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検体No.001 あくい

こんにちは、キャラクターコンセプターのゆめなおしです!
今回から毎週木曜日に更新していくシリーズ「感情の蟲毒 精神プレパラート」を始めていこうと思います。
まずは簡単な説明から!

「感情の蟲毒 精神プレパラート」とは

「蟲毒」とは、壺の中に様々な毒虫を入れて捕食させ、最後に生き残った毒虫の毒を使う事で、より強力な毒とする古来からある呪術の一種。
その毒虫同士を捕食させる過程が…僕がキャラクターを練り上げる工程に似てるなと思っていて。様々な感情や現象、思想なんかを大きな壺の中に詰め込んで、捕食させるイメージ。
そんな蟲毒の中から生まれたキャラクター達を検体と称し、解説していくシリーズにしようと思っております。


検体#001 あくい

1番目の検体は「あくい」。
この子は描いてて楽しいので、よく登場させています。

検体カルテ

それではデザインの説明を書いていこうと思います。

コンセプトは悪意です。完全なる悪意。
視点の合わない目に、ニヤニヤが止まらず裂けきった口と、見た目だけでも滲み出る悪意が感じ取れると思います。
ただ名前を「あくい」と平仮名にしたのは、漢字で書くより可愛く、幼い感じを出したかったから。

そもそも、悪意とは何なのか。
悪意にも色々と種類があると思いますが、かみ砕くと「他人に害を及ぼそうと思う」気持ちなのかなと。人生色々ありますからね、憎悪を向けたくなる相手も少なからず出来るでしょう。


もう一つ、「純粋がゆえの」悪気のない悪意。
悪意ではないんだけど、深く深く、その人を傷つけたりする。そして悪気がないって分かっているからタチが悪い。

「子供って、正直ですからね。」

その正直さを、「言わなくても良い事」とわかっていく事が、成長ってやつなんでしょうか。その言わなくて良い事は、本当に言わなくて良い事?
家族だから、友達だから言うのであれば、言わないという選択も「悪意」に成り得るんでしょうかね。


検体成分表

そんなカルテの内容を大きな壺に入れて、練り上げたものが「あくい」というキャラクターの形になりました。

純粋な子供の様にはしゃぐ姿と頭身、そしてピエロの帽子のように楽し気にそよぐ2本の耳。
丁度、茶化す事を覚えた子供の様に、少しばかりの悪さを。でもその気持ちに嘘や腹黒さはありません。だから不気味な見た目なんだけど、こう、無邪気なイメージが勝つデザインにしています。
その純粋さが時おり見せる、陰ではない、黒い塊のような恐ろしさを練り込まれたキャラクターです。



初回はこんな感じで終わろうと思います
本当はロゴ作ったり、もっとカルテっぽくしたかったんで次回に改良予定!
検体がたまってきたら本にしますーっ‼

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