はもう歳を取ってしまったので子供は無理だから、私の女中と結婚してはどうか」
と提案するくらい、お互い歳をとってしまった様です。
ここでちょっとポイントです。
神様にものすごく愛されたイブラヒームさんのような人でも
子供ができなかった、つまり欲するものが中々手に入らなかった、わけですよね。
彼の周りを見れば、子供なんて欲しいって思う前に授かってしまう人だって
たくさんいたことでしょうに。
なんでもできる神様であったら、
大好きなイブラーヒームさんに、欲するものをすぐに与えることができるのに。
なぜでしょう?
色々考えられますが、まず第一に、、、
私達人間というのは、どうも近視的に物事を見てしまいがちで、
今、なんとかならないか、
今、あれがこうなって欲しいんだ
今、今、今って思いがちですよね。
私なんて、いつもそれですから。
しかし、神様視点で見ると
それは 今 ではない、ということがたくさんあります。
実際、イブラヒームさんも後々、子供を得られるのですが、
私達の「今、今、今ほしい!」と思う気持ちと
神様から見て、一番良い時期というのには、ズレがある様です。
私達にとって、最善の時に最善の物を与えてくださるのが、
何でも知っていて寛大で、なおかつ慈悲深い神様だと思うんですよね。
だから、いつか私の願いは叶う!
最善の時が来たら、必ず願いは叶えられる!と信じ
イブラヒームさんのように祈り続けるべきだと思います。
また、優しい神様は、私達が願った物以上の物を与えられる可能性も大ですから、
お祈りの凄さを過小評価しないようにしていきましょう。
ですから、
パレスチナの人々に対する祈りをずーっと、ずーっと続けていきたいと思います。
彼らの毎日の生活が良くなるように。
彼らの人生、現世が良くなるように。
彼らの来世が完璧な物になるように、と。
続いて、
欲する物がすぐに手に入らない、という点についての他の考え方です。
この世は、自分の欲する物を手に入れるためにあるのではない。
もし、この人生がそのような物であったなら、
神様に愛されていたイブラヒームさんや、モハンメッドさん(平安あれ)には
ありとあらゆる素晴らしい物が与えられていたことでしょう。
でも、
彼らの人生は、困難に次ぐ困難、試練に次ぐ試練。
ホっと一息ついている暇もなかったであろうくらい、毎日が厳しい状況でありました。
それはやはり、この人生というのは
ゆっくり、のんびりストレスフリーで、欲しい物すべて手にいれるために創られてはいないから
だと思います。
そういった楽しい生活は、来世で天国に入った人たちに用意されています。
この人生というのは、神様を知り、その神様に近づくためにあるわけです。
ですから、日々のストレスや、困難というのは、神様に近づくためにあるのです。
大変だから神様に助けを求める、辛いから神様に話しかける、というように。
(私達を懲らしめるためにあるのではないのです。)
また、困難や試練というのは、人を強くします。
預言者ムハンマドさんは、こうおっしゃいました。
「強い信者は、弱い信者よりもアッラーに愛される。
しかし両者ともに善がある。」
ここでいう強い信者というのは、身体的に強いだけでなく、
精神面や信仰心の強さも含まれています。
他にも、金銭面での強さとか、技術力の強さとか、他にも色々とあると思いますが、
とにかく、この世で生きて行くには、
いろいろな面で強さを発揮できたほうがいいではないですか。
そのほうが、多くの人の助けにもなれますしね。
かなりイブラヒームさんのお話から外れてしまいましたが、
ポイントは、
イブラヒームさんの二人の息子たちが、それぞれ
アラブの始祖、とユダヤの始祖である、ということ。
そして、イブラヒームさんは長いこと子供に恵まれなかった。
欲する物がすぐに手に入らなかった。
でも、それは神様に愛されていないからというわけではなく、
この人生というのは、そのようなシステムで創られていないから。
この世では、神様を知り、その神様に近づいて行くことが大事。
最後に、
願いは、いつか叶う可能性が大いにあるので、
諦めず、願い続けることが大事。
次回に続きます。
今日もお付き合いいただきましてありがとうございました。
みなさまに神様からの祝福がたくさんありますように!
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