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声優になりたくてスクールに通ったけど、結局夢が変わった話


どうも、夢波サロンメンバーのぼっけもんです。

私はかつて声優になることを夢見ていました。
しかし、紆余曲折を経て今ではその夢は気づいたらどこかへ行ってしまいました。
今回は、私が声優にあこがれていたけど、夢が変わったお話をしていこうと思います。

はじまりは先輩の一言

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「俺、声優になろうと思うんだ!」
大学3年生のとき、卒業する先輩が突然このようなことを言いました。
当時就職活動を始めていた私は、先輩のまさかの一言に衝撃を受けました。

その先輩は私と同じオタク仲間であり、一緒にアニメを見たり、声優さんのライブに行ったりしていました。

オタクの私にとって声優さんはまさに別次元の存在。
なので、まさか身近な人にそんな違う次元の世界へ行こうと思っている人がいるなんて思いもしませんでした。

同時に、大学を卒業したら就職するのが当たり前だと思ってた自分は、ここでその“あたり前”の選択肢から離れたことをしてみたいと思うようになりました。

ちょうどそのころの私は、就活に悩んでいた時期でした。
というのも、将来の夢というのが全然思い浮かばず、遊んだり、(ときどき)勉強ばかりしていたため、自分が何の仕事をしたいのかよくわかっていなかったからです。

なので、しっかりと自分の夢を持ち、それ実現するために行動する先輩がかっこよく見えたのです。

アナウンススクールに通い出す

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その先輩は大学卒業後に上京して声優養成所に通いだしました。

私はというと、先輩に感化され、就活を続けながら当時住んでいた大分県で声優の勉強ができる所を探しました。

先輩の影響で今まで全く関心がなかった声優という職業に興味がわき、自分もそういう分野の勉強をしてみたいと思ったからです。

ですが、地方には声優養成所どころが専門学校すらありません。

なので、県のアナウンサーやリポーターなどを輩出しているとあるアナウンススクールに通うことにしました。

なぜそこに通おうと思ったのかというと、声優の専門ではなくても同じ「声のプロ」という意味では基本的な技術は同じだろう思ったことと、週1回×5カ月で約10万円は養成所より安いなと思ったからです。

そのスクールでは、基本的な滑舌、アクセント、原稿読み、MC、リポートのやり方などを教わりました。
アナウンサーやリポーター寄りなので、「演技」ではなく、「読み方」「伝え方」がメインのレッスンでしたが、自分の中ではとても濃厚な5カ月間でした。

まさか日本語を声に出して読むのがこんなに難しいとは思いませんでした。

「何を言ってるんだ」と思うかもしれませんが、日常会話ではあんなにすらすら話せるのに、書いてある文章を音読するととたんに難しくなるのです。

「ホントかよ?」と思った方は試しに何か手元の本やマンガの文章を録音しながら一通り読んでみてください。
結構むずかしいと思いますし、なんなら自分の声が普段と違うことにびっくりするのではないでしょうか。

文章を読むときには、息継ぎ、緩急、強弱など、気を付けなければいけないことがたくさんあります。他にも、伝えるべき相手の年齢、性別や、朝やお昼だったら元気よく、深夜だったら落ち着いたトーンでなど時間帯や場所などを考慮しながら話すことの大切さを学びました。

普段自分たちがよく見るテレビのアナウンサー、リポーターの人たちはこのようなことを考えながらカメラ・マイクに向かって話していると考えるとその技術のすごさを知り、同時にこの「話す技術」のおもしろさに気づきました。

就職後もしゃべりの勉強は続けた

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5カ月のレッスン中に就職が決まり、私は某書店に勤めることになりました。

もともと本が好きで書店によく通っていたということもありましたが、アナウンススクールで「常にアンテナをはっておくべきだ」と教わったからです。

書店では常に流行の本が置いてあり、雑誌からはニュースや流行の情報が仕入れられ、客層も老若男女幅広いため、アンテナをはるにはうってつけだと思ったからです。(マンガやアニメ雑誌の情報もすぐ入りますしw)

書店は接客業でもあるため、挨拶や笑顔の対応、相手の目を見て話すことなど、さっそくスクールのレッスンで習ったことが活かされました。

スクールは卒業後も個人レッスンをやっていたため、就職してからも機会を見つけては通うようにしておりました。

就職するまでは自分も先輩の後を追いかけて声優を目指そうと思っていましたが、いざ就職してからは、考え方が変わってきました。

1つ目は会社で働くことが楽しかったのです。
ありがたいことに人間関係にも恵まれ、なおかつ自分に合っていた仕事だったため、「今すぐ辞めて声優になるぞ!」とは思わなかったのです。
今でも声優などの声の仕事への憧れはありますが、自分には会社員の働き方があっていると感じました。

以前、会社員のメリット・デメリットの記事も書いたので興味がある方は是非読んでください(ダイマ)

2つ目はスクールでのレッスン自体が楽しかったのです。
与えられた課題を練習し、次のレッスンで試す。できたところが褒められるとうれしいですし、できないところはできるようになるまで繰り返して練習する。
こうした一歩一歩成長していく地道なサイクルが自分にあっているなと思いました。

売れるかどうかわからない、売れた後も売れ続けられるか分からない切羽詰まった世界よりも、安定した最低限度の収入が保証され、仕事の合間に自己啓発・趣味としてレッスンを受ける。
このスタイルが今の自分にはあっていると感じました。

今後の展望

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音楽やスポーツも別にプロを目指してるわけでもないのに続けている人がいます。
それはなぜかというと「楽しいから」だと思います。
仕事終わりや休みの日に自主練をしたり、仲間と集まったりしてお互いを高めあう。

そこには決して生きるか死ぬかの戦いはなく、ただ楽しいから続けているという人が大勢だと思います。

声優にもなってないし、そういう業界に携わったことのない人間がいうのも変ですが、
声や演技の世界もこういった趣味でやれるような活動がもっと広がればいいなと思います。
今では動画配信や音声配信などで自分を発信する場所も増えてきたので、声を使った仕事の幅は増えているのかなとも思いますし、しゃべりや演技を楽しむという文化がもっと広がればいいなと思います。

私の場合、アナウンススクールに通ったことで、「しゃべりの世界」という新たな世界が広がりました。
今後は演技の勉強もしていき、朗読会や演劇にも挑戦していきたいです。
あわよくばナレーションの仕事も狙えたらいいなーとも思っています(笑)

学校の授業も「読み」、「書き」だけではなく「話す」をもっと指導できる人が増えたらいいなと思うのでいつかそういう授業をしてみたいですし、将来的子供ができたら読み聞かせができるパパになりたいですね(笑)

まだ私は20代ですので80歳になるまで約60年あります。死ぬまで「話す」ことは続けるでしょう。
「話す技術」は生涯学習だと思って今後も勉強は続けていきたいです。
(ちなみに冒頭の先輩は今でも声優の道を目指してがんばっています。)

ここまで読んでいただきありがとうございました。


テキスト・編集:ぼっけもん

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