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【実話】人を疑った瞬間…。

それは私にとって色んな意味で少し特別な日でした。


義兄が彼女と一緒だということで
一緒に食事をし
買い物に出かけることにしたのです。


義兄の恋人は
結婚を前提に付き合っているとのことだったので
私たちもできるだけ仲良くなろうと心掛けていました。


食事や買い物が終わり
義兄たちを家まで車で送り
家に着いた帰り際に
ちょっとしたサプライズが待っていました。

主人の誕生月ということもあり
義兄は主人にプレゼントを用意してくれていたのです。


高級なフライパンと
長女が2歳だったので
我が家で使えるようにと
グレードの高いかき氷機をくれました。



主人はそのプレゼントを見て喜び
義兄と話しながら嬉しそうにしていました。



義兄の気遣いに感謝しながらも
私も少し心が温かくなったその時
彼女が突然
私に向かって笑顔でリボンのついた袋を
差し出してきました。



「これ、あおちゃんの誕生日プレゼント!」



彼女は言いました。


私の誕生日は主人の次の月だということを
覚えていてくれたのだと
嬉しさと驚きが混じった気持ちで
その袋を受け取りました。


心を躍らせながら袋を開けると


中には



色とりどりのシロップが…



抹茶

ぶどう

レモン

そして他にも見たことのない味がありました。


正直、私はそのシロップに少し戸惑いました。


確かに
普段あまり買わないようなものだったので
ちょっと新鮮に感じることは確かでしたが…



でも、どうしてこれが私の誕生日プレゼント?


私が普通じゃない?


本当は喜ぶべき…?




頭の中で疑問が渦巻きました。



何よりも
義兄がくれたかき氷機と
一緒にくれれば完璧だったのに。



どうしてこれが
私への贈り物だと言ったのだろう。



そんな気持ちが胸に浮かんでいました。


でも彼女は
ただにこやかな笑顔を浮かべ
「あっ…ありがとう」と一言だけ聞いて
義兄とそのまま帰っていったのです。



その後も
彼女と会うたびに
私の中で不信感は膨らんでいきました。


彼女が何を考えているのか
どうして私にあんなプレゼントを選んだのか
答えのない問いが心の中で増えていったのです。


その一日を境に
私は彼女を受け入れられない感情に
囚われてしまったのでした。


あの日のことを今でも思い返すと
未だにあのリボンのついた袋と
彼女の笑顔が絡みついて離れません。


どうしてあのプレゼントが私のためだったのか
その謎が解けぬまま
時間だけが過ぎていくのです。


― あとがき ―

本当にあった
ある意味怖い話です(笑)

彼女との話は
これがまだ色々とあるんです。

決して、彼女には嫌われてることはなくて
むしろ好かれているんです。
関わり方が未だにわかりません(笑)


〇私の自己紹介〇

〇物語の過去作〇

〇日記エッセイも書いています〇

〇夫婦の引き出し〇


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